ブルーベルベット | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『ブルーベルベット』

 

 

 

 

 

1986年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 デビッド・リンチ

 

撮影 フレデリック・エルムス

 

音楽 アンジェロ・バダラメンティ

 

 

 

出演 カイル・マクラクラン/イザベラ・ロッセリーニ/デニス・ホッパー/ローラ・ダーン/ホープ・ラング/ディーン・ストックウェル/プリシラ・ポインター/ジャック・ナンス/ジョージ・ディッカーソン/ブラッド・ドゥーリフ

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

ブリリアントな悪夢、まさにセンセーション

 

カルトの帝王、デビッド・リンチ監督一流の悪夢的なヴィジュアル表現と、悪夢そのもののような不条理なストーリー展開が堪能できる、初期の代表作

 

「イレイザーヘッド」で注目されたデビッド・リンチが、その型破りな個性をフルに発揮させた代表作、俳優陣もそれぞれはまり役だが、グロテスクすれすれのイザベラ・ロッセリーニ、テンションが高いデニス・ホッパーが素晴らしい

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

アメリカののどかな田舎町ランバートン、大学生のジェフリーは父親が倒れた為に帰郷、彼が歩いていると草の中に人間の耳が落ちていた

 

 

それを拾い上げて袋に入れて父の友人のウィリアムズ刑事に届け監視官へ、現場は警察の捜査が始まった、好奇心でジェフリーはウィリアムズ刑事の家を訪ねるが質問はなしだと

 

そこでジェフリーはウィリアムズ刑事の娘のサンディと知り合い、父の話しを聞いてしまいジェフリーの家の近くのアパートに住むクラブ歌手の女性が関係しているとアパートに案内してくれた

 

 

興味を持ったジェフリーはサンディに協力を頼みそのドロシーという女性の部屋に害虫駆除を装って侵入して鍵を盗み出した、その夜にドロシーの勤めるスロー・クラブに行き、ジェフリーはドロシーの官能的な歌声に惹かれる

 

 

その鍵を使って再びドロシーの部屋に忍び込むジェフリーだったがドロシーが帰宅、クローゼットに隠れるがドロシーに見付かってしまい包丁を突き付けられたところでドアがノックされた

 

 

ドロシーはジェフリーをクローゼットに入れてドアを開けると中年男フランクが入ってきた、ドロシーに粗暴な振る舞いを見せて酸素マスクを着けてドロシーとセックス

 

 

その後もドロシーを殴り、話しの中でフランクによってドロシーの夫と子供を拉致監禁し、ドロシーを脅迫して思いのままにしている。その事をサンディに説明

 

その夜に再びドロシーの部屋を訪ねたジェフリー、お互いに惹かれ合いセックス、サンディに危険だから止めてと忠告されてもドロシーの部屋に行き、帰りに部屋を出たところでフランクとその手下に見付かって拉致されてしまう

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

「イレイザーヘッド」のデビッド・リンチ監督の耽美であり不条理でテンション高い怪しげな物語が展開されていきます、さすがデビッド・リンチって感じです

 

落ちている人間の耳を拾うジェフリーを演じるのがカイル・マクラクランで、冷静にその耳を警察に届けます、その後はその事件がどうなったか気になりますよね?

 

 

ジェフリーは探偵さながらに事件を探るんです、刑事の娘から情報をもらうばかりか協力までしてもらって危ない調査を始めるんです

 

ウィリアムズ刑事の娘のサンディを演じるのがローラ・ダーンで、彼氏がいるのに約束を断ってジェフリーに協力するのです、カフェで調査内容を聞いたりね

 

 

ジェフリーは警察がマークするドロシーの部屋に侵入するんです、よくこんな犯罪すれすれと言うか犯罪をしますよね、そしたら普通は着替えますよね、クローゼットからそれを覗いてるんです

 

 

ドロシーを演じるのは「ホワイトナイツ 白夜」のイザベラ・ロッセリーニでクラブでは官能的に歌う姿を見てジェフリーも興味を持ったのかも

 

 

しかしクローゼットにいる事がドロシーにバレてしまい、包丁を突き付けられて着替えを覗いたと白状するとドロシーに服を脱ぐように言われます

 

 

パンツだけになったらドロシーによってパンツを下ろされて愛撫されます、包丁を持っているので切られたら怖いし気持ちいいし色んな意味でドキドキしますね

 

 

そんなこんなでジェフリーとドロシーは惹かれ合ってセックスをするような仲になるんです、しかしそれがドロシーを囲っているフランクに知られる事になります、フランクを演じるのは「悪魔のいけにえ2」のデニス・ホッパー

 

 

とにかくデニス・ホッパーはテンションが高くてインパクトは強烈です、酸素マスクを着けて暴力を振るってドロシーとセックスをするのですがドロシーもそれを望んでいるかのようです

 

ジェフリーとのセックスでもぶってと言うドロシーをぶったジェフリー、それにサンディともキスをするようになって好きだと、サンディも彼氏よりジェフリーが気になる様子です

 

 

フランクらにボコボコにされたジェフリーが警察に行ってもフランクの仲間のゴードンという刑事がいるのでウィリアムズ刑事に相談してここで止めると、オープニングの耳はどうなったのかな?忘れた頃に出てきました、リンチ作品ってそんな感じですもんね

 

 

 

 

 

 

デビッド・リンチ監督が独自の耽美主義を貫いて描いた傑作サスペンス! それが『ブルーベルベット』です。

 

 

 

 

 

サンディの彼氏が怒って出てくるのですが大変な事が起こって彼氏も何も出来ずにジェフリーは行ってしまいます、そりゃあね。