「超高速参勤交代」以来コメディ時代劇は出来の良いのが多い気がする。今作もムロツヨシ(最近だと豊臣秀吉役が面白かったし)の忠臣蔵で面白そうだったが、ちょっと出足が遅れた。弘前でも上映してたが、映画の繋ぎ時間に良い感じでハマったので今回鑑賞。「マエストロ」に続いて12:30の回。ホールは6番。ポイント貯まってたので、ポイント入場。客は7人程。

 監督は「総理の夫」の河合勇人。忠臣蔵のコメディだ。吉良孝証 / 吉良上野介:ムロツヨシ。浅野内匠頭を尾上右近。吉良孝証は上野介と瓜二つな次男?双子?実在かどうかは不明。松之大廊下の殿中事件で浅野に切り付けられた上野介。は背後を斬られたとあっては侍にあるまじき逃げで切られては柳沢吉保:柄本明に藩のおとりつぶしを言われかねないと斎藤宮内:林遣都が風来坊の乞食坊主になり果ててる吉良孝証:ムロツヨシに替え玉依頼をするが、予想以上の深手だった様で吉良上野介:ムロツヨシが没してしまう。仕方なく替え玉を続けることになった孝証は、貰った依頼料で吉原へ。そこで、大石内蔵助:永山瑛太と意気投合で朝まで遊興三昧。大石内蔵助はお家復興と仇討派の間で苦悶中。上野介の悪行三昧から家臣に温情を示す孝証はお手付の桔梗:川口春奈などを慮って人気上昇。その頃幕府の威信で徳川綱吉:北村一輝、柳沢吉保:柄本明は赤穂藩の再興を却下。楯突く赤穂の仇討派の浪人を吉良上野介を餌に一網打尽を企てるのだったが・・・。仇討派に肩入れしてる孝証:ムロツヨシは大石内蔵助:永山瑛太と内通し自分の首を差し出す覚悟で臨むのだが・・・。通常討入り後は赤穂の粛々とした帰路で終わるのが吉良家臣の追撃でラグビーものの上野介の首争奪戦に発展。とコメディ展開。他に堀部安兵衛:森崎ウィン、高尾太夫:橋本マナミなどなど。

 吉良上野介は史実では領民に慕われてたと最近では言われている。忠臣蔵=赤穂の仇討立派説はどうかという向きもあり、私(わ)もその辺の逆説的ドラマを望むが中々そう云うのは出ない。東映の「柳生一族の陰謀」系のエンタメを期待した「赤穂城断絶」も通説から逸脱しなかったガッカリものだったので若干物足りないが今作は楽しかった。いつか吉良上野介の方が良い者だったちゅう展開の映画が観たいなぁ~。今作での物足りなかったのは殺陣シーンが今一だった点。孝証の藩改革をグイグイ行って貰いたかった点だなぁ。