アテナクラブのりで、古い創元の平井呈一訳の本を引っ張り出してきた。1977年14版だった。40年以上未読で書庫に眠って居た。アテナクラブに嵌らなきゃ更に寝てたなぁ~。

 短編集である。が、結局表題作以外興味なかったので未読(*^▽^*)。

 レ・ファニュはアイルランドの作家でゴシックホラーの有名作家だが長編は余り翻訳されて無い様な?長編は15あって短編は80あまりと解説に書いてた。「吸血鬼カーミラ」は1872年作で116頁あるので中編と言って良いかも。

 オーストリアのシュタイアーマルクに父親と住むローラの回顧録的作。近隣のスピエルドルフ将軍の娘と会えるのを楽しみにしていたローラだった、その娘の突然の悲報を聴く。屋敷に少人数で住むローラは同年代の友達が居なかった。ある日、館に暴走した馬車が館の前で転倒し、中に乗ってた夫人と令嬢を助ける事に。特に大きな怪我も無く、先を急ぐという夫人の申し出で令嬢を預かる事になったローラ家だったが、ローラは同年代の美少女の令嬢カーミラと知り合えて大喜びだったが・・・幼少の頃の怪異の美少女とそっくりで驚いて居た。更に日中は鍵を掛けて部屋から出て来ないは、素性を詳しく話さないは、夜に夢遊病的噂も出る。そのころ近隣の村では不可解な死が蔓延して居たがローラやカーミラの体調を不審がった父は、スピエルドルフ将軍の娘の死の話を聞いてその時の元凶令嬢ミラーカと一連のカーミラのケースと酷似している事から地方に昔あったカルンスタイン伯爵の館跡にスピエルドルフ将軍と共に向かう。この辺でほぼローラ親子もカーミラ=ミラーカ=吸血鬼を確信。墓を暴いて吸血鬼討伐を決行する・・・。

 噂では、非常にレズビアン的耽美的な小説と聞いてたが、あまりその感じはしなかった。読んでて美少女の令嬢と来て思い描くのは美内すずえの「ガラスの仮面」の姫川亜弓だったからなぁ(*^▽^*)。

 何せアテナクラブでは主人公らを救出に来たカーミラ・カルンスタイン&ローラ・ジェニングスコンビの印象が強いんで(*^▽^*)。

 因みに創元もまだ装丁が美麗になってて書店に並んでた。光文社文庫からも出てるし手に入れやすい様だ。

本作の他の短編は「白い手の怪」「墓掘りクルックの死」「シャルケン画伯」「大地主トビーの遺言」「仇魔」「判事ハーボットル氏」の全7編

 光文社版は「シャルケン画伯」「緑茶」「クロウル奥方の幽霊」「チャペリゾッドの幽霊譚」「幽霊と接骨師」「カーミラ」の6篇との事。長編からの一部抜き出しとか連作短編とか結構ぐっちゃぐちゃ(*^▽^*)。光文社版は解説や注釈が充実してるし印字も大きいので良いかも(*^▽^*)。

 で、アテナクラブ絡みでフランケンシュタインを引っ張り出してきたが(*^▽^*)。