今日は。

本日もこちらのブログにいらしてくださいまして、

誠に有難う御座います。

気圧の不安定な日が続き、

頭痛も続いております。

 

本日も、皆様に楽しんで頂ける事を祈りつつ、

「ジアルの日記」をお贈り致します。

 

「2406年5月23日。

今日は午前中はいたって普通の一日だったのだが、午後になかなか面白い事があった。ブリデザ王室世襲宰相の老オディルさんと、その孫娘で今は息子エナブランの「執事」としてブリデザの城館を取り仕切ってくれているオディルさん、そして息子の秘書のガダラさん連名での映像会見の要請があったので、広間のビューアーで受ける事にした。映像が出てくると、皆何故か茫然とした顔をしている。

『どうしましたか?』と聞いてみると、『冬至祭りの際に行う出店と出し物の件ですが・・・』と、老オディルさんが話し始めた。この冬至祭りでは33ずつの出店と出し物が出る慣例なのだが、私がブリデザ島の最高位神官になった頃、ドミニオン戦争で担い手の3分の2が死亡していて、また、カーデシア本星及び島の産業の復興に財政を集中していた為、15ずつの出し物と出店しかしか毎年出せていなかったのだ。『その件なら、基金を設置し、村の歳費から積み立てて5年後には以前と同じ規模で出来るという事になっていた筈ですが。』一応第2宰相である夫のエリムが答えた。『それが、エナブラン様がその分の資金を「調達」してしまわれたのです。』というので、本当に驚いた。老オディルさんの説明によると、エナブランは「銀河のお金持ちの皆様へ」と題した通信を数百人に送付し、ブリデザ島の重要な神事の完全復興の為に資金援助をしてほしい、出来れば連邦の為替レートで10万クレジット以上でお願いしたい、応援してくださった御方には、僕が御礼の手紙を直筆で書きます、備考に聞きたい事を書いてくれたら、それもお答えします、という内容だったのだ。送信された人は半信半疑という風情だったが、そのうちの2百人程が資金援助及び質問を送って寄越し、エナブランはその一人一人に宛先まで直筆の手紙を書いて送ったという。疑い深い一部の篤志家たちは、もちろん手紙を筆跡鑑定に出して、正真正銘エナブランの手紙、という鑑定結果を得てある程度満足したようだ。文面も全部違う内容のものをエナブランは1通ずつ書いたそうだ。その結果5千万クレジット程度の資金が集まり、33ずつの出し物出店が実現可能になった、とオディルさんは報告してくれた。あの子らしい、常識はずれな資金調達方法である。そしてもう一つ、老オディル宰相は養子にしていたヤデルさんの縁組を解消して、この前正気に戻った親友のカデルさんの籍に戻し、自分の孫娘のオディルさんと結婚させる予定なので、陛下に於かれましては、是非司祭として結婚式を司ってもらいたい、という要請もあったので、それは快く承知した。孫娘のオディルさんとガダラさんからは、エリム王婿殿下からとても素敵なドレスを頂いたが、本当にいいのでしょうか、という質問がされた。エリムは笑って、結婚式は神官の正装で行う事になるから、結婚披露宴で着るといい、ガダラさんのドレスは、たまに常軌を外れる息子の面倒を見てくれるお礼だよ、冬至祭りの最後に行われる舞踏会で着るといいと言った。ガダラさんは、私の身分には不相応ではないでしょうか、と首をひねっていたが、とても似合いそうなドレスだったので、私もとてもいいと思う、と言って勧めた。今日の夕食時に、手間のかかるネット上の調査をしていた舅のテインと娘のミラが帰ってきて、家族そろっての夕食になった時、その話題をだしたら、『オディルのお嬢さんはとても切れる人なのに、随分のんびりした人がお好みなのね。』と言っていた。どうもエリムは何らかの企てがあってドレスを送ったようなのだが、まださっぱりわからない。」

 

 

皆様も、佳い休日をお過ごしください。

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