夜が明けていく空が好き
うっすらと闇が消える様は
人の生の終わり間際に少し似ていると思う
穏やかで静かな何もない空間の広がりは
闇も光も何も介入出来ない
ただの時間の流れで
その変化を誰もが受け入れざるを得ない
日はまた昇り
新しい一日が始まる
人はいつかこの世から消えるけど
それは決して終わりではなく
次の何かの始まりで
それは決して抗えないものだけれども
そうそう悲観するものでもない
生きることは進むことで
死ぬこともまた進むことで
人はその流れの中で進み続けてるんだと思う
果てしない時間の流れの中で
いくつもの喜びと悲しみとを受け取り受け継いでいく
それは拒否できるものではないから
仮にまわり道をして回避したつもりであっても
その先は大きな迷路になり
ぐるぐると何度でも出くわしてしまう
今、自分が停滞してると感じたり
何事も思い通りにならずに辛いのは
きっとこの迷路の中にいるからで
何を拒否し何を否定しているかは
誰でもない自分自身が
一番よくわかってることだと思う
夜明けの空はいつも優しい
誰にでも平等に必ず訪れてくれる
それはどこか全ての贖罪の赦しにも似ている