発情アニマル アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ 1978 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『発情アニマル アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ1978』

 

 

 

 

 

1978年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 メイル・ザルチ

 

撮影 ユーリー・ハビブ

 

音楽 ジャコモ・プッチーニ

 

 

 

出演 カミール・キートン/アーロン・タボール/リチャード・ペイス/アンソニー・ニコルズ/ガンター・クリーマン/アレクシス・マグノッティ/タミー・ザルチ/テリー・ザルチ

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

女に飢えた獣ども、地獄へ堕ちろ!

 

70年代半ばから増え始めた”女性レイプ復讐”ものの中でも際立つ残虐さで、かの喜劇役者バスター・キートンの姪にあたるカミール・キートンの熱演と、拙い演出がかえって異様な迫力を生んでいる

 

実在の事件を基に、男の欲望の捌け口として凌辱を受けた女性が、加害者の男たちを血祭りに上げていく様を描いた壮絶な復讐劇

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

若く美しい女性小説家のジェニファーは夏の間、都会の喧騒から逃れるためにニューヨークから湖畔にある別荘を借りた

 

彼女の都会的なセンスと色香が男たちの目を惹きつけて心を惑わせる、別荘近くのガソリンスタンドの男たちに脚を警戒もなく披露

 

 

到着したその別荘はジェニファーが望んでいた誰もいない静かな湖、その美しい景色に感動して思わず全裸になって泳いでしまった

 

 

配達員のやや知的障害のマシューもジェニファーに惹きつけられた1人だった、ノーブラで対応したジェニファーを一目見て恋に落ちたマシューは親しげに話してくれる彼女は特別な存在だと

 

 

その事を町の不良少年のアンディとスタンレーに話すと彼らの目の色が変わった、ジェニファーが湖の畔で執筆しているとモーターボートに乗ったアンディとスタンレーがやってきた

 

 

その目は獲物を狙う野獣のよう、いたたまれなくなったジェニファーはその場を離れて別荘に戻った、男たちはまさにジェニファーを欲望の目で見て去って行った

 

 

次の日、ジェニファーが湖にボートを浮かべて休んでいるとモーターボートに乗ったアンディとスタンレーが襲いかかり、無理やりボートを陸上まで引きずり上げる

 

 

森の中を走って逃げるジェニファーだったが、そこにはリーダー格でガソリンスタンドの経営者ジョニーとマシューが待ち構えており、4人の男に押さえつけられ暴行

 

 

逃げようとするジェニファーをわざと逃がして、執拗に追いかけて何度も凌辱を繰り返し、押さえ付けて後ろから乱暴に貫く、ジェニファーは男たちの狩りの獲物だ

 

 

意識朦朧の中、男たちが去った後にフラフラになりながら森を彷徨い、何とか別荘に辿り着いたジェニファー、這うように中に入り、警察に電話をかけようとする

 

 

しかしそこには男たちが先回りしていた、再び暴行を加えてジェニファーに地獄のような凌辱、更に男たちはマシューに酒を飲ませてジェニファーを暴行させる

 

その後もスタンレーは散々暴力を振るい、欲望を吐き出した、アンディは口封じにマシューにジェニファーを殺すように命令して去って行った

 

 

手を震わせるマシューは失神しているジェニファーにナイフを向けるが殺す事は出来ず、ナイフに血を付けて偽装してアンディらの元に戻った

 

やがて目を覚ましたジェニファーはシャワーを浴びて体の汚れを落とした、いわれなき暴力を受け、恐怖と屈辱に打ち震える、そして男たちを1人残らず復讐することを誓う

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

とにかく凄まじいです、暴行シーンは執拗に何度も何度も追い詰めていきます、森の中で体中を擦り剥き傷だらけで暴行されま、逃げても逃げても、その後も殴られ、めちゃめちゃ痛々しいですよ

 

 

逃がしては捕まえて犯しまくります、先回りしてハーモニカ吹いてたりしてどういう事?、4人で手足を押さえて後ろから貫くレイプは激痛がともなっているようです

 

 

1977年に起こった事件をベースに本作は作られました、元々は「サマータイム」のタイトルで一般公開されるはずでしたが、その内容から「発情アニマル」のタイトルでポルノ映画として公開された不遇の作品

 

その後はテレビ放送時は「女の日」、ビデオ発売時は「悪魔のえじき」とタイトルを変化させ、それもあってかカルト作品となりました

 

そして2010年にはリメイクされ、「アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ 」のタイトルで公開され、オリジナル版の本作が、「発情アニマル アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ1978」のタイトルで33年ぶりに劇場公開されました

 

オリジナル版はその暴行シーンこそ思わず目を背けるほどの凄惨です、ですからR指定が降りず、物語の根幹が10分近く削られてしまいました

 

でも加害者を擁護するわけではありませんが、ガソリンスタンドでナマ脚を惜しげもなく見せたり、ノーブラでいたり、湖畔でビキニでいたりとちょっと無警戒過ぎだと劇中でも言われてます

 

 

それはやはり都会の女が解放感ではじけていたのでしょう、でも田舎の男たちには刺激が強すぎたのかも知れません、田舎の女より都会の鮮麗された女を抱きたい気持ちはよく分かります

 

 

だからと言って女性を凌辱していいと言う理由にはなりません、男でもたむろしている若いヤツらを見ると怖いのに、女性だとおいらの何倍も怖いでしょうね

 

ここまで蹂躙されたジェニファーの復讐がこれまた凄い、マシューにはセックスさせてあげると言ってその途中で首にロープを巻いて絞首刑です

 

 

特にジョニーには堂々と目の前に現れて誘います、男はバカだからその誘いに乗るんです、ジェニファーも殺すつもりだから裸でセックスの誘いをするんです

 

一緒に風呂に入ってアソコをマッサージされてジョニーが喜んでいるとナイフで男根をザックリと切られてバスルームに閉じ込めてしまい血をまき散らして失血死、これは一番いやな死に方かも

 

 

スタンレーとアンディは斧でとモーターボートのスクリューで無惨に殺害、なぜかモーターボートの扱いがめちゃ上手いですけどね

 

 

この手の作品が流行る時代がありますが、いつの時代でも暴力で女性を我物にするなんて許されるわけはありません、こういう話は映画だけにしてほしいですね

 

 

 

 

 

避暑地を舞台に、暴漢に襲われたOLの復讐劇を描いた異色のサスペンス、元祖レイプリベンジムービー! それが『発情アニマル アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ1978』です。

 

 

 

 

 

カミール・キートンが頑張ってましたね、ここまでできる女優さんはなかなかいないですよ、彼女は監督と強い絆で結ばれ後に結婚。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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