あの胸にもういちど | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『あの胸にもういちど』

 

 

 

 

 

1968年 イギリス・フランス

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本・撮影 ジャック・カーディフ

 

原作 アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ

 

脚本 ロナルド・ダンカン

 

音楽 レス・リード

 

 

 

出演 マリアンヌ・フェイスフル/アラン・ドロン/ロジャー・マットン/マリウス・ゴーリング/カトリーヌ・ジュールダン/ジャyン・ルダック/ジャック・マラン

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

むせかえるような恋の陶酔に、ひとつになって燃える男と女

 

1960年代イギリスを代表するポップアイコン、マリアンヌ・フェイスフルが名優アラン・ドロンと共演した伝説的サイケデリック・モータームービー

 

アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグの小説「オートバイ」を、「アフリカの女王」などの名撮影監督ジャック・カーディフのメガホンで映像化し、エロティックかつサイケデリックな演出は当時のクリエイターや日本でも多大な影響を与えた

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

夜明け前、小鳥のさえずりが聞こえているがまだ完全に夜は明けきってはいない、フランスの田舎町に住むレベッカは目覚める間際に夢を見た、それは夫レイモンではなくダニエル

 

 

レベッカは夢に触発された、眠っているレイモンに声をかけるが反応はない、触ってくれれば行かないのにと思いつつレベッカは革のライダースーツに素肌を滑り込ませ、ディオニソスと名付けたハーレーに跨るとドイツ・ハイデルベルグへと出発した

 

 

レベッカはレイモンと住むこの町が嫌いだった、墓場と兵営だけの陰鬱な町、100万近い死体に戦争のにおい、無意味な死、どの道にも軍人の名、これらには反対するべきだ

 

レイモンは教師をしているが生徒にバカにされている、結婚は小さな死のようだ、優しいだけの退屈なレイモンに辟易していた、バイクを走らせレベッカはヘイデルベルクへ

 

 

4か月前、レベッカはレイモンと友人カップルと婚前旅行のホテルのバーでダニエルを見掛けた、その視線にダニエルも気付き、ダニエルは父親が経営する本屋によく現れるハイデルベルク大学の教授だ

 

ホテルでの夜、レベッカの部屋にレイモンが入ってきたが気分の乗らないレベッカは寝たふり、レイモンは軽くキスをしただけで部屋を出て行った

 

 

しばらくしてバルコニーから男が入って来た、レベッカはレイモンが酔っていると思い受け入れた、しかしそれはレイモンではなかった、レイモンよりも良かったからだ、相手はダニエルだった

 

旅行から帰ってからダニエルは再びバイクを駆ってやって来た、父の許可を得てレベッカを連れ出してドライブ、そして郊外の森の中でレベッカは抱かれた、その帰りに彼女はバイクの運転を教わりバイクに魅せられた

 

 

数日後、レベッカはレイモンと結婚、その時、ダニエルはレベッカにディオニソス号を贈った、彼女はそのディオニソス号を駆ってダニエルに会いに行こうとしている

 

 

しかしその途中で悲劇は起こった…

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

マリアンヌ・フェイスフルが1月30日に亡くなりました、78歳でした、彼女の代表作と言えば本作ですよね、革のライダースーツに全裸で着るシーンはインパクトあります

 

 

夫と一緒に眠るベッドで目覚めるレベッカですが夢で見たダニエルに会いに行こうと決めるのです、夫のレイモンが起きたら行かないとするのですがそれは言い訳で起きないくらいの起こし方なんです

 

教師をしているレイモンは生徒たちにバカにされているんです、その事はガソリンスタンドの店主も知っている事なので小さい町では何でも筒抜けのようです

 

 

そんなレイモンもこの町も嫌いなレベッカ、レイモンは優しいだけの夫で退屈、父親の経営する本屋の常連のダニエルに恋心を感じます、インテリで少しワイルドなところに

 

 

結婚するなら真面目な男が良いのでしょうけど、魅力的なのは野性味のある少し悪そうな男、レベッカはレイモンと行った婚前旅行で偶然ダニエルに会って抱かれるのです

 

 

ダニエルを演じるのは「世にも怪奇な物語」のアラン・ドロン、この時代の一番のハンサムでどんな女性でも彼にはイチコロだったでしょう

 

 

本作はレベッカがダニエルに会いに行く途中でこれまでの事を回想する展開で、フランス側国境では警備員に体を触られたりしてウンザリなんですが、ドイツ側国境は紳士的だったりします

 

 

でも全裸にライダースーツだけの女性を見たらドキっとしますよね、全裸で着る時に両方のおっぱいが真ん中にギュッと寄るのです、それがまたセクシーでね

 

 

もちろんマリアンヌ・フェイスフルはヌードにもセックスシーンにも大胆に挑んでます、この作品1本だけでマリアンヌ・フェイスフルは永遠となりましたね

 

 

ドイツに入ってバーに寄るのですが、そこは酔った男ばかりでセクシーな女性が入って来た事で好奇の視線が集中して体に纏わりつくようで、レベッカもライダースーツを脱がされる妄想をしてしまいます

 

もう二度と会わないと誓ってもその体がダニエルを求めます、ダニエルは体だけを求めているのも分かっているのに会いたくて仕方ないのです

 

 

バーでヘルメットを忘れたレベッカは金髪をなびかせて飛ばします、ダニエルを想ってかバイクのシートに股間を擦るように、脚でシートを挟むように、恍惚の表情でエクスタシーを感じながら爆走するのです

 

 

マリアンヌ・フェイスフルの魅力全開な作品で、たまには観たくなります、当初は別の女優がキャスティングされていたそうですがその女優が急逝した事で主演となったそうです

 

 

 

 

 

アラン・ドロン、マリアンヌ・フェイスフルの魅力がきらめく華麗なる愛の名作 それが『あの胸にもういちど』です。

 

 

 

 

 

本当に斬新な設定です、不倫しに行く人妻がハーレーに乗っていくなんて他にないですよね、かなり影響力を持った作品です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に過激な続・裏237号室の『あの胸にもういちど』のレビューはこちらです。