こんにちは、大島へぶんです。
以前購入したDVDで映画「東京物語」を観ました。
一回は観ているのですが、殆ど内容を忘れていてラスト近くで原節子さんが号泣するシーンしか覚えていなかったのですが今回観返してみて、主人公の老夫婦に年齢が近づいてきたせいか心に染みました。
尾道に暮らす老夫婦が東京で暮らす子供たちを訪ねて上京するのですが、子供たちは皆自分たちの生活が忙しく中々相手にしてくれない。
そんな中、戦死した次男の嫁の紀子だけが優しく接してくれる・・・といったストーリー。
1953年、なんと今から71年も前の作品です。
ですが、令和の今でも変わらない普遍的なものを描いていると思いました。
家族という繋がりが時の流れと共に変化していく寂しさ…
本質的には暖かく、幸福なものだけに何ともいえない切なさを感じます。
前半、老夫婦に冷たいように感じる子供たちも自分の生活を精一杯生きていて誰も悪くはないのです。
そして優しい女神のように描かれる紀子も最後に自分の中の暗い感情を爆発させ号泣する。
その場面の秀悦さ…この作品が世界的に名作と言われる所以でしょう。
主演の笠智衆さん、多分70歳くらいの設定だと思いますが、当時49歳というのに驚きです。
何気ない話し方、佇まい…この方でないと出せない味わいがあります。
そしてやはり原節子さん、美しい!
何気ない話し方、佇まい…存在感半端じゃないです。
世界のクロサワと並び称される小津安二郎監督作品なのに、これしか観たことがないので他の作品も観たくなりました。
70年前の東京の街が観れるのも貴重ですね。
YouTubeで予告編貼ろうと思ったらパブリック・ドメインなので本編ありました。