・原作:宮口幸治

神戸市出身、京都大学工学部・神戸大学医学部卒業。児童精神科医・医学博士。児童精神科医として精神科病院や法務省宮川医療少年院、女子少年院に勤務。2016年から立命館大学産業社会学部教授に就任。主な著作は、「医者が考案したコグトレ・パズルー注意力・記憶力・想像力がぐんぐんアップ!」、「自分でできるコグトレうまく問題を解決するためのワークブックー学校では教えてくれない 困っている子どもを支える認知ソーシャルトレーニング」、「生きづらい子を諦めないーマンガでわかる境界知能とグレーゾーンの子どもたち〈3〉」。

・漫画:鈴木マサカズ

1973年5月8日生まれ(51歳)。静岡県出身、京都精華大学卒業。主な作品、「武装島田倉庫」、「ダンダリンー◯ー」、『「子供を殺してください」という親たち』、「それでも、親を愛する子供たち」。


・感想:

少年院に第1から4種までの分類があるなんて知らなかった。そして、第1種支援教育課程Iの少年院には、知的障害のある者やそれに準じた者が入るのか。事件を起こして家庭裁判所で処理された少年が5.5万人もいるのが衝撃だな。そんなにいるのか。そのうち、1年間に2千人が第1種支援教育課程Iの少年院に収容されるのか。ケーキを三等分できないというのも衝撃的だが、少年達の育った家庭環境も問題だな。そして、社会に戻った後、更生しようとしても仕事が覚えられず、犯罪の片棒を担ぐようになり、事件を起こす。色々と考えさせられる。

少年院に入った境界知能の少年が精神科医に時折見せる笑顔が、切ない作品だった。