読むマジックもんきー!その4『赤犬コウガイジ』 | 芝居空間侍エレクトリカルパレードぶろぐ部

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東広島で活動中のエンターテイメント時代劇集団「芝居空間侍エレクトリカルパレード」のブログです。

 

ギンカクが部下を連れて現れる。真紅の軍服に身を包んだ犬族『コウガイジ』

 

ゴクウ「は~…白兎のギンカクか…相変わらずしつこいヤツだ!」

ギンカク「聞くに堪えない貴様の悪事の数々許しはしない! ジゴクミミのモン、このギンカクが貴様に仕置きを食らわせてやろう!」

ゴクウ「てめえの長い耳で次に聞くのはてめえの悲鳴だ。この棒、如意棒は痛いよ~。」

ギンカク「ふん! この耳が聞くのは私の悲鳴でなく貴様の許しを乞う声だよ! ゴクウ!」

ゴクウ「やれるもんなら、やってみな! …あ~…ば~…よ!」

 

ずこっ。

 

ギンカク「なにい勝負するんじゃないのか! 貴様、どこへ行く!」

ゴクウ「てめえみたいな堅物バカの相手してられるか。俺はサル! 二つの意味でな!」

ギンカク「ふん! 基本去るもの追わぬ、が! 猿のモンは追う! コウガイジ!」

コウガイジ「は!」

 

コウガイジの攻撃をいなすゴクウ!

 

ギンカク「このギンカク率いる鎮圧部隊のエース、赤犬コウガイジ! 正義に滾る心に応え燃える槍! いつまでかわし続けられるかな?」

ゴクウ「いいのかな? 俺にばっか構って。」

コウガイジ「なに?」

ゴクウ「今頃、俺の部下共が、テンジクへの門を開けにいってるぜ。犬の居ぬ間に詮索だ! きゃーきゃっきゃっきゃ!」

コウガイジ「わーふっふっふ! 敵もさるものひっかくもの! 流石だゴクウ! 頭のお前が陽動とはな。しかし、そんな奴らは、居ぬ!」

ゴクウ「…いや、だからいるんだって!」

コウガイジ「いや、正確には居ぬものとする。私の狙いは…オンリーワン…! 貴様だけだ!ゴクウ!」

ゴクウ「ええい、こりゃかなワン!」

 

ゴクウを追いかけコウガイジ去る。ギンカクもそれを追おうとするが、何かが聞こえたようで別方向へと去っていく。

代わりに現れるケモノ。牛族のスイと猿族のモク。猿たちを引き連れている。

遠くの喧騒をよそに門に近づく。

 

モク「おい、急げ! スイ!」

スイ「もー分かってるよー、モクー。」

 

 

つづく