金曜日は、色々あったせいか

発熱はする、疲労骨折するで

どうなるかと思ったのですが、幸い土曜日の午後には持ち直しました。

本日も、皆様に楽しんで頂ける事を祈りつつ、「ジアルの日記」をお贈り致します。

 

239965日。花が咲く季節になったので、エリムと2人でエナブランがこの前教えてくれた山の中の花畑に行ってみる事にした。エナブランは最近、テイン探偵社のアドレナさんの研究室で助手をしながら、テインに頼んでカーデシアから呼び寄せて頂いたバイオリアクターの専門家に助言を受けながら、倉庫で何か組み立てている。この人は、上司の間違いを指摘したために理不尽にも会社をクビになったので、時間だけはたっぷりあるのだ、と笑っていた。ミラの方も、何か内緒の調べものがあるようで、忙しくしている。家に帰ると、エナブランが研究中のケーキの試食、という事になるだろう。なぜか原価が安くて美味しいケーキ、の研究も台所で行っているのだ。

エナブランが山歩きをしていて見つけた、山の中の白い花の群生地は、とても綺麗な眺めだった。お弁当を食べながらエリムと花を見ていて、どちらからともなく抱き合って、長い間過ごしていた。その時、エリムがいきなり私の頭を押して下げたのでびっくりしていると、エネルギー弾が樹に当たってはじける音がした。『娘から離れろ!』父の声がして、近くの斜面をゲルドマー犬のベグと、見かけない小さな仔犬と共に父が滑り降りてきた。

『お前も台詞が変わらないな、デュカット。』エリムがにやりと笑いながら応じると、

『条件反射だよ、お前だって、かわいいミラがミコールとキスしていたら、これで済ませられるのか?』

そういわれると、エリムは渋い顔をして、

『加減なしで殴るかもな。』と答えた。

『お前が本気で殴ったら、今ならあの子は確実にあの世行きだ。』

『そう、それが問題なんだ。』エリムは溜息をついた。

『この子はどうしたの?』と仔犬の事を父に聞くと、

『これも孫たちのプレゼントだよ。ベグの将来の花嫁だそうだ。体力もあるし、性格のよい子だ。遺伝的にも申し分ないしな。ただ・・』父はちょっと顔を曇らせた。『ベグと同様、このメミも猫のニニの事を自分よりお偉いと思ってしまっているのが欠点だ。どういう訳かな。』そのあと、父とエリムは持ってきたお酒を飲みながら、何やらカーデシアの体制についての議論を始めた。「昔は良かった。」というのが2人の共通認識のようだが、エリムはドミニオン戦争終結当時はこの破綻したカーデシアはどうなるかと思ったが、ジアルと交際するようになってから、どうにかなりそうな気がしてきた、と言い、父は、子供たちがこれからの「公序良俗」の壊れたカーデシアで生きていくのが心配だ、と言っていた。私は口を出さずにベグやメミと遊んでいたが、これからの「公序良俗」を、あの子達の世代が作っていきそうな気がする。」

 

皆様も、佳い休日をお過ごしください。