何かこの処、妙に予定がびっちり入る日が続いております。

 

本日も、皆様に楽しんで頂ける事を祈りつつ、

「ジアルの日記」をお贈り致します。

 

「2399年4月16日。

今日はタキタさん夫妻とリー・ランファさん夫妻が遊びに来てくださったので、のんびりとお茶を楽しんでいた。ランファさんのご実家である「徳輝飯店」の月餅は私が前にカーデシア本星にお土産に持っていったのがきっかけで有名になり、ご店主のティフィさんは品質を落としたくないので、限定予約生産にしているが、それでも数か月待ちで結構大変だ、というような事を話していると、ドアチャイムが鳴った。モニターを見ると、前にエナブランを殴り倒したヴァルカン人の女の子が立っている。『どうしました?』と聞いてみると、『エナブラン君が、地球でも危険な地域に行ったと聞いたので、事情を聴こうと思いまして。』というお返事だった。『単に観光旅行に行っただけですよ。』と家の中に通してお知らせしたのだが、『昔鯨食の習慣があった地域でしょう?モラルは大丈夫なのですか?』と、ヴァルカンの習慣に従い無表情だが、明らかに気にしてくれている様子の口ぶりだ。

『いや、今でも食べていますよ。私はジャパン・エリア出身の地球人です。』とタキタさんが発言したので、エナブランのクラスメイトは、ヴァルカンとしては限界まで顔色を青くした。『もちろん、培養ですけれどね。』『どうして知的生物を食べるのですか!』驚いて問い返してきた女の子にタキタさんは、『美味しいし、健康効果がある肉なのでね。クジラ族やイルカ族とは私の民族は話をつけていまして、死亡して陸に上がったらこちらで処理してよい、と承諾を得ています。

たまにあちらから連絡も来て、漁場を教えてくれたり、追い込みを手伝ってくれたりもしますよ。』この話に、すっかり仰天したようだった。『私は舅から、昔はチャイナ・エリアでも鯨を食べていたと聞いていますよ。』と、ランファさんの夫君のソーラーさんが上流ヴァルカン語で話しかけると、さらにショックが大きくなったようだ。そこから、タキタさんとソーラーさんと女の子の間で食と倫理についての議論が始まり、1時間ほど続いた。アジア人の一部民族の中では、宗教的に食べていい動物と悪い動物の区別はあまり無く、どの動物や生物を殺しても殺生という宗教的罪業は変わらない、という概念に大変に興味をひかれたようだった。タキタさんとソーラーさんがすすめた宗教書の類を読んでみる、と、真剣な顔で言って帰っていった。カーデシアの宗教ともベイジョーの宗教とも結構かけ離れた概念、と思って私も聞いていた。どちらもなるべく闘争を避けるように、と言っているのは似ていると思ったが。メルーさんも、子供たちも、今頃かなりのカルチャーショックを受けている事だろう。いい事だと思う。」

 

皆様も、よい休日をお過ごしください。