「日本の話芸」柳家小三治『千早ふる』感想 | のぼこの庵

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大河ドラマの史上最高傑作『独眼竜政宗』(1987⇒2014再放送)と近年の最高峰『平清盛』(2012)の感想です。
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あとは爺放談?

NHKテレビ「日本の話芸」で久しぶりに小三治を見ました。

顔は老けましたが、芸は若々しいままです。
もしかしたら、まだフルフェイスのヘルメットで楽屋入りしているのかもしれません。

枕はなでしこジャパンのBS放送ネタ。
昔、NHKの番組で司会者に「林家小三治」と言われた事をいまだに根に持っているのか、ひとしきり公共放送を皮肉ってから演目に入りました。

「千早ふる」

話自体よくできた面白いものですが、淀みも漏れも殆どなくテンポも間も絶妙で、見事なものでした。

文句なし。
これに文句言う人の顔が見たい。

ただし、
放送時間オーバーだったのでしょう。
そこここが編集されていたのが残念でした。

むしろ枕をカットすればよかったのに。
したのかな?
もっと凄い公共放送批判があったのかも?

ともかくも
談志亡き後、まだ名人級が残っていたんだと嬉しくなりました。
ここ数週の「日本の話芸」がちょっとだったこともあって、ホント嬉しかったですよ。

※『千早振る』(ちはやぶる/ちはやふる)は、古典落語の演目の一つ。小倉百人一首の在原業平の和歌「ちはやふる神代もきかず竜田川からくれなゐに水くくるとは」に、隠居がいい加減な解釈を加える話である。初代桂文治の作といわれ、後世に改作などを繰り返し現在の形になったとされる。他に百人一首を題材とした落語には「崇徳院」が有名である。業平の歌は、現代の通説ではおおよそ次のように解釈される。「ちはやふる」(ちはやぶる)は「神」などにかかる枕詞として「神代も聞かず」を導き、上句は「神代にも聞いたことがない」と述べる。下句がその内容となる。竜田川は現奈良県生駒郡を流れる川で、紅葉の名所として知られる。唐紅は大陸由来の鮮やかな紅であり、「水くくるとは」の「くくる」はくくり染めのことで、ところどころ生地が赤く染まった布と竜田川のところどころ赤く美しい紅葉の風景を重ねて詠んでいる。すなわち「山を彩る紅葉が龍田川の川面に映り、唐紅のくくり染めのようである。このようなことは神代にも無かっただろう」といった意味となる。(Wikipedia)