最初観る予定は無かったのだが、他に観たい映画との時間的隙間に丁度上映時間がハマって急遽鑑賞。シネマヴィレッジ8・イオン柏は、ポイント鑑賞が公開初日はNGなのだが、この映画は先週から公開してたので貯まったポイントで入場可。「ゴールドボーイ」に続けて鑑賞。12:45の回。ホールは8番。客は20人弱か?そこそこ入ってる。

 書店で本屋大賞を獲った作品だとは知って居たが、幼児虐待とかその辺の話らしいので滅入りそうで敬遠してたのだが。

 監督は「銀河鉄道の父」の成島出。結構鑑賞した作品が多い監督だ。主演は杉咲花。順調に女優業を積み重ねてる印象。本作は、義父の家庭内介護に疲弊してる上母親から虐待されてる娘三島貴瑚役。限界で朦朧と街を彷徨って車に轢かれそうなところを助けた岡田安吾:志尊淳と幼馴染牧岡美晴:小野花梨の協力で家族と云う呪縛から解放される展開。その後大分県の海辺の町(祖母の実家らしい)に移り住んで、親に虐待されてる少年(最初少女かと思った。):桑名桃李を助けるのに奔走する。展開は3年前、2年前、1年前と現在を交互に描き、52ヘルツの叫びをあげる孤高のクジラを比喩に心の叫びを上げてる三島貴瑚、岡田安吾、虐待されてる少年を中心に描かれて行く。西野七瀬と真飛聖演じる毒母役が中々!途中三島貴瑚と付き合い出すボンボン専務:宮沢氷魚の独善的な役もなかなか!余貴美子と倍賞美津子の重鎮がラストの方でドンと出て来てフワッと終わらないのが良い。滅入る内容なれど、救いがあるので好感は持てる。各役者が上手いのは良いのだがキャラ的にイラっとするのは否めないか?ま、予想以上に良き映画であった。