ハロプロメンバーとオジサンという組み合わせのラジオ番組がいくつかあります。オジサンが聞いていると、ハロメンとオジサンの話が噛み合ったり、合わなかったりというのが嬉しかったり、そりゃ通じないよなーと思ったりと、会話の疑似体験ができるような気がして、とても良い番組です。

 

古くからあるものでは、ラジオ日本の『爆夜~BAKUNAI』。放送作家の元祖爆笑王さんをメインパーソナリティに、アシスタントは当時Berryz工房の夏焼雅さん、当時Juice=Juiceの金澤朋子ちゃん、現在のJuice=Juice植村あかりちゃん、段原瑠々ちゃんの交代制での担当、と変遷してきました。

 

私が聴き始めたのはかなともちゃんがやっていた6年半のうち、最後の1年半強の頃からで、既にコンビプレーが出来上がっていて、元爆さんの変な突っ込みを、かなともちゃんはいなしたり、突っ込み返したりしていました。軽い毒を含むことで面白かったです。

 

現在のうえむー、瑠々ちゃんはおっとりタイプであり、うえむーは突っ込むこともありますが、瑠々ちゃんは真正面から受け止めてくれるタイプなので、突っ込んだりすることはあまりありません。今後、元爆さんとの関係性がどうなっていくかに番組はかかっています。

 

そんな中、昨年10月から2つのハロメンとオジサンによるラジオ番組がスタートしました。1つはザ・ギースの尾関高文さんとOCHA NORMAの広本瑠璃ちゃんによるRCC中国放送『年の差ラジオ』。

 

この番組では、尾関さんがやたらと広島カープを始めとするプロ野球や、その他の昔の話をぶっ込んできます。瑠璃ちゃんがわからない話だと「わからなーい」という瑠璃ちゃんの録音された声が流されます。年の差ラジオたる所以(ゆえん)です。

 

このラジオは初回から瑠璃ちゃんに大喜利をやらせていて、大喜利力を鍛えると銘打っています。しかし、実は初回から瑠璃ちゃんの大喜利力は相当高く、芸人である尾関さんより面白いことは数知れません。尾関さんはコントの人であり、大喜利は得意ではないとのことなので、本人の名誉のため書き添えておきます。

 

そして、「こんな広本瑠璃はいい」というコーナーがあり、通常の「こんな〇〇は嫌だ」の逆張りになっています。まるで妖精かのような無邪気で天真爛漫な瑠璃ちゃんを描いてリスナーが送ってきます。

 

私は『星野源のオールナイトニッポン』と『佐久間宣行のオールナイトニッポンZERO』を聴いていて、やはりリスナーが多い番組は送られてくるメッセージも面白いな、と思っていました。

 

ところが、『年の差ラジオ』はradikoエリアフリーがある時代とは言え、地方局制作で、出演も上述の2名と比べたら世間的にそんなに知られているとは言えず、リスナーやメッセージ数が比較すれば少ない中、非常に面白いメッセージが多いのも素晴らしいです。また、瑠璃ちゃんと尾関さんのコンビのケミストリーが素晴らしく、尾関さんの優しい人柄が伝わってくるのもグッドポイント。

 

もう1つは、JFN18局ネットの『Flip The Records ~B 面でも恋をして!~』。構成作家のチャッピー加藤さんとBEYOOOOONDSの島倉りかちゃんによる、昭和歌謡・ポップスの番組です。有名シングル曲のA面とB面の両方を聴こうという15分番組。選曲は二人のどちらもが行います。

 

かかる曲のうちA面は有名曲であることも多く、すべて知っていますが、さすがにB面は知らない曲がほとんどで、名曲の再発見ができるのがこの番組の良いところの1つ目。

 

そして、チャッピー加藤さんによる楽曲解説や、制作の裏話は、A面曲についても知らなかったものが多々あり、大変興味深いので、2つ目の良いところ。

 

さらには、オジサンの話をりか様がもの凄く興味と共感をもって聞いている様子が、同じオジサンの私にとっては嬉しいのが最大の良いところ。さらには、りか様の感受性の豊かさと、その感動を表す表現にも心打たれます。

 

 

直近回では、和田アキ子さんの『どしゃぶりの雨の中で』という曲が取り上げられました。

(ここから余談です)

 

今年になって新しい学校のリーダーズとその『オトナブルー』が話題になっており、初めて聴いた時には、和田アキ子さんの私の最も好きな曲『古い日記』にメロディが似ている上、あの「ハッ」という掛け声(合いの手?)まで入っているので、オマージュしているなと思いました。

 

また、「首振りダンス」がTikTokからバズったと聞いていましたが、MVを見てみると要はアイソレーションではないか、とそれ以上は深堀りしていませんでした。

 

ところが、この『どしゃぶりの雨の中で』も楽曲としては知っていたのですが、久しぶりにしっかり聴いてみると、1番が終わった後の間奏が、『オトナブルー』のフレーズそのものであることに気づかされました。

 

ツイッターで検索すると、『オトナブルー』と『古い日記』の類似性は多数指摘されており、しかも、『オトナブルー』のジャケット写真は、『古い日記』のあのジャケットを(と言っても知っている人はあまりいないかもしれません)模していることを知りました。

 

一方、『どしゃぶりの雨の中で』をオマージュしていることを指摘するものは見当たりませんでした。

似ている間奏は1:03~

 

なお、ファンファーレのような冒頭の後、0:08~の粘るようなシンセ音のイントロに類似する曲があることは間違いないのですが、何の曲だったかどうしても思い出せません。

 

そして、曲終わりの部分では、それまで「大人振る」となっていたのが「またオトナブルー」と音(おん)は同じのまま歌詞が替わり、さらに「ブルー」の3音は転調します。この最後の3音が渡辺真知子さんの『ブルー』を引用しています。たった3音ですが、歌詞が同じで、同じメロディなので、たまたまではないでしょう。

1:10~の部分

 

新しい学校のリーダーズに最初はあまり関心がなかったのですが、アメリカのフェスに出ている映像を観ていたら、"Do you love hip hop? Our favourite band, This is Beastie Boys!"とMCで語り、”Intergalactic”をやり出したのを観て、気持ちが変わりました。

 

今は無きBeastie Boysはとても好きだった上、彼女たちは、MVでのヘルメットと道路工事用反射安全ヴェストに保護メガネというリスペクトもしています。これで好感を持たない訳がありません。

 

改めて『オトナブルー』を聴くと、冒頭のファンファーレのような部分の後、0:06~0:08にかけてノイズっぽい音が入ります。これはBeastie Boysの”Sure Shot”の冒頭そっくりです。