Save My Summer Lights/passive chord | きになるあのおと

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1stアルバム。

技巧派エモ・ポストロックを鳴らすインストバンドstereo typeのギタリストが在籍する、まぁポストロックとは対極といって良いsnuffy smilesスタイルのメロディックパンクバンド。

懐かしい90sメロディックパンクを軸に、エモ・パワーポップ~ギターポップやモータウンの要素まで取り入れ、現在進行形のメロディックパンクを作り出している。

タイプの違うツインボーカルで曲ごとにリードを替える所もメロディックファンには何気にたまらん部分。

そして、彼らの最大の持ち味はなんといってもその抜群のメロディーセンスではないだろうか。日本人的な感性のツボをついてくる、甘酸っぱくも切ないメロディー。どこか抜けきらない青春の一ページを切り取ってしまうメロディーは間違いなくかつてのsnuffy smilesリリースバンドの系譜。また、それを古臭く感じさせないセンスも凄まじい。

甘く青臭いのはサウンド面だけでなく、リリック面も同じ。何気にこんな歌詞を書くメロディックバンドはなかなか居ない。スクールカースト下位目線は青春パンク的なんだけど、その表現はなんだか文系ギターロック的(歌詞に少女とか使っちゃう感じw)。なので訳詞にも注目。
関係の終わりを描いたM5の「今日、君は二人のために唄い、僕は僕の為に唄うんだ」、彼等なりの負け犬ソングM9の「君は負け犬になったことがあるの?」「僕が三振した時に君が投げたスライダー 一生忘れないよ」あたりが個人的にパンチラインですね。他にもグサグサ来るフレーズ満載です。


M1は青臭いイントロに始まるアップナンバー。
切ないメロディーがハイトーンVoに映えるM2。途中からの爆走パートも良い感じ。
M3は勢い満点の演奏にかつての良質な青春パンクみたいな歌詞が乗る。
からっと乾いたショートチューンM4。
高低差のある泣きメロが切ないM5。途中のモータウン風パートもオシャレ。
M6は高揚感のあるメロディーのドライヴィンなポップパンク。どこかアスパラガス辺りに通じる美メロ感もあり。
M10はスピードを押さえた乾いたミディアムナンバー。なんとなくBLEWにつうじるメロディーラインだと思う。
M11はポップで甘いサーフパンク。


うーん、これは早くも今年のメロディック界隈最重要作では。

居そうで居なかったバランスのバンド。なにこれ、言ってしまえば初期Base Ball BearのB級メロディック的解釈?それともナヨナヨ文系少年が始めたGOING STEADY?

ビタースウィートな青春を切り取って真空パックしてしまった、とにかく全ての甘酸っぱい音楽が好きな人にオススメの一枚。

できれば青春コンプ持ってるそこのお兄さん。ぜひどうぞ(笑)



1.Life Is Going On
2.My Summer
3.Same Her Class
4.Let You
5.Throw Away
6.Signal
7.A Friend Of Mine
8.Stepping Forward
9.Slider
10.Vital Blues
11.Save Your Smile






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