エンゼルケアは
死後どのくらいまでに済ませたらいいものか、、
 
例えば朝8時くらい、、
亡くなってから9時間近く経っても大丈夫なのか、、
「科捜研の女」では死後硬直の状態を見て死後何時間経ったかを、見立てたりしてるけど、、
 
それと
朝になったら
いつもの訪看さんに来てもらえるのか、、
 
情けない事に
看護師さんに泣きついてしまいました💦
深夜1:30を回っていると言うのに、、
 
「脱脂綿があればお伺いします」
「いまからドン・キホーテに行って買ってくるので明日の朝までには用意できます」
「伺うなら今から行きます」
 
えっ⁉️
 
えっ⁉️
 
今から⁉️
 
深夜ですけど、、
 
そこからバタバタと話が進み
いつもの看護師さんが
2:30くらいにタクシーで駆けつけてくれました。
 
申し訳ない思いと有難い思いと、、
なんて言っていいか分からない
当直でもなく
親族でもないのに
仕事がお休みの日の
それも深夜に駆けつけてくれるなんて
 
直前に弟にドンキで脱脂綿を買ってきてもらい
着替えさせたい服も用意し
体を拭く濡れタオルも用意し
化粧道具も用意しました。
 
着替えさせたい洋服、、実はなかった💦
13年間の介護生活で
婆さんを実家から引き取り
その実家も売却したので(借地だったので底地権を地主に買い取ってもらった)
その引越し作業の際に
もう着ることはないだろうと
着物も全部処分して
洋服の大半を叔母たちにあげてしまっていて
 (私はサイズが違いすぎて着られる服がなかった💦)
デイサービスやショートステイに着ていくような簡単に洗濯出来るような
それも着古した服しか残っていなかったんです。
最後はオムツじゃなくてパンツをはかしてあげたいとも思ったのに
パンツもない、、
 
仕方なく
せめて新しいオムツとパットを用意。
服もこれなら少しはよそ行きに見えるかな、
と言うようなものを選びました。
 
婆さんの化粧品はもうとっくになかったので
私のを、、
と言っても私も普段全くお化粧をしないので
大した化粧品もなくて、、
 
看護師さん
着いてすぐに手を合わせてくれて
作業に取り掛かってくれました。
 
わたしも補助に入ります。
いつも週一の訪問の際は
2人で婆さんの摘便や時には着替えもしました。
息はぴったりです。
 
まずは服を脱がせ
濡らしてレンチンしたタオルで体を拭き
買ってきた脱脂綿を肛門と陰部の奥に割り箸で入れてくれました。
新しいオムツを当てて
出しておいた服を着せます。
 
その時
いつもと違ってやけに頭が重たいなぁ、、と思いました。
 
普段着替えさせる時はこんなに重く感じなかった、、と言うことは
不自由ながらも婆さん自身が
着替えに協力してくれてたんだ。
腹筋なんてきっとなかっただろうけど
首を自分なりに持ち上げようとしてくれていんだなぁ、、と。
 
いまは
何の力も入ってないから
頭がとても重く感じるんだ、、ね。
 
着替えが終わり
看護師さんが鼻の穴の奥に
見えないように脱脂綿を詰めてくれてから
お化粧を、、
 
これは私がやってあげたかったので
自分の化粧品を取り出して
化粧水から下地
カバーファンデから粉のファンデ
頬紅
ティッシュでさっと押さえて
アイブロウ、、最後に口紅。
 
少しクマが出てきていた婆さんの顔が明るくなりました。
その間に看護師さんが
手の指を組んでくれました。



まだ指の硬直が始まってなかったので

柔らかくて綺麗に組んでもらいました。

 
問題は
呼吸が苦しくて最期は息ができなくなって亡くなったので
開いたままの口をどう閉じるか、、
 
看護師さんから
顎の下にタオルを当てて
紐のようなもので
ベッドの柵に括り付けて固定しましょうと。
 
紐のようなものは
包帯で代用。
 
でもぐっと引っ張り上げると
頬に皺が寄ってしまう💦
 
皺がよらないようにギリギリのところで止めて
 
それでもなお口が閉じ切らないので
あごを引かせるために
頭の下にずっと使ってきたネックレストを二つ重ねて頭を高くしました。
するとうまい具合に口も閉じ
顔に皺もよらずにすみました。
 
「そのまましばらく固定しておいてください。」
 
初見の当直の看護師さんではなく
8年前からずっと婆さんを看て下さった看護師さんに最後のエンゼルケアをしてもらえて
「嬉しかったです」と伝えると
「わたしも最後に見送るお手伝いが出来て嬉しかったです」
とおっしゃっていただいて
もうもう感謝してもしてもしきれないくらい
温かい気持ちでいっぱいになりました。
 
帰りは旦那に車で看護師さん宅まで送り届けてもらい
もちろん感謝の気持ちを少しだけ包んでお渡ししましたが
 
旦那が戻ってきたのは4時過ぎ。
 
きっと看護師さんが寝られたのもそのくらいではなかったかな、、
ホントに最後の最後まで
お世話になりました。
 
ここからは
出来るだけ婆さんをいい状態に保つため、と
婆さんの部屋のエアコンを低めの23℃に設定し
寂しくないようにと
部屋のドアは開けておきました。
 
エンゼルケアも済ませ
葬儀屋さんの手配も済んだので
あとは
葬儀屋さんが朝来るまでは
取り敢えずはやる事ないかな、、
 
寝てないから
少し仮眠とった方がいいよね、
 
と言う事で
弟も一旦家に帰り
私たちもベッドに横になりました。
 
でも結局は横になってもほとんど寝ることなんて出来ませんでした。
1時間くらいは
ゴロゴロうとうと、、
少し寝られたかなぁと思ったらもう7時過ぎてて
もう起きなきゃ、、と。

「婆さん、おはよう」

寝る前のまんまだ、、死化粧した時と変わらない、、
息を吹き返す、、なんて
やっぱないよねーーー。

昨夜
お風呂に入れなかったので
葬儀屋さんが来る前に
シャワーだけでも浴びておこう、、


記録⑥〜在宅で亡くなった後〜


へ続く