これといって読みたい本がないときには
図書館の絵本のコーナーに行きます。
自分が手に取らないような本がピックアップしてあったり、
店頭ではなかなか見ないタイプのものなども置かれていて発見が多い。
そこで、この日、号泣ものの絵本を見つけてしまったのです。
それはこちら。
- 希望の牧場 (いのちのえほん23)/岩崎書店
- ¥1,620
- Amazon.co.jp
福島県で肉牛を育てていらっしゃる畜産農家の方の、本当のお話です。
東日本大震災の後、出荷をすることもできず、
役に立たなくなった牛たち。
だけど、命がある。
愛情を持って育ててきた牛のそばを離れられなくて、
ただただ牛に餌をやり続けている。
それが物理的に、精神的にどんなに大変なことか。
悩みながら、だけどそうしないと己を保てない気持ちが、
今まで通りの生活を続けさせている。
そうすることで何が変わるのか、変わらないのか。
分からないけどやり続ける…。
森 絵都さんの考え抜かれ、研ぎ澄まされ、磨かれた文章と
吉田 尚令さんの現場の空気を切り取って閉じ込めたかのような
迫力と温かな視点で描かれたイラスト。
取材をされ、この畜産農家さんと気持ちを分かちあい、
溢れるような思いを作品に封じ込めたのでしょう。
ページをめくるたびに、目頭が熱くなり、
胸がいっぱいになって、涙がこらえきれなくなって…。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20141109/19/elmaito/a6/99/j/o0200020413124201659.jpg?caw=800)
遠くで絵本を見ていた親子が近寄ってきて
こっそり本を覗き込んでいました。
本当は本の表紙をお見せしてお知らせしたい、是非読んでもらいたい!
…だけど、大泣きしてる人が、突然本の紹介なんか始めたらびっくりされてしまう。
それと分かる様な態度をして、元の場所に戻しておきました。
手に取ってもらって、人生の意味について
お母さんと一緒に考えてもらえたらなあ…。
この本は手元に置きたいので、必ず購入したい。
できれば本屋さんで見つけたい!
そして、いい本だから売りたいって思ってもらいたい!
…それで、ネット注文は控えております。
読み聞かせ仲間のママや
「こどみら」(こどもみらい測定所)のメンバーにもお知らせ
(読み聞かせ)しよう。
絵本は、声に出して読むもの。
そうやって、心に沁み込ませるものだと
絵本のボランティアの会で知らされました。
声に出して読まない本のおすすめはこちらです。
泣ける本か!?
…それは、ないと思います。