こんにちは、大島へぶんです。
ネットフリックスで映画「パレード」を観ました。
津波で亡くなってしまった美奈子は、自分が死んでしまった事にも気がつかず一人息子を探しながらさまよう。
そして同じく死者である青年アキラと出会い、彼の案内でこの世に未練を残して死んだ仲間たちが暮らす遊園地跡のような場所に連れていかれる。
彼らは月に一度新月の夜に会いた人を探すために街をパレードのように練り歩く…とあらすじを書くとまるでホラーのようですが、全然違います。
心が暖かくなる、優しさも感じる素敵な作品でした。
死者を描いた話なのに全く暗くも怖くもありません。
僕らの生きるこの世界に重なるように実はもう一つの世界があって、そこに美奈子のような人たちが存在している…
それを当たり前の事実のように描いているのですね。
CGなどを駆使したファンタジー描写が殆どないのもこの作品に現実感を与えています。
家族や恋人、何かを一緒にやり遂げようした仲間…そういった人間同志の絆や愛、そして人生を賭けて好きな事に打ち込んだ想いとかは死んでも消えないし、生きている人に受け継がれていくのだ、という事が描かれていました。
死は決して終わりじゃない…そう思わせてくれる作品でした。
映像も美しくて死者たちのパレードも不気味ではなく幻想的で美しかったし、アキラたちが暮らす遊園地跡のような場所も夢にでてくる風景のようでとても良かったです。
藤井道人監督は「新聞記者」「ヤクザと家族」とか僕の好きな作品を撮っている監督でした。
長澤まさみさん始めとする役者陣も上手い人ばかりで流石でした。
リリー・フランキーさんって元々俳優じゃないのに何であんな上手いのでしょうか?
「ああこういうオッサンいるいる!」という人物なのですが微妙にカッコいいという素敵な人物を演じていました。