『グラン・ブルー』
1988年 フランス・イタリア
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 リュック・ベッソン
脚本 ロバート・ガーランド
撮影 カルロ・バリーニ
音楽 エリック・セラ
出演 ジャン・マルク・バール/ロザンナ・アークエット/ジャン・レノ/ポール・シェナー/グリフィン・ダン/セルジオ・カステリット
《解説》
そこには音もなく重力もなく、悲劇もない
世界を代表するヒットメーカーの1人、リュック・ベッソン監督の出世作「グレート・ブルー」に49分の未公開場面が加えられた完全版、海とイルカに魅了された男の宿命を描く感動のドラマ
スキューバの道具を用いずに海に潜るフリーダイビングにすべてを賭けた2人の幼なじみの友情と、彼らと運命的な出会いを果たす女性のきずなを繊細なタッチでつづる
《物語》
1965年・ギリシャ、アモルゴス島、子供たちが海に光る物を見付けジャック・マイヨールを呼んで取ってもらおうとするが、そこに子供たちを従えるガキ大将のエンゾ・モリナーリは自分が潜ると言って物静かで消極的なジャックをよそに潜って手に入れた
そんなある日、潜水夫の父が漁の最中に事故があってジャックの目の前で溺死してしまう、それ以来ジャックは自分の殻に籠ってしまう
1988年・シチリア島、フリーダイビングの世界チャンピオンになったエンゾは人命救助で1万ドルを手に入れ、その金でエンゾはジャックの行方を捜し始める
ペルーのアンデス山脈にニューヨークの保険会社に勤めるジョアンナ・ベイカーがやって来た、氷の湖の底にローレンス博士の車が沈んでしまったのだった
そこで潜水生理学者ローレンス博士の実験に協力するジャックと出会い、お互いに惹かれ合うもののジョアンナは戻らなければならず、2人の別れは来てしまう
遂にジャックを捜し出したエンゾは彼に10日後にシチリア島のタオルミナで行われるフリーダイビングの大会に出るように言い、航空チケットを置いて行った
エンゾにとって自分にはない身体能力と才能を持つジャックに勝ってこそのチャンピオンとなる、ジャックは仕方なくタオルミナへと向かう
ローレンス博士からその事を聞いたジョアンナは居ても立っても居られず仕事にかこつけて上司を説得してタオルミナへと向かった
一緒に食事をしているジャックとエンゾを見付けて偶然を装って声を掛けた、その後の大会のパーティでジャックはフリーダイビングに気乗りせずに棄権を持ち掛ける
その理由は試合をすれば自分が勝つからだと言うジャックにエンゾはそれならばと2人はプールに潜ってどちらが長く息を止めれられるかを競うが2人は失神寸前で救出される
翌日にエンゾが大会新記録を打ち立て、ホテルでパーティが開かれた、その夜にジャックはエンゾとジョアンナの協力で水族館の元気のないイルカをバスタブに入れて海に運び、イルカと遊ぶジャック
翌日にジャックのフリーダイビングの順番が回り、ジャックはエンゾの記録を破って新記録を打ち立てた、エンゾからも祝福されてその夜にジョアンナと結ばれたのだが
《感想》
今年の誕生日レビューはコレにしました、おいらはこの作品がなんだか好きで、心を静かにしたい時なんか観てますね、えっ、イイ格好すんなって(笑)
テレビのバラエティ番組で全員で答えを合わせるというクイズがそのお題が「海の映画と言えば?」でした、ほとんどの人は「ジョーズ」か「タイタニック」で半々なんだって、おいらが最初に浮かんだのは本作でした
会社の人に同じ質問をしても答えは同じ、おいらは「ジョーズはサメの映画、タイタニックは恋愛映画」だと言ってやりました、でも本作は素潜りの映画ですよね(笑)
フリーダイビングの世界記録に挑む幼なじみの2人の男の友情、そして海に生きる男を愛してしまった女の心の葛藤を描く海のロマンの映画です
フランスでは社会現象になるほどの大ヒットで、主に若者から絶大な支持を集めて、フランスでは観客動員数1000万人、パリでは187週連続上映の記録を打ち立てました
フランス人ダイバーのジャック・マイヨールを演じるのはジャン・マルク・バールで、子供の頃から驚異的な潜水能力を持っていて、父親の事故死で大きな喪失感を抱えています、モデルは実在のダイバーのジャック・マイヨール
イタリア人ダイバーのエンゾ・モリナーリを演じるのはジャン・レノで、体もでかいですが態度もでかい、イタリア人らしい陽気な性格で豪快な男でフリーダイビングの世界チャンピオン、モデルは実在のダイバーのエンゾ・マイオルカ
ニューヨークで保険調査員として働くジョアンナ・ベイカーを演じるのはロザンナ・アークエットで、偶然ジャックと出会って心奪われてしまいます、都会の喧騒に嫌気が差してジャックの元へと飛びます
本作には様々なバージョンがあって、最初にカンヌで公開された物を海外向けにカットされて120分のバージョンが日本で公開された「グレート・ブルー」が最初の劇場公開です
リュック・ベッソン監督が自ら再編集した168分が日本で公開された「グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版」です、その後に10周年記念でリュック・ベッソンが再編集した132分の物が「グラン・ブルー/オリジナル・バージョン」です
全体的にはエリック・セラの音楽もあって静かな印象なんですが、ジャン・レノ演じるエンゾが最高のキャラクターで主役を食うくらいの存在感です、ジョアンナを見た時には「今夜は俺のベッドで寝ている」とイタリア人ですね
粗暴なエンゾなんですが、モデルとなったエンゾ・マイオルカは紳士で、実際には物静かに描かれているジャック・マイヨールの方が饒舌で怒りっぽい性格だそうです
ジョアンナは架空の人物なのですがアメリカ人女性にして正解ですね、自己主張の強いアメリカ人女性はフランス人のジャックやイタリア人のエンゾと渡り合うには十分です
この作品でフリーダイビングを知りました、それにフリーダイビングも何種類もあって細かくルールが違うんですね、それでも深水100メートルなんてどんな世界なんだろう?
灯りなんて当然ない真っ暗な世界で、水圧によって恐らく肺はペチャンコになってしまうでしょう、横隔膜を鍛えてるようですが、下から上がってくるのも怖いです
海の中の深いところはどんな音がするのでしょうか?何も音はないのか?生物はどんな物がいるのか?泳ぎが苦手なおいらには一生無理な事です(笑)
海には、多くの秘密がある それが『グラン・ブルー』です。
エンディングの「娘ジュリエットに捧ぐ」、これは重い病気を持って生まれたリュック・ベッソンの娘の事だそうです。



















