育児についてのディスカッション
もちつき。
ほら、粘ってきたよ。
彼と、子育てのことについて話した。
文字を教えたり、長時間TVを観させるのはよくないという話をしたのだが、彼にとっては酷な内容でもあったかな。もちろん、同意をしてくれたけれど。
彼は、「叱らない」「受け入れる」を徹底している。
もちろん、わたしも感情的に叱ることは子供に悪い影響を与えると思っているから、それについては賛成である。
だけど、「受け入れる」というのはどういうことなのだろうか。
TVを観たいといわれればそれを許可し、これをやってくれと言われればやってあげ、甘いものが欲しいといえば与える、、、これって「受け入れる」ことなのか?
「甘やかしている」のではないか?
「受け入れる」って親にとって大変なことであり、
「甘やかす」は親にとってラクなことなんだと思う。
わたしは、娘に自分でできることは自分でやってもらうことを徹底しているが、はたからみれば、一切子供を援助しない冷たい親に見えるかもしれない。
でも、実はこれは大変なことなのである。
だいぶ成長した今はともかく、最初のころは失敗も多いしなんといっても時間がかかる。
朝の急ぎたい時間に、子供に自分でやらせるということは、実は親にとって忍耐が求められることなのである。
どんなに時間がかかっても怒らない。焦らせない。そうして辛抱強く子供の力を信じて待った挙句に子供自身の力で成し遂げれれば、子供にとって自信を得ることになる。「一人でもできるのだ。」と。そういった自信が、違う困難への挑戦のモチベーションにつながり、次へのステップとなりうるのである。
それに対して、親が何もかもやってあげてしまうというのは、実は親の思い通りにすることであり、子供にとってもやってもらうことが当たり前となって、自分でやりたいという意欲も育たなくなる。
娘は、決して最初から何でも挑戦する!といった意欲的な子供ではない。
けっこう怖がりだし、臆病な子供である。
だけど、感受性が高いところがあり、ひとたびできた!という感触をつかむと、この上ない至福感が得られるらしく、やみつきになって自分でやろうとするのである。
プールだって、最初は水に顔がつけられなかった。
でもわたしも一緒にもぐっているうちに、水の中ですーっと浮いた快感をつかんでから、めきめきと自力で泳げるようになったのである。
「受け入れる」というのは、親にとって不都合なことであっても、子供のきもちを理解しようとする姿勢を見せることなんだと思う。
わたしが、娘の目の前でドレスを作っているのは、ある種デモンストレーションしているようなもの。
作っている最中は、娘の欲求をかなえようと努力していることを見せていることになるから。
買った方がラクだし安い。
けれども、作るほうが、子供の要求を受け入れるためのエネルギーを多く費やしていることになる。
TVをすぐさまつけてあげるのと、本を読んであげるのと、どちらが子供に注意を向けていることになるだろうか。
本を読んでいる間は、子供にとって親が自分に向けて何かを発信していると実感を得られるだろう。
親が着せてあげるよりも、自分で着るのをあたたかいまなざしで待ってくれたほうが、自分の力を信じているという親の愛情を確信することができるだろう。
無理強いせず、強制したりせずに、子供が本来もつ力で成長を促す。
これって本当に難しいこと。
彼は、「怒らない」ことだけに注力していただけに、着るのも靴をはくのも彼がすべてやってあげ、食べるときに必ず手を使う好ましくない癖がついても直そうとせず、水が怖いからといってプールに行くことも避けていたのだろう。
「怒らない」ことは確かにいいモットーである。
けれども、それだけでは子供は育たない。
これだけごたいそうな育児論を書いているものの、わたしだって欠陥だらけの親である。
最近は彼や彼のお父さんの家に頻繁にいるようになって、本当に娘のことをかまってなかったし。。。
文字をやたら書くようになったのも、わたしとの会話が激減したせいでもある。
それで毎晩必ず日本語の絵本を読むようにしたが。
でも、完璧でないことを認識しながら、常に親としての自分を省みることが大事だと思う。
「だるまちゃんとてんぐちゃん」
これ、かなりの良書です。
だるまちゃんが、てんぐちゃんの団扇だのゲタだの帽子だのにいちいちうらやまがしがるのだけれど、だるまちゃんの親はそれをことごとく理解して用意してあげ、結果的にはだるまちゃんのアイデアであるもので作る。最終的には、「てんぐちゃんの長い鼻が欲しい」という欲求さえも、もちごめを蒸してもちつきをして出来たもちで鼻を作ってあげるなど非常に面倒な手順をふんでまでも、受け入れようとする。
これって、親の愛情を確信できるし、しかもこういう創造的なところに子供も学ぶことができる。だるまちゃんもなかなかのアイデアマンである。
彼には、
「育児は簡単じゃないよ。だけどその困難をシェアしたい。」
と言っておきました。