博士論文提出!
今日、博士論文が完成した!
週末に、ほとんど修正を終えていたのだが、今日になってなんやかんやと間違いを発見したり、日本の評定員に電子メールで送るべくpdfファイルをいじっていたら、あっというまに昼になってしまった。なぜかいじるたびにボリュームが大きくなり、20Mバイトという膨大な大きさになってとても送れそうもなかったので、そのpdfファイルを別保存して3Mバイトまで圧縮して、ランチ前に、無事電子メールで送ることができた。
なぜか、送るときに異常なほどの寒気がした。
たぶん、ものすごく緊張していたのだろう。
とても尊敬している日本人の研究者の方なので、電子メールと郵送用の手紙を書くのにも時間がかかってしまった。
一応電子送信したとはいえ、ハードコピーの方が査読しやすいのは当然で、クリスマス前の一番繁忙期である今、できる限り早く郵送しようと、急いでプリントアウトをし、製本した。
うちの学科には、製本機があり、原稿をのりのついた台紙にはさみ、製本機をヒートアップさせてじゅうっとしばらく押し付けるとのりが原稿にしみこんで本になるのである。
それで封筒にその製本した論文と手紙を入れ、急いで郵便局に行って、日本に送付したのだった。
郵便局は案の定手紙であふれ返っており、いつもよりも多い職員たちが一生懸命処理していた。
やはり、いつ日本に着くのか不安になった。
大学に戻って、同僚たちに論文執筆の終了を知らせた。
みんな、「Tillykke!(おめでとう)」といってくれたが、いまいち実感がわかなかった。
4年近くかかったとはいえ、あっというまだったような気もするし、思ったよりも問題をたくさん認識して進捗せずやり残したこともたくさんある。
ページ数は135ページと、実はたいしたことのない量である。
しかし、ひとつひとつ修正にものすごく時間をかけた。
このプロジェクトで一番学んだことは、自分の考察がいかに浅いということを認識し、もっと深く考えなくてはならない、ということだったと思う。
現に、先週の金曜日にもらった最後の部分のコメントでも、指導教授の言っていることにうなずかされ、自分の認識の甘さを痛感したくらいだ。そして、また文献を読み直し、考察について考え直した。
だから、一応終わったとはいえ、まだまだ学びつづけていかなけれならないような、イマイチ終結していないような不思議な感覚があるのである。
まだ、ディフェンスもあることだし、、、
評定員の方々が、この論文をどう評価するのか、それもまた怖いような。
それにしても、デンマークに来る前は、自分はある程度大人になっていたと思っていたのに、デンマークで過ごすことによって、実際にはまだまだ発展途上だったんだということをどんなに思い知ったことか。
学ぶことも、グローバルも、きれいに語れるものじゃないな、って。いずれも厳しい現実に向き合わなければならないのだ、と。
もっとも、もし夫に出会ってなかったら、日本に帰って、デンマークでのことをきれいな思い出にしていたのかもしれないけど。
同僚と新しいプロジェクトについても話したし、夫は今日カウンセラーのところに行ったとのこと。
これからまだまだいろんなことが起きそうな予感がする。