お香の香司講座 | エリーのラヴ・ラボラトリー

エリーのラヴ・ラボラトリー

好きなモノや愛しく思うモノ
そんなあれこれのお話

ブログは随時更新中!
過去日記非公開分も公開中です!!

3月末から待ちに待った念願のお香の「香司」講座に通ってます。
なんだかんだ4年越しの思いが叶いました!!!

きっかけは、以前「お香のこと」でもちょっと書きましたが
姉が三越の催事会場にて、天然石のアクセサリーを販売してたので
そこに遊びに行った際、薫物屋香楽という会社が手作りのお香の体験講座を行っていて
そこで100%天然の香原料を用いたお香作りを教わってきました。

いやーもうね、あの時の衝撃は忘れられません。
お線香の色が石油から出来てるケミカル着色料を使ってる話を聞いて
「え?そんなことみんな知らないでしょ??」って。
「やだ、これみんなに教えなきゃ!!!」と思ってからというもの
お香作りが楽しいのは然ることながら
お香のこと、もっともっと知りたい!と想いは募るばかりで
お香作りの楽しさを広く正確にきちんと伝達して、もっと普及させたいと。
なんでしょう?勝手に自分の中で、決めました(笑)。

まあでも。
4年近くかかりましたが(金銭的な工面が出来たので)
その時の強い意志のおかげで、念願のお香の勉強が出来ています。

これからしっかりと勉強して、もっともっとお香の深い世界に入り込んで
少しでも興味を持ったみなさんに、うんと敷居を低くして
求める人なら誰にでも、自分で作れる楽しさと感動を伝えていきたい。

でも、お香の材料はどんどん品薄に、そしてどんどん高騰しています。
お金持ちなアラブの方々もお好きらしくて、高くてもバンバン買ってしまうから
結果高騰してしまい、日本にはごく僅かしか輸入されないのが現状のようです。

私が知ったのは4年前ですが、当時の価格に比べてすでに倍以上!
って、これは沈香(特に伽羅)と呼ばれる香木や、白檀と呼ばれる香木の話。

そして、この香木は木自体の年数が、経てば経つほどに香りも濃くなりますが
(製品を保管して年数が経っても、香りは濃くなりません、あくまで生成年数です)
乱獲されてしまうと、育つものも育たなくなるので
余計に「良品」が出回らなくなり、需要と供給のバランスが悪くなり
アジアの小国日本では、ますますいい香木が入手困難になるという。

あーもう!!!
ここを知ったあの時「香司コース」に参加してればよかった!
と、思っても仕方がないんですけど
とりあえず、これから普及させたい私は、なるべく今度は無理をしてでも
少しでといい香木を入手して、いつか私が教える方々に
これが本物の伽羅の香り、これが上質の沈香の香りと
講義の時にバンバン聞かせてあげたい。
そして、自分で作る香り作り参考にと、香りの記憶の一つにしてもらいたい。

お香に費やすお金、これからいくらあっても足りそうもないですが
それでも今は無理してでも、お金を払って買えるものなら買いたい。
どう考えても、5年後10年後に良品はほとんど入手困難になりますから
その時大金はたいても、今ある良品は残念ながら買えません。

今現在でさえ、伽羅はたった1gで最安値20,000円〜。
ホントに高い。
知らない人に「好きなものは1g2万で煙になっちゃうの」と言えば
絶対に怪しい変なものだと思われ
「え、そんなに買うの?無理してそこまで出すのはどうかと思う」と言われても
それはね、文化をきちんと伝えたいから。
その使命感に心の底から駆られてるので、しょうがない(笑)。

まあ中には「今買って高くなったら売るの?」と、聞いてくる人もいますが
高くなったら私だって買えないんだし、その時持ってるなら絶対に売りません。
私がもし投資家で、お香の価値がわからずにこの業界でやっていくのであれば別。
今買って、10年後、20年後に売れば確実に儲かります。
それなら資金総導入して、買い占めればこのご時世では安全で確実な資産です。
やりたい人はやればいいけど、私はやる気はありません。

それに、同じ香木と言ってもそれぞれ個性があり
同じ産地、同じ時期に採取された香木であったとしても香りが微妙に違っていて
いいものもあれば、そうでないものもあります。
それは、香木の中にある樹脂の量と質で、それが決まるから。
生(ショウ)と呼ばれる姿物(刻みや粉末に加工される前の状態)になれば
たとえ私達が買う時g単価が同じ(業者が入荷する時はLot買いするので)でも
細かく見ていけば、より価値のあるものかどうかがわかります。
しかしこればかりは、本物の香りを聞いた経験のない人には全くわからないもの。
だからこそ、詐欺まがいな事が平気で行われるんでしょうね。

詐欺やペテン、根拠のないスピリチュアルとの関連で儲けたいとかよくある話。
正しい思考が苦手な人は、見えないものやわからないものを不思議なものと捉えるから
不思議なものは不思議なものとして、あたかも根拠があるようにシナリオを作り
言いくるめてしまえば、新興宗教と同じく信じさせる事は可能。

まあ、こと香りを天然石やスピリチュアル系を無理矢理関連つけ
そしてそこに、よくわからない選民思想の付加価値さえつけてあげれば
占い商法のツボ買わせるの同じ原理で、心が脆弱なお金持ちの見栄っ張りなら
網で金魚すくうよりも簡単に、ボロ儲け商売出来るんじゃないですかね。

でも、私はそんな下賤な真似で商売する気は、毛頭ありません。
一応まともなプライドはありますし、自分の中身に自信ありますから(笑)。
生涯通して、そういった「チリツモ」のセコい商売は、全くする気がないです。
私の「本物」や「真理」への探究心が汚れますからね。

私の場合は、余生を趣味の道楽三昧で暮らしたいとの願いがとっても強い。
老後に人生を振り返った時に
私が「より価値のある」と選択したものに囲まれていたい、ただそれだけ。
まあそしてそれには、その価値に見合うよう知識と経験、そして技術を磨く。
もっともっと日々精進!!!
息絶えるその瞬間まで、成長と追求を重ねていかないと!

そう考えると、やっぱり利鞘だけが生き甲斐的な生き方はしたくないし
好きなお香が札束に見えるようになったら、きっとお香の神様から見放される。
儲ける事を先行して、どんなに口八丁手八丁で広めることが出来ても
それは私の信念や理想とは、大きくかけ離れるので
お金には満たされても、心が満たされない寂しい人生になるでしょう。
そんな人と、誰が一緒にいてくれますか?

正体見たり枯れ雄花。
自分でコーディネートした畏怖や威厳が
単なるボロ切れを纏っただけと思われたら、みんな離れますし
もし残る人がいたとしても、類友か同じ穴の狢。
なんとも虚しい老後です。
細木数子という偉大な反面教師を持ってしても
第二第三の彼女の亡霊を追いかける輩は、後を絶たないんでしょうね。

と、ここまでボロクソに書いてしまいましたが
もちろん、そういう人生もありだと思います。
現に、いま一緒に通ってる講座に参加してるメンバーの中には
いかにもコネを利用し、コンサルで培った薄っぺらい巧みな話術で
なんとかがっつり儲けられないか?と、皮算用してそうな方はいます。
モラルがあるなら、程度を弁えられるはずですが
いろんな人がいてこの世が成り立っているのも、また歴然とした事実です。

何かに反して、何かに背いて、何かを騙してエゴ丸出しで生きるのは
何より貧しく下品極まりないと私の中で思うので
見栄が全てと言わんばかりに「ズル賢く」生きる生き方だけは
私的にはどう転んでも無理そうに思えるけど
それを「何か問題でも?」と堂々と言ってのける人だっているわけです。

そんな方は、最初はよくても画策出来なくなった時が終わりだと気付いてないので
ネタが尽きるまで、コネが生かせるまで頑張ればいいと思いますが
まあ・・・
何を得て、何を失うかは、死ぬときわかるはず。  

そもそも、お香は仏教伝来と伴に日本に輸入されたもの。
当時の仏教とは、今の新興宗教色など全くない、あくまで学問の一種。
お香とハーブやアロマを関連させるのであれば問題ないと思うんですが
わけのわからん、スピリチュアルや天然石と結び付ける詐欺やペテンまがいな事も
これから出てくるんじゃないでしょうかねって、ちょっと懸念してます。
鑑真和上も、足利義政も、平安時代からの貴族文化のお嬢ちゃんやお坊ちゃんも
スピリチュアルだの、天然石だのとお香を
絡めてませんからね(笑)。

まあ、学はないけど見栄っ張りな、そして心の脆弱な成り上がりのセレブ層相手になら
きっと美味しい商売が出来るのかもしれませんけど
傍から見れば、その絵面はとても滑稽です。
とはいえ、虚栄を張り私腹を肥やしたい人は、どの時代もいるので
そういう悪があるからこそ、正義はより輝いて見える。
人生も物語も、そういうものかもしれません。

まあホントにいろんな人がいますが、私は王道を貫きます。
一番最初にお香作りの伝達をはじめた、ここ薫物屋香楽と共に
「何故お香を作り方を広めようと始めたのか?」の本当の理念に基づき
頑張っていきたいと思います。

なんの事はない、お香(香木)から立ち昇る煙こそが
その人が、想いを込め故人にたむける事が出来る唯一のモノ。
そこからすべてが始まり、次第に生活の中で個性の表現として広まり
人の持つ五感のうち、嗅覚という面から日本文化に彩りを加えていく事になりました。
そして今では、和の香りや日本の香りと言われる概念にまで到達しました。

と、こんな事をここで力説しても仕方ない気もしますが
こういう本筋の話を、テキストの棒読みではなくきちんと伝えられる事が
金儲けの道具にする輩と、きちんと学んでる人間との大きな違いです。
それもいつか、本物志向の人にならわかるはず。
それもこれも、日本古来のお香の良さを
みんなに知ってもらいたい気持ちが強いから。

この熱意を元に、この先十年二十年三十年と、頑張っていきたい。