ゆく平成 | イラストで綴る日常

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こんにちは、イトウエルマです。

 

突然終わってしまった昭和と違って、

平成は時代を心静かにお見送りできて、味わい深いですね。

 

ということで、

 

平成が終わろうとしている今の己の気分、

時代の空気をぐだぐだとブログに記しておこうと思います。

 

その前に、まず私の生まれた昭和を振り返らせて下さいまし。

 

昭和の日本は「激動」でした。

 

戦争、その後の東西陣営に分かれての冷戦、と

世界も大きく変わって行った時代。

日本はその中で鯉のように逞しく上流を目指し、

見よう見まねを繰り返して世界が不可能だと思う滝にトライ、

ひたすら登り続けて、頂点にいると思い込んだ時代でした。

 

そして、成金趣味みたいな趣味の悪さも目立つ、

古くてよいもののよさを分からずに、

片っ端から壊していった、「破壊」の時代でもあったのが昭和。

同時に敗戦体験が引きずる薄ら暗い重苦しさもあった。

未だに、上野の桜はいまだに

昭和時代のおどろおどろしさが残っていそうで、

うららかな気分でお花見が出来ない場所です。

昭和はそれほどに、強烈でありました。


そして迎えた平成は、「停滞」。

東西陣営がなくなって、グローバル社会になり、

アメリカ一強になって日本の役割が曖昧に。

それで日本はどっちへ向こうか迷走、

じたばたしていたように思います。

そうしているうちに、気が付けば、

アジアの中で当たり前に頂点にいたはずが
アジアの盟主としてのリーダーシップを発揮できず

気が付けばあれよあれよと大きくなった中国に、
引き離されていきました。

そして今や世界は中国とアメリカの時代になり、

日本の地位は下がってゆくばかり。

東南アジアも、日本の背中が見えてきていることでしょう。

 

一方で、平成は文化的には成熟した年だったのではないかな、

(そりゃ、昭和は世界に先駆けたものが多くて

ウォークマンが生まれたりなどもあったけど)

あの、物真似が必勝スタイルだった昭和と違って

平成は自国発の文化が世界に認められてきたなあと思うのです。

昭和のカッコいいものは常に外国からやってくるか、没個性。

町を歩く人を見れば流行りの分かる時代でした。

(そういう自分も没個性な奴でした)

そりゃ、昭和にも独自の文化がありました。

例えばタケノコ族やヤンキー(笑)

ですが、一般人にはツボが分からないばかりか、

不穏さをまとった格好が市民生活とは相容れない空気を放っていた。

 

方や平成は無印、ユニクロが海外で認められたり、

レクサスも高級車として認知されたり、

ブランド発信ができる国になった♪

それもこれも、平成で文化の多様化が進んだのが大きい。

昭和の時代にはうさん臭がられていた

漫画、アニメ=かっこいい! ということになったり

(↑これには欧米でのマンガの評価の高まりが大いに関係している)

アムラー、ガングロ、ヤマンバ、コスプレなど

風変わりな格好も、kawaii文化に繋がって、

ファッションをリードする存在になったりと、

国民自体も色んな価値観を面白がれるようになっていったことも、

ブランド力を身につける糧になったように思います。

 

そして、今は韓国のファッションが人気ですよね。

欧米よりもアジアに勢いがあることを、若い世代は感じているのでしょう。

ということで、外国(欧米)ばかりを見続けてきた昭和と違って

平成は日本を見つめ直し、日本の良さや、アジアの良さにも気づける

公平な視点も持てるようになったのだなあ、としみじみ感じております。

 

さらに今はネットとSNSの時代。

個の発信を無視できなくなってこと、

考えをシェアできるようになったことも

公平な視点を養えているのでしょう。

格差社会、と言われる平成ですが、昭和に比べると

物事に囚われていないんだろうなあ、

我々は思想的に自由なのだろうと感じます。

 

平成は「停滞」というより

「熟考」の時代だったのかもしれません。

 

なんだかんだで、ここまでの自分の人生は平成そのもの。

いろいろあったようで、あっという間で、

前に進んでいるようでも進めてないと焦って

その度にあれこれ思い悩んでた30年間でした。

 

果して今までで、何かを成していたのか!?自分、と

がっかりもしますが、平成という年を振り返ると、

立ち止まって考えることも大切で、

今はその時なのだろう、っていう気になりますね。

 

令和はいい年にしたいな、いい年にしよう!

 

新天皇の時代を心待ちにしております!