立ちそば日記30 「田そば」で限定のお品「三関せりそば」と金曜「スパイシーチキンカレー」 | イラストで綴る日常

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こんにちは、イトウエルマです。

 

日々の立ちそばメモ帳から

食べたおそばの紹介をしています。

30軒目は小伝馬町の「田そば」。

金曜限定のインドカレー「スパイシーチキンカレー」を目当てに行ったら

季節ののお品、「三関せりそば」もありまして

迷う事なく両方いただきました。

とても美味しかった!

インドカレーには驚いた!!

 

田そばは小伝馬町の交差点すぐそばにあり、

朝6時からのオープンする、小さなお店。

コロナ禍の今は入店が5名までなので

外で待つこともありますが、すぐに席が空きます。

この日の朝はスムーズに入れました。

(しかし私の後から来た方は外で少々待たされることに)

 

田そばは金曜限定のメニューがあります。

それは「スパイシーチキンカレー」。

木曜日の券売機の上に掲げられる

「金曜のカレー只今仕込み中」

の文言が気になり続けて

この日ようやく入店しました。

 

入口横の券売機のカレーにランプがついていてホッとする。

(朝はカレーを販売しない立ちそば店もあるのでね)

カレーはレギュラーが900円、ハーフが450円。

おそばと一緒にいただくのならハーフかな。

 

そしてこの日のおそばには季節の限定品

「三関せりそば」950円が!

(みつせき、と読みます。三関せりは秋田、湯沢の特産品。

湯沢といえば秋田小町といなにわ饂飩と菅義偉元総理の故郷ですね)

これもいただこう。

 

ということで食券をいつでも元気で愛想のよい、

ファンキーで江戸前なお兄さんに渡す。

(イラストするスペースがなくて、ご紹介できていませんが

おそば屋さんらしからぬお洒落感のある方です)

 

 

田そばは来る度に唸らせられる、

奇跡のような立ちそば店。

 

 

まず、一つ一つのお料理が丁寧!

注文を受けてから茹でる細麺の二八のおそばと

本枯節を惜しげもなく使ったおつゆは格調高い味わい。

器にもこだわりがあって、

これが立ちそばなの!?と、いつも思ってます。

 

そして、お値段も攻めている!

500円の「かけ」は器のサイズが並木藪。

(つまり普通のおそば屋さんよりぐっと小さめ)

麺の細さも風味的も並木藪っぽい。

本枯のおつゆなのでなおさら

名店のおそば気分になれます。

 

だから500円は高くはないのだけれど、

お値段お手頃でお腹いっぱいになれる

立ちそばのお値段からすると結構な冒険。

これにウインドーにある天ぷら230円を加えれば730円。

さらに、「三関せりそば」は950円。

 

立ちそば価格ではない、

完全に立ちでいただくお店が田そばには

近隣のサラリーマンと思しきお客さんが

朝から引きも切らない。

東京の、おそば通の人の琴線に触れるおそばを

供せている立ちそば店が、田そば。

 

よくぞこんなお店が作れたものだと厨房を見る。

この日も、おそばは丁寧に作られ、さらにはカレーもセットされて、

私の注文、「三関せりそば」と「スパイシーカレー、ハーフ」

ができあがりました。

 

そして、この日、私はもう一つの奇跡を知ることに!

 


まず、三関せりそば950円。

根は軽く煮て、葉と茎はおそばの上に乗せただけの

三関せりの気品溢れる香りが鼻をくすぐる。

おつゆと、おそばと共に啜る三関せりは

柔らかでアクのない上品なお味で

本枯れのおつゆに素晴らしくマッチする。

細くて並木藪的なおそばとの相性はいわずもがな。

 

この三関せり、驚くのは根っこの長さ。

20cmはある!?と思う程あって、

それが田そばの細さとも似ていて、なんとも美しい。

一緒に啜ると、おそばを食べているのに違う食感もあり、

しっかりとしたせりのお味もするのが楽しい。

貴重なおそばをいただきました。

 

そして、スパイシーチキンカレーのハーフ450円には

本当にびっくりした!

カレー屋で勝負のお店か!?と思う程のクオリティーなのです。

 

量はかなり控えめですが、質が高い。

前日から仕込んだカレーというのだから

いわゆる渾然一体のこっくりまったり系なのだろう、

と思っていましたが、違った。

スパイスも、野菜も全てがフレッシュで、たった今

全てを混ぜ合わせたの?と思うようなジューシーさ。

スパイスはカルダモン、クローブ、シナモンの甘くて清涼感のある香りが引き立ち、

(イメージ的にはエチオピアのカレーをさらにフレッシュにしたような感じ)

口に含めば爽やかな香味が広がる。
その後、どど〜っと汗が吹き出る。
(辛くもないのにどうして!?生姜がたっぷり入っているのかも)

胃が、なぜか軽くなっていく!!

(素材の吟味、タイミングの見計らいに注意を払っていらっしゃるのでしょう)

 


付け合わせにも驚いた。
玉ねぎのビネガー漬けはエスニックなものとはひと味違い(ワインビネガーか?)
マスタードのチャツネなんて、初めていただきました!(素敵!!)
お洒落さ加減に、しびれました。



それでしみじみ感じ入る。
田そば、おそばも素晴らしいです。

加えて、たとえばカレーひとつでも
こういうことをやってくれるから
お値段お高めでもお客さんがやってくるのだな、と。


この日、私の中のカレー熱が再燃しまして、
家に帰ってからはミルサーでスパイスをパウダーにしたり
野菜を炒めてペーストにしてみたり、と
お味再現に明け暮れたのでした。

小伝馬町に行ったら、是非田そばに。
もしも金曜ならば、絶対にカレーですよ!

 

 

【田そば】

東京都中央区日本橋小伝馬町3−7

月金6:00〜9:00 11:30〜15:00

土日祝休