『先生の白い噓』
2024年 日本
《スタッフ&キャスト》
監督 三木康一郎
原作 鳥飼茜
脚本 安達奈緒子
撮影 板倉陽子
音楽 コトリンゴ
出演 奈緒/猪狩蒼弥/三吉彩花/田辺桃子/井上想良/板谷由夏/ベンガル/風間俊介
《解説》
その感情は、あなたの中にもきっとある、男女の性の不条理に切り込む衝撃作
男女間の格差を描いて反響を呼んだ鳥飼茜の同名漫画を実写映画化、自らの性に対して抱える矛盾した感情や、男女間に存在する性の格差に向き合う女性の姿を通して、人の根底にある醜さと美しさを描き出す
「弱虫ペダル」などの三木康一郎が監督、「きのう何食べた?」シリーズなどの安達奈緒子が脚本を担当、自らの性に対する矛盾した感情や男女も性差に葛藤する主人公を、「君は永遠にそいつらより若い」などの奈緒が演じる
《物語》
高校の国語教師の原美鈴は学生時代の親友である渕野美奈子にカフェで恋人の早藤雅巳と結婚すると告白された、美鈴は大丈夫だと自分に言い聞かせる
昼休みに早藤に呼び出された美鈴は言われるがままに早藤の会社の営業車に乗り込み、服を脱がされてその上に局部をスマホで撮影された
クラスでは新妻祐希が人妻とホテルから出て来たと噂が広がり不倫していると、美鈴は担任として祐希を問いただす、ただの噂だと思っていた美鈴だったが祐希は事実を認めた
そこに早藤から電話がかかりそれを無視すると美鈴の局部を写した写真が送られて来た、動揺した美鈴は祐希にその話しが本当かどうかなんてどうでもいい、不倫してたら学校が困る
祐希の本当の話しなんか実際に誰も興味はないと口走ってしまい、我に返った美鈴は謝罪、祐希は先生が本当の話しをしてくれたからと本当の話しを始めた
祐希は女の人のアソコが怖い、それで勃たなくなった、バイト先の奥さんに誘われてホテルに行ってしまうがそれを望んでいたわけではない
美鈴は自分の欲求を満たしておいて望んでいないと否定する、男のくせにと言い放つ、祐希は先生もセックスはいつも男のせいだと思っていますか?
祐希は違うと思って断ったが、夫のいる人妻をホテルに連れ込んだのだから最後まで責任を取って抱きなさいと、それまでの優しい奥さんとは違ってその場の空気に飲まれた、祐希はそれから自問自答、怖いのになぜそこにいた
しかし美鈴はそれを許さない、絶対に許さない、美鈴は6年前に早藤に性的暴行を受け、それ以後も脅迫めいた関係を強いられ、断り切れずにいたのだ
《感想》
そこまで全裸でのセックスシーンなどはありませんがR15の指定です、やはりテーマが重いですし、性的暴行だけでなく、直接的な暴力も描かれていますので
劇場公開時に性的描写が重要となる本作で主演の奈緒がインティマシー・コーディネーターの導入を希望したにもかかわらず、間に人を入れたくなかったと監督の意向で却下
このことがネットなどで炎上する事態となって、舞台挨拶で監督とプロデューサーが謝罪し、奈緒が経緯を説明する事態となりました、インティマシー・コーディネーターは性的描写の際にサポートする職種
それもあってか、公式サイトから美鈴が早藤を拒めない理由が、嫌いながらも快楽に溺れて呼び出しに応じてしまう、と書かれていたところを、嫌いながらも呼び出しに応じてしまうと変更、その表現が適切ではなかったとのことでした
主人公の原美鈴を演じるのは奈緒で、親友の美奈子の引っ越しを手伝いに行ったのですが、早藤は美奈子を買い物に行かせ、そこで処女だった美鈴を暴力で奪います
それから6年、何かにつけて早藤は美鈴を呼び出して関係を強要します、断るわけでもなく美鈴は呼び出しに応じて嫌々ながらもセックスをします、それによって味がしなかったり障害になったりで心療内科に通っています
早藤は怯えた顔をした美鈴としか勃たなくなった、美奈子とは勃たたないと言いながら激しくセックスをします、表向きはエリートサラリーマンなのですが裏の顔は悪なんです、演じるのは風間俊介
早藤の婚約者の美奈子を演じるのは「犬鳴村」の三吉彩花で、男が好きになるような少し男に媚びるようなお洒落で可愛いくてスタイルの良い女性なんです、早藤は美奈子が求めても勃たないのです
クラスで人妻とホテルに行ったと噂される新妻祐希を演じるのは猪狩蒼弥で、彼は年上の女性と望まないセックスをさせられたのです、でも美鈴にすると男は女に欲望をぶつけるだけと、でも祐希はセックスはいつも男のせいなのかと
祐希のクラスメイトの佳奈を演じるのは「転がるビー玉」の田辺桃子で、彼女と体を触り合う関係の直人を演じるのは井上想良で、佳奈は初めては好きな人に捧げると、でも直人とは途中まで楽しんでいるんです
美鈴は自分が女だから男に欲望を持たせてしまう、早藤が性的暴行をしたのも自分が女だからと、女に生まれてしまったからだと、結論付けてしまいます、だからなのかセックスは男のせいと思っているのかも
祐希は女のアソコが怖いと言います、美鈴もアソコは気持ち悪いと、どんなに嫌悪していてもそれを飲み込んでしまう、濡れた自分の指を早藤に見せるんです、ここは奈緒の女としての尊厳を最低の男の早藤に淡々と聞かせます
男を嫌悪する美鈴なのですが美奈子が嘘の早藤との関係を自慢することで美奈子を見下して哀れんでいるのです、しかしそれは美奈子も気付いていたんです、男と女も女と女も難しいです
男女の性の不条理に切り込む衝撃作 それが『先生の白い嘘』です。
男女間にある永遠のテーマなのかもしれませんが、性暴力は絶対にあってはならないです、加害者は同じ目に遭うべき。




















