上演中一度も暗転せず、最後の最後で暗転して、すると蓄光塗料の天の川が輝いて見える。
というコンセプトの元、ダーフォの国はつくられました。
なのでこの作品はいわば、その天の川を見てる30秒足らずの時間のためだけにできたのです。
そこに至るまでの59分は全て滑走路なのです。
そしてこの、蓄光塗料の天の川。
高さ5メートル、幅10メートルの大きな布にばらまいた星の素たちは本当に壮観です。
写真にも映像にも残らないんです。
残したところで、美しさは10分の1にも満たないんです。
何より、その蓄光塗料の天の川だけ見ても「ああ、きれいだね」で終わっちゃうんです。
「ダーフォの国」という壮大な59分間の宇宙の旅を経て、
見えないものを見ようとして、この世界のことを考えて、
その末に見る天の川は、本当に美しいです。
言葉にしても伝わりません。その景色を目の当たりにするしかないのです。
劇場でしか見ることができません。