この処風邪気味で調子が悪く、


しかし、起業関係の事は粛々と進んで体力も使うので、


体調がなかなか回復しません。


本日も、皆様に楽しんで頂ける事を祈りつつ、


「ジアルの日記」をお贈り致します。


23861225日。

 エナブランちゃんがカエサリオン君と一緒に作り上げたのは、紫色をした球形のペンダントヘッドだった。保育器から出たばかりのミラちゃんに見せると大喜びで、早速握りしめたり、口に持って行って舐めたりしている。飲み込むと大変なので、納得するまで触った処で箱に入れて保管した。しかしエリムは、そんなミラちゃんを見ていて、何となく複雑な表情をしている。

『どうしたの?』と聞いてみると、

『地球歴では、1225日というのは悲劇的な死に方をした宗教指導者の生まれた日なんだよ。そして、紫というのはカーデシア人の血の色だ。血の塊を握って生まれた者は、大勢の人間の血を流すという伝説もある事だしね。』エリムは本当に心配しているようだ。

『本当に産まれた日は違うのだから大丈夫よ。それに、産まれてから血の色のペンダントを握ったのだから、多くの人の流血を止める存在になるのかもしれないわ。貴方は考え過ぎよ。』と私は答えた。

『君の言う通りになるといいね。』と言って、エリムは笑った。

『テイン、貴方はどう思われますか?』気分を変える為にエリムは聞いたのだろうが、テインは平然として、

『お前なら、努力して魔人になった人間と、魔人だった男を数年で人間に戻した超常の女性の言う事ならどちらを信じるんだ?』と言って大笑いした。ミラさんも笑っている。この子の20年後にも、同じ話題で笑い話が出来るといいのだが。」


皆様も、良い休日をお過ごし下さい。