母の日に向けて ~ありがとう~
母の日が近づいたり 何かの記念日が近くなると読み返します。
病を患い障害を持つわが子を施設に託した母親の詩に幸のみ園利用者の
画を添えた心洗われる詩画集です。
この本を書かれた方はもうお亡くなりになりました。
でも この方が残した愛の奇跡はいまもどこかで手にとられて
どれだけの人々の心を勇気付けた事でしょう。
生まれた子供がコミュニケーションが取りづらく
社会生活はひとりでは困難で でもそのこの中にある豊かな感性に
気づいて一緒にてをとり歩んできた事実
そのこを残して病に倒れて 先にこの世からいなくならねばならない事実に
どれだけの不安を感じていたことでしょ。
命のありがたさ 人のこころのあたたかさにもう少し敏感でいようと思えます。
こころをつむいで 抜粋
障害という文字が
動かせない事実となった日から
私は
あなたの心を紡ぎ始めた
やさしさを縦糸に
ありがとうを横糸に
いくつも季節の中に
母の思いを織り込んで
今
飛び立ったあなたは
幸の実の園へ
幸の実が育つところ
それは
つなぎあった手のぬくもりの中
あなたのお母さんでよかった 抜粋
あなたと歩いた二十数年は
迷子になりそうな日々だったけれど
あなたのお母さんになったから
出会えた人がいるのです
あなたのお母さんになったから
見えたものがあるのです
だから
あなたに会えてよかった
あなたのお母さんでよかった
どんな状況になろうとも 子供を愛し 信じていく姿勢は時々忘れがちになります。
でも 子供が言う事を聞かない時に無理に聞かせようとするのではなく
一言「あなたのお母さんでよかった ありがとね 生まれてきてくれて」というと
自然に子供の心がほぐれます。
いい母親じゃないけれど 楽しい母親になりたい
この本を読むとハッとさせられます。
すばらしい本です。人間の叡智が詰まっています。
分かりやすい言葉でこんなにこころを 抱きしめてくれる ありがとう。