「目に見えない世界への旅路:『The OA』と『インターステラー』が教える奇跡の瞬間」 | 日本文化、世界の歴史・健康・ミライにチャレンジ

「目に見えない世界への旅路:『The OA』と『インターステラー』が教える奇跡の瞬間」

皆様こんにちは。お元気でお過ごしでしょうか?私は、ようやくずっと考えさせられていたドラマを見終えました。なんと3年もかかってしまいましたが、ようやく完走です。そのドラマはNetflixで配信されている『The OA』という作品です。



思い返すと、映画『マトリックス』で主人公ネオが「目に見える世界がすべてではない」という現実に気づいた瞬間がありましたが、『The OA』も似たように、目に見えるものの裏にもっと深い世界が存在するかもしれないという問いを投げかけてきます。ネオが「赤いピル」を選んで新たな現実に目覚めたように、『The OA』でも、目に見えない奇跡や信念に気づかされる瞬間が何度も訪れます。

『The OA』は、最後の高校のカフェテリアでのシーンのためにあるようなドラマです。8話のすべてが、このクライマックスシーンに向けた長い伏線と準備のように感じられる作品です。

このクライマックスシーンは、一言で表すと「奇跡」を描いています。シーン自体が素晴らしいだけでなく、まさに奇跡というテーマを目の前に感じさせてくれるのです。そして、このシーンを見るために視聴者が通ってきた全てのストーリーが報われる瞬間でもあります。途中でスローすぎる展開や矛盾にイライラしたり、退屈に感じたりすることもあるかもしれませんが、最後まで見届けることで、それらがすべてこの瞬間のために必要だったと感じられるのです。

物語の始まりは、7年前に突然姿を消した主人公が、ある日突然帰ってくるところから始まります。彼女は以前は目が見えなかったのに、戻ってきたときには視力を取り戻していました。そして、彼女は4人の高校生と1人の先生を集めて、失われた7年間に何があったのかを話し始めます。その内容は、彼女が地下室に閉じ込められ、臨死体験を研究する科学者の実験台にされていたというものでした。

「臨死体験」とは、死に直面したときに体験する不思議な感覚のことです。多くの人が、死に近づくと光のトンネルを見たり、亡くなった家族に会ったり、体が浮かぶような感覚を味わったりしたと報告しています。このドラマでは、主人公がまさにその「臨死体験」の研究に巻き込まれ、その奇妙で神秘的な体験を語ります。

そして、物語のもう一つの大きなテーマは「死」とは何かという問いです。死は避けられないものであり、体が動かなくなり、心臓が止まり、意識が消える瞬間ですが、それが本当の終わりなのかどうかは、多くの宗教や信仰がさまざまに解釈しています。『The OA』でも、死や臨死体験がテーマとして描かれ、死後の世界がどうなっているのかを主人公の体験を通じて考えさせられます。

さらに、このドラマは「目に見えるものがすべてではない」という強いメッセージを伝えています。私たちが日常で感じている現実が全てではなく、その裏にはもっと深い真実や、別の次元があるかもしれないという考え方です。登場人物たちは最初は半信半疑ですが、次第に目に見えない力や奇跡を信じ始めます。そして、それは単に不思議な出来事を表現しているだけでなく、見えない何かを信じるという信念に基づいています。

途中で観るのを何度もやめかけた作品は他にもあります。映画『インターステラー』と『The OA』がその例です。この2つの作品は、どちらも壮大なテーマを扱っていますが、最初は展開がゆっくりで、難解な部分が多く、正直心が折れそうになりました。『インターステラー』は宇宙の壮大なスケールを背景に、時間や重力の謎が少しずつ解き明かされていく一方、キャラクターの感情やストーリーもゆっくり進みます。途中で何度も「ここでやめようかな」と思う瞬間がありましたが、最後まで見ることで、すべてが一つの感動的な結末へとつながっていきました。

『The OA』も同じように、最初は何が起こっているのかよくわからず、展開がスローで、物語の本質にたどり着くまでに時間がかかりました。しかし、クライマックスのカフェテリアのシーンを迎えたとき、すべての伏線やスピリチュアルなテーマが一気に結びつき、「奇跡を信じること」の意味が深く理解できました。

この2つの作品には、共通点があります。それは、目に見える現実だけでなく、私たちが普段意識していない壮大な視点や、見えない世界の存在を探求していることです。どちらも最後まで見届けることで、その本当の価値が見えてくる。まさに、目に見えない「奇跡」を信じることがテーマの物語なのです。

皆さんも、もし途中でやめてしまった作品があったなら、もう一度その物語のクライマックスにたどり着くまで見届けてみてはいかがでしょうか?