ウンベルト・エーコ著「薔薇の名前」やっと読了!苦労した~ってのが感想(´・ω・`)。

 「薔薇の名前」多分映画は弘前で上映無かったと思うのだが・・・。ビデオ化された時レンタルビデオで鑑賞した。ジャン=ジャック・アノー監督のショーン・コネリー主演の1984年の映画だ。ミステリーで有名だったが、当時あまり意味が解らず画面も暗めで面白いと思えなかった。が、その内もう一度観たいと思ったのだが機会が無かったし、原作も入手しずらかった。早川書房刊でハードカバーと文庫版があったと思うのだが書店で見掛ける事も無く・・・。しばらく前2024年のNHKの「100分de名著」の何回目かを視聴。全部は観れなかったが興味が倍増した。私(わ)のミステリーガイド「東西ミステリーベスト100」でも海外篇の7位に居るので機会があればと思ってたのだが、意外に出版社も文庫化も勘違いしてた様で、出版は東京創元社で今だに文庫化もされて無い様だ。先月辺りにブックオフで上下巻で程度の良いのが並んでたので買って来た。

 一冊400頁越え。ちょっとした分量だが読み始めた。が、ハードカバーは思い。仰向けで寝ながら読むには疲れる。何度ウトウトして顔面に落下させたことか!で、中々進まない。舞台は1327年の教皇ヨハネス22世時代の北イタリアのカトリック修道院。ほとんど知見が無い時代のイタリアだ!大半が馴染み無い宗教論争などで取っ付き難い。何となく教皇派と皇帝派に大きく分裂したカトリック教会の調停をこのカトリック修道院で開催されるのに先んじて調停役の元元異端審問官のフランシスコ会修道士バスカヴィルのウィリアムが、弟子のベネディクト会見習修道士メルクのアドソ(彼がワトソン役と云うか本記録者となってる)を引き連れてやってくる。早々に雪の足跡と状況から馬の脱走等を言い当て、馬の捜索隊の修道士らを驚かせるウィリアムだったが、現在、この修道院で不可解な死亡事故が起きてると修道院長フォッサノーヴァのアッボーネに捜査を依頼される。この修道院には全イタリアでも類を見ない著書を保存した図書館があり、その図書館の謎も絡んで訪れた日以降も次々に黙示録に符合する修道僧の死が連続する。・・・。なかなか興味を引く展開なのだが、いかんせん、登場人物の名が分かり難い!第一の犠牲者アデルモ・ダ・オートラント。第二の犠牲者ヴェナンツィオ・ダ・サルヴェメック。第三の犠牲者ベレンガーリオ・ダ・アルンデル・・・等(´・ω・`)。そして途中から教皇派と皇帝派の調停論争が幕を開け、教皇派のドミニコ会修道士で異端審問官のベルナール・ギーが容疑者を捉え異端審問を展開・・・。更に図書館の造りが迷宮化しており、ウィリアムの捜査に立ちはだかる・・・。流石に下巻の中盤からはスピードアップしたが読むのに苦労した~。図書館の謎や謎の書物や宗教解釈とか盛りだくさんで後半のカタストロフィに繋がる。読み終わって観れば確かに大作なエンタメだと感心。ま、ミステリー的謎解きはまぁまぁかな?犯人は下巻中盤で見当が付く。構成が、もともとラテン語で書かれ、フランス語に訳されたメルクのアドソの手記を「私」が手にし、その真偽を疑いながらも内容を明らかにし、イタリア語で出版したという形式をとっているのでその辺にトリックがあるかと邪推したが・・・。うむ何とか映画もう一回見ようかな!Amazonで入手出来んかなぁ~。さぁ、やっとミレニアム7に着手できるぞ(*^▽^*)。