『グリズリー』
1976年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 ウィリアム・ガードラー
脚本 ハーベイ・フラックスマン/デビッド・シェルドン
撮影 ウィリアム・アズマン
音楽 ロバート・O・ラグランド
出演 クリストファー・ジョージ/アンドリュー・ブライン/リチャード・ジャッケル/ジョーン・マッコール/ジョー・ドーシー/トム・アーキュレイジ/ヴィッキー・ジョンソン
《解説》
北米大陸の山岳地帯に住む灰色熊グリズリー対人間の戦いを描く
アニマルパニックブームの渦中に誕生した1本、自然豊かな森林地帯で巨大な灰色熊グリズリーに襲われた人々が遭遇する恐怖と、それに立ち向かう男たちの死闘を描く
「ジョーズ」をきっかけに巻き起こった70年代後半に数多く粗製乱造されたアニマルパニックムービーの中でも本作は本家本元に迫る良作
《物語》
大自然の美しさが広がるジョージア州の国立公園、今シーズンの来場客は多くなりそうで、公園管理局の隊長のマイケル・ケリーは人手不足を懸念していた、それに恋人で写真家のアリソンの案内まで
昨夜ここに一泊した若い女性2人組は暗くなる前に帰ろうとしていたが、突如現れた熊に襲われ、その鋭い爪で引き裂かれて犠牲になった
夕方には戻るはずの2人が戻らずケリーが捜しに行くと無残な死体となっていた、その夜に警察とハンターが森に入り、熊の捜索を行うが熊がいた形跡がない
この国立公園の熊は人を食べないと思われていたが犠牲者は食べられている、熊には認識票が付いているので森の熊の全てを知るスコットに話しを聞いた
スコットの話しでは管理している熊ではなく灰色熊グリズリーだと、この森にはいないはずで絶滅しているはず、爪の跡から5メートルと推定され、足跡から約1トン、氷河期以降最大の肉食動物でその一族の生き残りだと
若い女性公園管理官のゲイルが襲われ、夜のキャンプ場でも女性が襲われた、公園の管理責任者のキットリッジは責任は管理局にあると、公園の封鎖を訴えるケリーに対してキットリッジは拒否
それだけでなくキットリッジは絶好の機会だとマスコミに取材を呼びかけ、静かだった国立公園はマスコミとハンターで賑わい、グリズリー以外の動物も撃たれるのではと危惧するケリー
グリズリー狩りに向かうケリーにアリソンは自分も行くと言い張るが、ケリーは危険だからと追い返した、罠を仕掛けてもグリズリーはそれらをかわして殺戮を繰り返す
《感想》
今年は北海道や東北地方で熊による被害が毎日のように報道されています、かと思えば関東地方でも被害があり、日本のいたるところで熊は生息しているので危険極まりないです
犠牲者もいる中で本作のレビューは不謹慎かもしれませんが、改めて熊の恐ろしさを知るべきかと、本作の熊は灰色熊グリズリーでそれはそれは大きく狂暴な熊なんです
本作の中でもこの地方の言い伝えで、先住民の村がグリズリーの群れに襲われて全員が引き裂かれて喰われたと、村一つを全滅させてしまうほど恐ろしい熊なんです
そのグリズリーを追う公園管理局隊長のマイケル・ケリーを演じるのはクリストファー・ジョージで、この手のパニック作品には外せない正義感あふれる男です
そんな彼が動物学者のスコットとヘリの操縦士のドンと組んでグリズリーを追います、スコットを演じるのはリチャード・ジャッケル、ドンを演じるのはアンドリュー・ブライン
この手の作品に不可欠な利益優先の公園管理責任者のキットリッジを演じるのはジョー・ドーシーで、客が襲われようとハンターが襲われようと管理局員が襲われようと国立公園の封鎖はしないのです
しかし森の近くに住む幼い少年と母親がグリズリーに襲われたことで、キットリッジは国立公園を封鎖することを決めるんです、遅すぎた判断なのです
ベトナム帰りのドンはベトナム兵を数えられないくらい殺した、だからもうハエ一匹殺さずにいたが今回は仕方ないと、スコットはトランキライザー弾の特殊ライフルで単身森に入っていきます
よくあるサービスカットなのか、管理局の若い女性管理官ゲイルが森の中で滝があり、そこで服を脱いで水浴びするんです、こんな危険な場所でと、演じるのはヴィッキー・ジョンソン
「ジョーズ」以降、動物パニック作品が量産されるのですが、その中でも早く公開されました、低予算でも大ヒットとなり当時のインデペンデント作品では最も成功しました、監督はウィリアム・ガードラー
本物の熊を使った撮影と、CGのない時代のアナログな残酷描写は生々しくて、熊の恐ろしさを伝えるには文句ない出来だと思います
人喰い巨大熊が次々に人間を襲う恐怖 それが『グリズリー』です。
自分は大丈夫だと思って山や森に入るのは今は控えた方が賢明ですね。














