『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』
2015年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督 サム・テイラー・ジョンソン
原作 E・L・ジェームス
脚本 ケリー・マーセル
撮影 シーマス・マクガーヴィ
音楽 ダニー・エルフマン
出演 ジェイミー・ドーナン/ダコタ・ジョンソン/ジェニファー・エール/マーシャ・ゲイ・ハーデン/マックス・マーティーニ/リタ・オラ/ルーク・グライムス/エロイーズ・マンフォード/カラム・キース・レニー
《解説》
その扉を開けたら、もう引き返せない…
巨大企業の若手CEOと平凡な女子大生との恋を描き、ベストセラーとなった同名小説を女性監督サム・テイラー・ジョンソンが映画化したラブストーリー
超絶イケメン大富豪と恋を知らない女子大生の恋愛模様という、常識が通用しないほどロマンティックな世界を、いま注目の美形ジェイミー・ドーナンとダコタ・ジョンソンが繊細に熱演
《物語》
ポートランドに住むアナスタシア・スティール、通称アナはごく普通の平凡な女子大生、そんなある日、熱を出したルームメイトのキャサリンに代わって学生新聞の記者としてシアトルにある大企業の創始者でありCEOのクリスチャン・グレイにインタビューすることになった
その建物の大きさに圧倒され、鮮麗された秘書たちを見て足元もおぼつかないアナ、誰もが憧れる容姿と富を持つクリスチャンに緊張しながらも質問するアナに対して君のことをもっと知りたいと聞き返すクリスチャン
アナのクリスチャンに対する印象はとても良く、魅力的な男性で、そしてセクシーだった
金物店でバイトするアナの前にクリスチャンが現れる、彼は結束バンドとテープとロープを購入、そこでアナはキャサリンが写真を撮りたいと言うと翌日ならとヒースマンホテルで撮影
撮影終了後にクリスチャンはアナをコーヒーに誘った、2人の距離は近くなるがクリスチャンは恋愛などしないとアナを突き放した
卒業試験が終わった日にアナはキャサリンとバーへ飲みに行くことになった、家から出るときにアナの好きな作家トーマス・ハーディの初版本が届けられアナは困惑
バーで酔ったアナはクリスチャンに電話して本を送り返すと言うと電話を切った、しかしそのバーにクリスチャンが現れ、自宅に送ろうとするがアナは気を失ってしまう
翌朝アナが目覚めるとヒースマンホテルのスイートルームの一室だった、そこでクリスチャンは誤解させたことを謝罪
クリスチャンは恋愛はしない、自分は人と嗜好が異なっていると説明するも、ホテルのエレベーターの中で欲望を抑えきれず2人は激しいキスをする
夜になりクリスチャンはアナをヘリコプターで自宅へと向かう、そこでアナは秘密保持契約書にサインを求められ、クリスチャンがプレイルームと呼ぶ部屋へと案内
そこはSMプレイが行われる部屋だった、クリスチャンは支配者であり、アナは従属者であると説明、そこではセックスではなくファックだと
処女だったアナはクリスチャンの手解きでその夜に寝室でセックスを楽しみ、翌朝には一緒に風呂に入る恋人同士のような朝を迎えた
その後にアナは契約書を加筆修正し退廃的な性と快楽、契約とルールの禁断の愛を受け入れていきクリスチャンの手や鞭で叩かれ縛られることに快楽を見出し、過激なSMを楽しむ自分に戸惑ってしまう
しかしクリスチャンを愛するアナは支配者と従属者以上の関係を求めてしまい、クリスチャンもアナはなくてはならない存在となるのだが…
《感想》
思ったよりエロくなかったのが感想なんです、やはり女性監督だからなのでしょうか?、エロさより綺麗に撮ってしまうのかな?
本作は全世界で6億ドルの興収で社会現象にもなったようです、原作も単なる官能小説ではなく累計1億部を超えるベストセラーです
恋愛経験のない女子大生アナと特異な性癖を持つクリスチャンと歪んだ恋愛模様が本作のテーマなんですが、あのSMルームは凄い
あれだけの道具を揃えるのにかなりの時間が掛りそうです、どれも美術スタッフが作ったらしいですけど、監督は予算があったら日本で買い揃えたと言ってましたけど、日本はSM大国なの?、「花と蛇」という傑作もありますからね
あの部屋で行われる前にアナはクリスチャンに処女だと告白し、その日は普通にセックスをするんです、これがまた優しいセックスでね
このシーンは普通のカップルのセックスです、翌朝には一緒にお風呂に入るような幸せ溢れるセックスな感じがしましたし、処女喪失としては理想的かもね
少しずつセックスはクリスチャンの性癖に傾いていくんです、まずは手を軽く縛ったりね、それぐらいだったら女性も入りやすいのかもしれません
でもプレイルームでのSMセックスはガラッと変わって鞭で叩いて赤いロープで縛ってのセックスにアナは快楽と同時に困惑もします、そりゃそうやね、処女喪失してすぐにSMって
プレイルームには道具が全て揃っているのでクリスチャンのやりたい事が何でも出来るので、そこではクリスチャンは支配者でアナは従属者となり立場は完全に変わります
クリスチャンの母親は娼婦でクリスチャンが4歳のときにコカインで死亡し、養母に育てられ15歳のときに養母の友人が初体験の相手で6年間その女性の従属者で、過去に15人の女性とSM関係を結んでいたのです
その最初の女性によってクリスチャンの性癖は決定されたようですね、今回のアナの性癖もどうなることやら不安になりますね、従属者という言い方ですが、まあ性奴隷のような感じです
最初はクリスチャン・グレイの秘書たちのスタイリッシュな服装にも圧倒されてオドオドしてたのが面白いね、アナは少しダサいからね、秘書たちはクリスチャンの趣味かな?
アナを演じるのが当時ほぼ無名のダコタ・ジョンソン、彼女はドン・ジョンソンとメラニー・グリフィスの娘で2世俳優が体を張った演技をしたとマスコミは大きく取り上げ話題となりました
でもダコタ・ジョンソンは本作を両親に観せられないと言い、両親も本作は観れないと言ってました、そりゃそうやね(笑)
セクシャル×スリリング×ミステリアス! それが『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』です。
DVDには完全無修正R18バージョンの劇場公開版とEXTENDED版を同時収録です、ほんの少しだけ違いましたね。
更に過激な続・裏237号室の『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』のレビューはこちらです。