冷たい熱帯魚 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『冷たい熱帯魚』

 

 

 

 

 

2010年 日本

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 園子温

 

脚本 高橋ヨシキ

 

撮影 木村信也

 

音楽 原田智英

 

 

 

出演 吹越満/でんでん/黒沢あすか/神楽坂恵/梶原ひかり/渡辺哲/諏訪太朗/三浦誠己/芦川誠

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

この素晴らしき世界

 

是か否か、観る者を震撼させる本作はホラーよりもおぞましくAVよりもエロい!ナマぬるい日本映画に風穴をあける2011年最初にしてナンバー1の問題作

 

園子温監督が自らの最高傑作と認める本作は埼玉の愛犬家殺人事件や他の猟奇殺人事件からインスパイアされて生み出された、強烈なエロス&バイオレンス映画ながら思わず笑ってしまうブラックコメディで、観る者を翻弄する衝撃の問題作

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

死別した前妻との間に出来た娘・美津子と現在の妻・妙子、折り合いの悪い2人に挟まれながら社本信行は小さな熱帯魚店を営んでいた

 

 

そんなある日に美津子が万引きしたと連絡を受けてスーパーへと向かう、父親と義母に反発するような態度にスーパーの店長は警察へ通報すると言う

 

 

たまたま現場に居合わせた同じく熱帯魚店を経営する村田幸雄が店長を説得してお咎めなしとなった、お互い熱帯魚店を経営という事でそのまま村田の店へと向かった

 

 

その店は社本の店とは比べものにならない大型熱帯魚店で、若い女性を全寮制の寮付きで雇っており、これも何かの縁と村田は美津子を店で雇い、面倒を看てもよいと申し出る

 

 

妙子と美津子の不仲に悩んでいた社本はその申し出を受ける、美津子のバイト初日に家族で挨拶、店を開ける為に社本は先に帰らされた

 

 

しかし妙子は義娘との不仲や娘に何も言えない心の中を見透かされてしまい、言葉巧みに心の隙間に入ってくる村田に事務所で抱かれてしまう

 

 

妙子を手中に収めた村田は親切さと人の良さを前面に出し、社本に利益の大きい高級魚の取引きを持ち掛ける、妙子も村田の話しを社本に説得

 

村田の話しを聞きに行った社本は恩人でもある村田の強引さに引っ張られ、気の弱い杜本は村田のペースに乗せられて熱帯魚の繁殖ビジネスに協力する

 

 

それが村田の極悪非道なビジネスと知り、目の前で村田が人を殺すところを見てしまい、社本はもうどんどん深みにはまっていき引き返せなくなる

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

オープニングから神楽坂恵が演じる妙子がミニスカートで胸元の開いた格好でスーパーでお惣菜やインスタント食品を大量に買い込んでそれを夜の食卓に出すんです

 

 

その食卓は会話もなく夫の社本は黙々と食べてます、演じるのは「リアル鬼ごっこ」の吹越満でマンガを読みながら食事をして、電話があれば途中で出て行ってしまう娘に何も言えない男なんです

 

 

娘の美津子を演じるのは梶原ひかりで、実の母親は亡くしており、社本がすぐに妙子と結婚した事が気に入らなく美津子は妙子

を気嫌いしているんです、もちろん社本にも反発しているんです、なので万引きなんかするんです

 

 

スーパーの店長に捕まっても不貞腐れた態度で店長を更に怒らせて警察沙汰にと言うのですが、社本と妙子は必死で謝るのですがそこに村田が現れて店長を宥めて助けてくれるんです

 

村田を演じるのはでんでんでもの凄く明るい性格で社交的でそれにフェラーリに乗っていて、出会う人は村田を見て感じの良い成功者だと思うでしょうね

 

 

そんな村田は社本を自分の熱帯魚店に誘って、そのまるで水族館のような大型店を見せて、更に美津子をスタッフとして雇いたいとね、村田の店は色々と問題のある女性を雇って寮生活をさせて自立支援していると説明

 

 

バイト初日に挨拶に来た社本と妙子なのですが社本は店を開ける為に帰宅、妙子は残って村田から説明を聞くのですが、後妻で美津子との仲も悪い事を見透かされて抱かれるんです

 

 

強引に押し倒されて頬を叩かれるのです、妙子はそんな村田に男を感じたのか「もっと殴って」と恍惚の表情で村田を求めてしまうんです、戻る車の中でもスカートの中に手を入れられて、それも社本が出迎える直前までね

 

その後に村田はビジネスの話しをするんです、嘘臭い1000万円の高級魚の取引きなのですがそれには妙子もノリノリです、しかし村田は同じくビジネスパートナーの吉田をその場で毒殺してしまうんです

 

それを目の当たりにした社本は驚いてしまうのですが村田に命令されてそれに従って吉田の死体を村田と愛子と一緒に山に運んでバラバラにして川に捨ててしまいます、骨は焼いて灰にしてしまいます、社本は言いなりになるしかないのです

 

 

愛子を演じるのは「六月の蛇」の黒沢あすか、登場から妖艶な魅力を見せてます、村田を支えてますがその裏で村田の顧問弁護士の筒井と関係を持ってます、死体の解体もお手の物です

 

 

本作は埼玉で起こった愛犬家連続殺人事件を基にしています、「愛のむきだし」の園子温監督はこの題材によく手を出しましたね、犬を熱帯魚に変えていますが被害者をバラバラにして山や川に捨てて遺体なき殺人と呼ばれています

 

 

吉田の弟が半グレだった事や、筒井が愛子とのセックス中に死んでしまった事からここまでの計画が綻び始めてしまいます、それに警察も動き始めて社本は妙子と美津子の命を守る為に従うしかないのですが

 

 

とにかくここまで悪い人間が集まるものですね、村田は簡単に人を透明にすると言い放ちます、確かに遺体がないと警察も動けないようです、証拠が極力少ないですからね

 

 

 

 

 

「愛のむきだし」を超える、園子温の手加減なしの猛毒エンターテインメント! それが『冷たい熱帯魚』です。

 

 

 

 

 

セルDVDやブルーレイには愛子が村田と出会うまでのマンガが特典として封入されてます、これがエログロです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更に過激な裏・続237号室の『冷たい熱帯魚』のレビューはこちらです。