『ロスト・バケーション』
2016年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 ジャウム・コレット・セラ
脚本 アンソニー・ジャスウィンスキー
撮影 フラビオ・ラビアーノ
音楽 マルコ・ベルトラミ
出演 ブレイク・ライヴリー/オスカル・ハエナダ/ブレッド・カレン/セドナ・レッグ/ジャネール・ベイリー
《解説》
岸はすぐそこ、しかしたどり着くことはできない
テレビシリーズ「ゴシップガール」のブレイク・ライヴリーが人食いサメと対峙するサーファーを演じるサバイバルアクション、監督は「フライト・ゲーム」のジャウム・コレット・セラ
ブレイク・ライヴリー演じる主人公が医学生だということが巧みに活かされ、彼女と運命を共にするカモメも印象を残す、CGとは思えないサメが繰り広げる壮絶バトルにも「ジョーズ」を彷彿とさせる爽快感が味わえる
《物語》
医学生のナンシーは休暇を利用してメキシコにある秘境のビーチをヒッチハイクで知り合ったカルロスに送ってもらってやって来た、太陽に照らされて輝く砂丘とほとんど人がいない青い海
そこは亡き母が教えてくれた秘密のビーチで父と幼い妹クロエの世話と医師の勉強の日々から解放されるナンシー、慣れないスペイン語でカルロスに礼を言い、彼は笑顔で去って行った
服を脱いで日焼け止めクリームを塗り、サーフボードにワックスを塗ってウエットスーツを着てサーフィンを開始、最高の波に乗ってサーフィンを満喫するナンシー
しかし父との電話では母の死によって医療の限界を感じて医師となる意欲を失いかけていたが、父は医大は辞めずに医師になれと、そのことで2人は仲が悪い
再び海に入りサーフィンをし、日が暮れかけ知り合ったサーファー2人も戻っていき、ナンシーは最後にもう一回だけ波に乗ろうと待っていたのだが、沖にはクジラの死骸
不安になったナンシーは波には乗ったが海中に何かに当たり沈んでしまった、そこで足から引きずり込まれてナンシーはサメの存在に気付いた
慌ててクジラの死骸に乗って何とかかわしたが、脚に大きなケガをしてしまった、浜を見るとサーファー2人が車に乗って帰るところ、ナンシーが大きく手を振り大声を出しても彼らには届かなかった
サメはナンシーを餌としてクジラの死骸の周囲を旋回して下からひっくり返し、ナンシーはその瞬間に海に飛び込み近くの岩場に辿り着くがサンゴで足の裏を負傷
絶望的な状況に追い込まれたナンシー、しかし今は岩場は海面上にあるが時間と共に潮が満ち、満潮になれば岩場は沈んでしまう、岩場から岸までは200メートル、タイムリミットは刻一刻と迫っていた
《感想》
サメとサーフィンの組み合わせで前半20分くらいは水中撮影が美しいサーフィンの映像が楽しめます、水面を通り過ぎる映像は幻想的で美しいです
それに「野蛮なやつら/SAVAGES」のブレイク・ライヴリーのスタイル抜群の水着姿も見れるしね、服を脱いでサーフィンの準備をするシーンはサービスカットかな
本当にこのビーチが美しくてロケ地はオーストラリアのロード・ハウ島だそうです、ちなみにこの時のブレイク・ライヴリーは2人目を妊娠中だったそうです
こんなエメラルドグリーンの海でほぼプライベートビーチのようなところで泳いだりサーフィンしたりって最高ですよ、でもその最高が最悪になるのです
メキシコ人のサーファー2人が夕暮れが近いから上がろうと言うのですが、ナンシーは最後にもう一回だけと海に残るんです、そこから何か嫌な雰囲気が漂います
サメがいるんです、ナンシーは脚を咬まれて海に引きずり込まれますが何とか海面に出ることが出来て、クジラの死骸に上るのです、ナンシーの太ももには大きな歯形
この傷をナンシーはピアスで縫合してウエットスーツを包帯代わりにするのですが、脚は壊疽して色が変わってきます、クジラの死骸をひっくり返されてナンシーは岩場へ
そこで酔っ払いの中年男が現れるのですが、ナンシーの存在に気付くもナンシーの鞄から現金とスマホを盗み、あげくにナンシーのサーフボードも盗もうと海に入ってサメに襲われます
一夜を過ごして翌朝にサーファー2人が再びやって来るのですがナンシーの叫びを無視して海に入りサメに襲われます、必死にナンシーのいる岩場まで泳ぐのですが引きずり込まれてしまいます
ナンシーは同じくケガをしたカモメと一緒に岩場にいるのですが羽根を脱臼しているようでそれをナンシーは治してやるんです、ナンシーにとっては最後の友達だとね
岩場が満潮で沈んでいくのでナンシーは何とかクラゲの中を泳いでブイまで移動、そこでサメはクラゲを嫌ってナンシーを仕留めきれないんです、でもブイに移っても状況は変わりません、そこからクライマックスへ一直線です
「ジョーズ」以降、サメ映画って進化してアニマトロニクスからCGへと変わって迫力も増して見応えがあります、でもサメ映画って駄作が多いのですが本作はおすすめ出来る作品だと思います
楽しい休暇になるはずだった それが『ロスト・バケーション』です。
この暑い夏にレビューしたかった作品でした。























