外国での困難 | いまのしゅんかん

外国での困難

おかしいと思ったのは実は昨日のことだった。

しかしすぐにその変調が消えたので何事もなかったように過ごした。

 

今日。

家に戻ってからしばらくして、トイレで激痛を感じた。

「ヤバイ。間違いなくあの病気だ。」

と確信した。

出産直後にも同じ病気に罹患したからである。

 

英語で、「cystitis」。

英語名は知らなかったが、ここが細菌感染して痛みを感じると訴えたら、彼はすぐに理解してくれた。

「ああ、よくある病気ね。特に女性が。」

彼も英語名はわからなかったようであるが。

 

しばらくは水分をたっぷりとって、痛みもそれほど強くはなかったので、パソコンで論文の修正をかけられるほどの余裕があったのだが、徐々に痛みは強くなってきて、いてもたってもいられないほどに。

それで怖くて飲めなかった外国製の抗生物質を、藁をもつかむような思いで飲んだが、ちっとも痛みは緩和されない。

もう12時を過ぎて、さすがに彼も睡魔に襲われたが、わたしは眠くても痛くて眠れないのである。

 

くそー

病気名は確信していて、薬さえあれば治る類の病気なのに!!

 

「明日ドクターの予約をとるから、朝まで待ったらいいよ。」

待てるぐらいだったら苦労はしないよ。

ああ、日本だったら、夜間病院にかけつけて、処方箋をもらえるのに!

 

ここでは、そもそも、夜に疾患した場合、どうすればよいのかもわからない。

しかし、たとえ夜間診療をやっているところがあっても、これごときの病気で緊急医療を受けられるか確信がない。

風邪で40℃の熱が出ても病院に行く人は少ないほど、よほどのことがない限りは病院に行かないお国柄である。

 

一応朝まで待つ覚悟で1時間ほど家の中をウロウロしていたが、いよいよ痛みは増すばかりで1時間さえも長く感じるようになったので、近所の深夜営業している処方薬局に行くことに。

処方箋なしでは薬がもらえなくても、薬剤師さんになんらかのアドバイスはしてもらえるかもしれない。

いざとなったら、タクシーで病院に行くくらいの覚悟で、辞書片手に薬局によろよろと向かった。

 

「あの~、わたしこういう病気にかかったと思うんですけど(辞書でcyctitisを指して)、、、英語ですがわかりますか?どうも細菌感染したらしくて、痛みがひどいんです。」

「ああ、その病気ね。わかるわよ。」

「やっぱり、ドクターの処方箋がないと、薬はもらえないんですか?」

「そうよ。夜でも開いている病院があるから、まず緊急コールに電話してどこへ行ったらいいのか指示を仰いでもらって。」

「でも、、わたし電話がないので、代わりに電話してもらえませんか?」

 

それで薬剤師さんに電話してもらうことに。

携帯電話はちょうどなくしてしまっており、これから彼の家に戻るのもしんどかったのだ。

 

すると、

「前にも同じ病気にかかったことがある?」

「尿に血は混ざっている?」

などの質問をされ、最終的には、

「今、薬を出します。そのかわり、効果がなかったら、すぐにドクターのところに行ってね。」

 

やったーーーー!!

どうやら、罹患した経験があることから、わたしの認識はほぼ正しいということ、その薬自体はそれほどリスクの大きなものではないことから、緊急コール先の病院の人とのやり取りだけで、薬処方の許可が下りたらしかった。

これごときの病気で夜間診療で受け入れることもなかろうという判断もあったのかもしれない。

いずれにしても、病院に行っても、問診と尿検査ぐらいで、その結果だってすぐに出るものでもない。

ちなみに、わたしが出産後にかかったときも、すぐに尿検査の結果は出ず、問診だけの判断で抗生物質を処方してもらったところ、それですっかり治ったのである。

 

午前2時。

薬を飲み、すぐに効いたわけではないが、徐々に痛みはやわらぎ、3時ごろようやく眠れた。