老い先短い弘前ジュンク堂(´・ω・`)。この辺の書店で早川のポケットブックの新刊が並んでいる。依然ミステリーでこの版が出てたのは知ってたが、SFも幾らか新しいのが出ていた。ので、何気に手に取ったのは「メアリ・ジキルと怪物淑女たちの欧州旅行1ウィーン篇」と「2ブダペスト篇」だった。後ろのあらすじで何気に面白そうだと思ったもののシリーズの2作品目だという事と、その値段1冊2640円にビビって手を引っ込めた。そんな中、最近完結編の第三部も翻訳刊行され、ブックオフで第一部を見付けたので高めだったが買ってみた。取り敢えず読んでみようと取り組んだ。

 作者はシオドラ・ゴス。本作が処女長編だったらしいが、ローカス賞も受賞したらしい。舞台はヴィクトリア朝時代のイギリス。主役はあのロバート・ルイス・スティーヴンソンの「ジキル博士とハイド氏」のジキル博士の娘メアリ・ジキルだ。母の死と共に経済難に襲われたメアリ嬢は父の書類から、ハイド氏に金が送られてるらしいのを突き止める。で、当時の名探偵シャーロック・ホームズに相談に行く。ホームズは連続娼婦殺しの捜査中で、ワトスンをメアリ嬢に同行させハイドが潜伏してるらしいマグダレン教会に向かうがメアリ嬢にそこの院長らがメアリの母が預けたらしい破天荒な娘ダイアナ・ハイドを押し付け返されてしまう。その後、新たな娼婦被害者の元でホームズと合流したメアリ、ダイアナ、ワトスンらは脳を持ち去られた娼婦の遺体に遭遇する。その事件と共に父ジキルの書簡から毒娘ベアトリーチェ(ホーソーンの「ラパチーニの娘」と云う短編に出て来るらしい)、猫娘キャサリン・モロー(「モロー博士の島」の獣人?)とジュスティーヌ・フランケンシュタイン(「フランケンシュタイン」の怪物の花嫁)を仲間にホームズ達との冒険が綴られる。途中途中でキャラたちが割り込んで来て文句を言ったりするところが微笑ましい。結果、面白くって一気に読んでしまい、ジュンク堂に行って残りを買ってしまった。最終巻は3080円( ゚Д゚)久々の大人買いだぁ~(*^▽^*)。っで、現在「メアリ・ジキルと怪物淑女たちの欧州旅行1ウィーン篇」に手を付けてるがアイリーンアドラーが登場しそうな気配だ!更にヴァン・ヘルシングの娘とか・・・先は長いぞー。