ダーフォの国は高校演劇で上演してほしい。 | Essence of Rainbow

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横浜の劇団。「虹の素」のブログです。
虹の素は2023年11月18日 解散致しました。永らくのご声援ありがとうございました。

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ダーフォの国は、とっても難しい台本だと思います。

普通の台本よりも、特殊だと思います。

でもその特殊性こそがこの作品の魅力だと思っています。

 

①台本が謎

→台本をご覧いただけばわかるでしょう。

1ページ丸々と書かれたテキスト。これは台本なのか?とでもいいたくなるような。

(長ゼリフとは絶対にいいません。これはあくまでテキストなのです)

この作品に出てくる登場人物の一人一人が、思いの丈を夜空の川にはなす。

その繰り返しなのです(もちろんそれだけではないのですが)

②会話がない

なので、台本上には、役者同士の会話が一切書かれていません。

この作品はこの「テキスト」を基に、間の「会話」はすべて自分たちでつくるのです。

そこに、「生」「ライブ感」「今この瞬間を生きる」ことが見えてきます。

 

③立ち位置も決まっていない。

この作品にはルールが一つだけあります。

「放送するためにしゃべっている人がマイクの前にいる」だけ。

それ以外の人は基本的に「いつどこで何をしていてもいい」のです。

もちろん、作品の空気をきちんと読んだ上で。

なので、上演するごとに立ち位置が変わります。何もかも変わります。

④音響なし、照明も簡潔。

この作品は基本的に音響はなしでいけます。

青の素では、最後に一曲だけ使用します。それだけです。

照明も、60分かけて、ゆっくり暗くなるだけです。

(その緩やかな変化がむづかしいところではありますが)

兎にも角にも、きっかけは最小限です。

 

⑤場当たりがほぼ不要。

③④の理由から、場当たりがほぼ不要です。確認するような場所がほぼないのです。

 

⑥話す力、聴く力がものすごくつく。

話は戻りますが、基本的には一人で喋ります。

モノローグでもなく、語りかける。でもその対象は目の前にはいない。

さらに感情や情感を込めて、それでいて簡潔に。

舞台上にみんないますが、一人で魅せなければいけません。

スピーチ力がものすごく必要です。

また、それ以外の人も、どうその場にいて聞いているかがものすごく試されます。

捨て台詞やリアクション、表情がとっても重要になてくるのです。

⑦人数の変更がいくらでもできる。

会話がないので、役割などを分割してテキストを振り分ければ、何人でもその場に存在できます。

逆に人数が少なくても、役割を凝縮すれば少人数でも可能です。

個人的にはやろうと思えば1人から20人くらいはいけると思っています。

 

⑧自分たちでつくる部分がある。

台本と言いつつテキストなので、間の繋ぎは自分たちで考えます。

さらに、短歌や生徒会コーナーなど、「テーマに沿って自分たちで考える」ところがあります。

台本なのに自由度が高い、よりチームの創作力が試されます。

⑨ラストの演出

一つ前の「ネタバレ」をご覧ください。