鬼が生まれる話(その3)はこちら

 

思い出せることって、何かない?

あなたが、その姿になる前の(記憶で)、覚えていること?

 

分かった。どこか、池か海が見えます。

池だと思うんだけど…。水があるところ…。

→はい

 

で、釣りをしている。

→はい

 

帽子をかぶってますね。

→はい

 

これ、あなたの姿ですか?(トムソーヤーのような男の子が見える)

→分からない

 

でも、その記憶がある?

→はい

 

それ、あなたが釣りをしていますか?それとも、(あなたが)

釣りをしている誰かを見ていますか?その記憶はどっちの記憶でしょう?

→釣りをしている

 

あなた自身が?

→はい

 

じゃあ、あなたは、きっとその男の子だったんでしょうね。

その時、何を釣ってたか覚えていますか?(魚が)釣れた?その時?

→分からない

 

ちょっと、思い出しましょう。

あなたの、ピグモンの目瞑れます?ああ、瞑れますね。

 

えーと、切り株…って、わかりますか?

→分からない

 

じゃあ、地面に、座りましょう。想像してくださいね。

 

あなたは、地面に座って、木の枝で作った釣竿を持っています。

釣竿の先には、糸が繋がっていて、その先に釣り針がついています。

釣り針の先には、小さな虫、昆虫がついています。

釣竿を大きく振りかぶりました。いいですか?

遠くに投げましょう。思い切って投げてください。えいっ。

投げたね(ビジョンが見える 釣竿をすぐ引き上げる)

 

まだです。まだです。もう一度投げますよ。投げて。えいっ。投げた。

 

それ(餌のついた釣り針)は、水面から潜っていきます。

魚が近づいてきましたね。

まだですよ、まだ引いたらダメですよ。

(魚が)食いつく感触を、枝から感じてください。

感じたら、思い切って引きます。いいですか、

引いたら教えてください。まだですよ。

食いついたらですよ。

 

食いついた!引っ張って!引っ張って!引っ張って!ひっかかった!そう、そう、そう、そう。ゆっくり、ゆっくり。糸が切れないように。釣り針が取れないように。ゆっくり引いて!寄せて!地面の方に引いて!引いて!そう!そう!そう!そう!

 

釣れましたね!取りに行って!取りに行って!抱いて、その魚。

 

その魚、釣った覚えがある?

→あります

 

どんな魚?(頭の中で)イメージして。

(魚のイメージが伝わってくる)

 

食べたら美味しそう。食べたことありますか、それ?

→ある

 

あなたは、火を起こしたことがありますか?

→ある

 

その、記憶はありますか?

→ない

 

えー、あなたは、その魚を串に刺します。その辺の枝を拾ってください。

 

あった?

→はい

 

あったら、それを口の方から尻尾の方に刺します。魚をくねくねさせながら、(枝を)通していってください。生きたままで、構いません。やったことありますか?

→はい

 

刺して、刺して。できた?

→はい

 

できたら、それを地面に挿しましょう。グサっと。その枝をね。

 

挿したね。次に火をつけます。火の付け方分かる?

→分からない(火をおこしたことがあるが、細かいことがわからないbyハイヤーセルフ)

 

分からないかぁ…、そうだなぁ…。

 

あなたは、マッチを知ってる?

→はい

 

そっか!じゃあ、ポケットを探ってみて、ポケットにマッチ入ってない?

→入ってない

 

入ってないかぁ…。そうだなぁ。木と木を擦り合わせて火を起こしたことはある?

→ある

 

そしたら、木と木を持ってきて。それから、乾いた葉っぱもいるね。見つかったら、教えて。

(合図がある)

 

見つかった?全部揃った?

→はい

 

木を足でしっかり押さえて、もう1個の木を擦ります。しっかり擦ってください。熱くなるまで。木がドンドン熱くなって、黒くなって煙が出るまでやってください。

 

煙が出始めたら、教えて。

 

(煙が出たのが見える)

 

出始めたね。そしたら、その周りに葉っぱを少しずつ置いていきます。

乾いた葉っぱだよ。擦りながらね。

木をそばに置いて、そーっと、フーッと息を吹きかけます。

そう、そう、フーッと。赤くなってきた?

→はい

 

乾いた葉っぱが、少しずつ燃え始めましたか?

→はい

 

ですね。そしたら、ドンドン葉っぱを入れていってください。

乾いた葉っぱだけ入れます。

同時に枝をまわりから探してきて。

乾いた枝だよ。小さいのと、大きいのがいる。

 

そう、そう。火が大きくなってきたね。その火のところに、さっきの枝に刺さった魚を刺して、焼きましょう。火を見ながら、火を見ながら。

 

見てる?

→はい

 

見てるね。(魚が)焼けるまでゆっくり待つよ。

その間、ちょっと話をしようか。

→はい

 

美味しそうな匂いがしてきてる?

→してる

 

火をそのようにしてつけて、魚を焼いた覚えがある?

→分からない(微かな記憶はあったbyハイヤーセルフ)

 

でも、その火を見つめて。ずーっと、見つめて。

 

火は、見たことがあるね。

→はい

 

その時の光景を思い出して。何か、魚釣り以外のことを思い出したら、教えて。

 

その火ってどこで見ただろう?その火を見た時に、他に誰か一緒にいた?

→はい

 

(暖炉のそばの、床の上に赤ちゃんの姿が見える)

 

いたね。あなたが赤ちゃんの時だ。それ、暖炉の火だよ。

 

(別の人の姿も見える)

 

暖炉(のそば)で、誰かがあなたを支え(起こし)たね。

あなたを抱き抱えた。それは誰?

(ベールをかぶった人物の姿が見える)

 

フード(ベールbyハイヤーセルフ)をかぶっているけど、

フード(ベール)をちょっと、取るように言って見て。

 

女性の姿だ。それは、誰だろう。あなたのお母さんかなぁ?

→分からない。

 

匂いがする?

→する

 

どんな匂いがする?

→暖かい、優しい匂いがする

 

その女性は、若い?

→はい

 

笑ってる?

→はい

 

じゃあ、それは、あなたのお母さんだよ。微かに覚えがある?

→はい

 

その、赤ちゃんのままでいて。いい?

赤ちゃんのままで、抱かれている心地よさを思い出して。

 

他にも、お母さん以外に誰かいるね、周りに…。

それは、男の人だ。

→はい

 

お父さんだね、きっと。お父さんも笑ってるよ。

 

なるほどね。分かった。

 

でも、そのお父さんとお母さんを、あなたから引き離した存在がいるね?

→はい(何か、家族に不幸があったのを感じる)

 

いいよ。それは、思いださなくていい。

 

さっきの魚を食べようか。魚焼けてる?

→はい

 

魚ちょっと、食べてみて。ゆっくり食べて。パクパク食べちゃダメだよ。

 

美味しい?

→はい

 

で、今、男の子の姿をしてるけど、それがあなた本来の姿だよ。さっきのピグモンの姿は、あなたの心が作り出した偽物の体だね。

 

あなたを愛してくれた、お父さんとお母さんにもう一度会いたい?

→分からない(会いたいと思ったが、お父さんお母さんという概念が

何かよく理解できていなかったbyハイヤーセルフ)

 

でも、あの時(お父さんがそばにいて、お母さんに抱かれた時)の心地よさをもう一度味わって見たくない?

→はい

 

そうだよね。もしも良ければ、あなたをその環境に戻すよ。

暖かさを与えてくれる人の所にあなたを連れていくことはできるよ。いい?

→はい

 

そのピグモンの姿は、脱ぎ捨てて。魚釣りをしている男の子の姿。

魚を持ったままでいくよ。いいかな?

→はい

 

釣竿も持っていくか?

→はい

 

釣竿を持つ、魚は、かじりながら…。そう、そう、くわえて。いいよ、それで。

 

こっちの手で、私の手を握って。空いている手があるよね。

 

(手を)握ったら、あなたを暖かい世界に、送り返すからね。

 

もう、ピグモンの世界はいらないよ。

 

準備はいい?あなたの姿は、男の子の姿。

向こうであなたの帰りを待っている人がいるから。

 

じゃあ、行こう。

 

つづく

 

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