青い夢の女 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『青い夢の女』

 

 

 

 

 

2000年 フランス

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 ジャン・ジャック・ベネックス

 

原作 ジャン・ピエール・ガノニョー

 

撮影 ブノワ・ドゥローム

 

音楽 ラインハルト・ワグナー

 

 

 

出演 ジャン・ユーグ・アングラード/エレーヌ・ドゥ・フジュロール/ミキ・マノイロビッチ/ヴァレンタイン・ソーカ/ロベール・イシュル/イブ・レニエ/カトリーヌ・ムシェ/ドゥニ・ポダリデス/ジャン・ピエール・ベッケル/リトン・リーブマン

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

逃げられない官能の記憶

 

「ディーバ」「ベティ・ブルー 愛と激情の日々」のジャン・ジャック・ベネックス監督、8年間の沈黙と後、完成させた本作はベネックス究極の官能サスペンス、原作はジャン・ピエール・ガノニョーの同名小説

 

「ベティ・ブルー」以来、実に16年ぶりにベネックス作品へ再登場となったのは人気実力派俳優ジャン・ユーグ・アングラード、また今回新しいベネックスのミューズとなったのはエレーヌ・ドゥ・フジュロール

 

 

 

《物語》

 

 

精神分析医のミシェル・デュランは苦悩していた、オルガ・キュブレールの為に噓の証言をしてしまい、彼女は窃盗癖については何も話そうとはしない

 

 

上手くはぐらかすくせに夫の暴力については喜んで話す、彼女はミシェルの野獣性を挑発している、彼女とは縁を切るべきだが出来そうにない

 

最近は診療中に居眠りをしてしまう、毎回彼女が来ると必ずセックスの話しをし、その度に眠くなる、彼女の話しが夢の中にも現れる

 

始まりは同級生の警視シャロピーからの電話だった、警察署で宝石店で万引き容疑で逮捕されたオルガだが証拠が掴めない、犯行時間にはミシェルの診療を受けていたとアリバイを主張し、ミシェルは来ていたと噓の証言

 

 

2日後に診療に来たオルガに好奇心をそそられた、オルガは美しい女性で人を惹きつける危険な魅力を持っていた、オルガは礼を言い、事実を言うか嘘で自分を庇うか胸が高鳴った

 

 

オルガは3か月の診療で底知れない狂気を覗かせた、お金はうんざりするほどある、盗みが好きで初めてストッキング売り場で体中が振るえ、興奮で濡れた

 

 

男を刺激するような下品なストッキングを衝動的にバッグの中へ、それはオルガスムスより感じ、男の暴力よりも快感、やがて宝石に惹かれた

 

夫のマックスは政治家とも顔を合わせるフィクサーで妻が泥棒だとまずい、オルガが原因で足が付くと困るのでオルガを殴る、オルガは彼か私が死ぬまで続くと

 

 

ある雪の日、オルガはマックスの暴力で快楽を感じ、わざと挑発して更に酷く暴力を受けたと生々しく語り、その話しでミシェルをも挑発してくる

 

しかしミシェルは椅子で居眠りをしてしまい、夢の中でミシェルはオルガに暴力を振るい首を絞めた、ミシェルが目を覚ますとソファでオルガが首を絞められた指の痕を残して死んでいた

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

「ベティ・ブルー 愛と激情の日々」のジャン・ユーグ・アングラードとジャン・ジャック・ベネックス監督が再びタッグを組んだミステリーなのですが、ちょっとコメディチックにも見えます

 

ジャン・ユーグ・アングラード演じるミシェルは精神分析医なのですが、妖艶な患者のオルガに危険な魅力を感じて彼女の犯罪を庇ってしまうんです

 

 

オルガは窃盗癖があるのですがその事をミシェルには話さず、話すのは夫マックスとのセックスの事、酷い暴力を受けてのセックスに快感を得るのだそうです

 

 

オルガを演じるのはエレーヌ・ドゥ・フジュロールで、夫との倒錯したセックスの話しをしてミシェルをも挑発するのです、窃盗を庇った事でオルガはミシェルが自分に興味が出てきたと感じたんです

 

 

ミシェルは父親が母親に暴力を振るっていて母親と一緒に父親の悪口を言ってたんです、ある日に母親が父親の上で腰を振って悦んでいたのを見て裏切られたような気持ちになったんです

 

父親の事が嫌いだと思っていた母親が父親とセックスしていた事がショックで、父親はそれなりにミシェルを愛していたがミシェルは好きになれず、母親も同じだった

 

 

子供の頃に親のセックスを見るとやはり多かれ少なかれショックなようで、大人になってからも性的にアブノーマルになったりとかね、女性に対して嫌悪感を抱いて暴力を振るったりね

 

オルガがセックスの話しをしていると眠くなったミシェルは寝てしまって、目を覚ますとソファでオルガが首を絞められた状態で死んでいるのです

 

ミシェルはこの死体をどうにかしようと夜中に運び出して車に乗せようとするのですが、道路が凍結して死体が滑って行ってしまうんです、これがちょっと笑えるくらいなんです

 

 

何とか通り掛かった人をかわしてトランクに入れるんです、しかしそれを車上荒らしに見られたり、街でうろついている男がミシェルに話し掛けてオルガの事やそれらしい事を話すんです

 

 

ミシェルとしてはそれは無言の脅迫なのかと?オルガや他の患者がどの時間に現れるのか全て把握していてたまにマックスが迎えに来ていた事もあったと

 

それはオルガがミシェルにセックスの話しをしてそれをマックスに聞かせて興奮材料となっているんです、それにオルガはマックスの口座から700万フランを引き出して消えたのでミシェルの部屋にも押し掛けてくるのです

 

オルガが死んで700万フランの行方も分からなくなり、マックスの屋敷に行くとそこで銃声がしてマックスは殺されてミシェルは逃げ出してしまいます

 

 

ミシェルはオルガの死体を墓地の絞殺魔の墓地に埋葬しようしてそこで夜の墓地でダッチワイフを抱くおかしな男に手伝ってもらって埋葬するんです

 

 

部屋に帰ると泥酔して枕をオルガと思って抱いていると来ていた恋人のエレーヌが悲鳴を上げて愛想を尽かして出て行ってしまう、演じるのはヴァレンタイン・ソーカ

 

 

はたして誰がオルガを殺したのか?それに700万フランの行方は?、ジャン・ジャック・ベネックス監督は簡単な物語を複雑に見せてしまうのでこんがらがってしまいます、でも官能的でまた観たくなります

 

 

 

 

 

 

誘う女、罠に堕ちた男、パリの夜に包まれて幻惑の愛が始まる それが『青い夢の女』です。

 

 

 

 

 

本作が遺作となってしまいましたが過去作がリマスターされて何度もリバイバル上映されてますね、ファンの多い監督です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に過激な続・裏237号室の『青い夢の女』のレビューはこちらです。