『クワイエット・プレイス』
2018年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 ジョン・クラシンスキー
脚本 ブライアン・ウッズ/スコット・ベック
撮影 シャルロッテ・ブルース・クリステンセン
音楽 マルコ・ベルトラミ
出演 エミリー・ブラント/ジョン・クラシンスキー/ミリセント・シモンズ/ノア・ジュープ/ケイド・ウッドワード/レオン・ラッサム
《解説》
音を立てたら、即死
「ボーダーライン」「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のエミリー・ブラントが主演、ブラントの夫でもある俳優のジョン・クラシンスキーが監督・脚本を手掛け、全米でスマッシュヒットを記録したサスペンスホラー
エミリー・ブラントが主人公となる一家の母親エヴリンに扮し、エヴリンを支える夫のリーをジョン・クラシンスキーが演じ、夫婦共演も果たした、生活音が未曾有の恐怖を生み出し、一家に次々と危機が訪れる
《物語》
89日目、誰もいないリトル・フォールズの町、行方不明者の写真は山のように貼ってある雑貨店で音を立てずに静かに必要な物を探しているアボット一家
父親のリーと母親のエヴリンは手話で子供たちと会話、長女のリーガンは聴覚障害者だったが、2人の弟のマーカスとポーは健常者、しかしみんな声を出さないように手話で会話している
おもちゃを探すポーは電池を抜いたおもちゃを与えられるが、自分で電池を入れて音を出してしまい、家族の目の前で怪物に殺されて連れ去られてしまう
472日目、かつてメキシコに隕石が落ち、盲目のクリーチャーが襲来、音に反応し、鎧状の外皮、ニューヨークは封鎖され、上海では死者数十万人の新聞の記事が2020年に一面を飾った
人類は絶滅寸前となり生き残った者は音を出さずに生活をし、リーもこの一帯で3匹確認している、国際短波放送でモールス信号を送ってみるも応答はなし
山にある小屋でアボット一家は静かに食事をし、その後にゲームをしていたリーガンとマーカスがランプを倒してしまい火が出て音を出してしまう
怪物の襲来を恐れながらもリーは消火、しかし物音がするも、それは野生動物が外に現れただけで胸を撫で下ろして安心するが、野生動物は怪物に殺された
473日目、怪物に怯えながらも幸せに暮らしているアボット一家、エヴリンは妊娠し、カレンダーに記録を記していく、予定日は数週間後
耳が不自由な為に音を出してしまうのではと懸念するリーはリーガンに補聴器を渡すが、リーガンはこれまで何度も失敗しているので効果はないとリーの強く手話で訴える
リーはマーカスを連れて川に魚を獲りに行くがマーカスは怪物を怖がりオドオドしている、リーは水の音の方が大きいので安全だと更に滝のそばなら大きな声を出しても襲われる心配もなく久しぶりに声を出して話す
その後に森を歩いていると老人と出会った、驚いたリーとマーカスだったが、その老人は大声を上げて怪物に殺されてしまう
その頃エヴリンは破水してしまい、慌てて階段を歩いていると釘を踏んでしまい声を出してしまう
《感想》
もの凄く静かな作品って印象でしたね、とにかく音を出したら怪物が襲い掛かってくるんですから、家の中でも外の道でも歩く場所は決められているんです
山の小屋に住むアボット一家は誰もいない町に下りて来て雑貨屋などで日用品を手に入れるのです、幼い息子ポーもいておもちゃを欲しがるも電池を抜いて与えるのですが、電池を入れて音を出してしまうんです
父親のリーが走って止めようとするのですが怪物の方が速くて、あっという間に殺されて連れ去られてしまいます、オープニングから子供が殺されるシーンに驚きましたね
リーを演じるのは本作で監督も務めるジョン・クラシンスキーで、家族を守る為に精一杯行動するのですが子供たちにはそれが上手く伝わらないのです
ポーが死んだ事に責任を感じているリーガンはそれをリーが責めていると思っているようです、決してそんな事はなくリーガンの為に手製の補聴器を作って渡したりね
リーガンを演じるのがミリセント・シモンズで聴覚障害者なのですが音は出しません、怪物を見ても恐れずに身を潜める事が出来る冷静で利口な少女です、ちなみにミリセント・シモンズは聾啞です
弟のマーカスを演じるのがノア・ジュープで、まだまだ怖がりの少年でリーに誘われて魚を獲りに行く事すら拒否するのです、しかし滝の近くでリーと語り合うのです
怪物の恐怖と父親と娘のわだかまりなんかも描きつつ、産まれてくる赤ちゃんに対する希望だったりを、静かに激しく魅せてくれます
エヴリンを演じるのはエミリー・ブラントで売れっ子女優ですが、夫のジョン・クラシンスキー監督の低予算の本作に出演、そして本作は大ヒット、彼女の見る目は素晴らしかったね
子供たちの危機にリーは身を挺して助けに行きます、そして手話でリーガンに愛していると伝えて大声を発して怪物に殺されてしまうのです、それによって子供たちは逃げる事が出来た
その後もエヴリンと子供たちの目の前に怪物が現れるのですが、怪物に弱点がある事に気付き、剝き出しになった頭部を銃で破壊する事が出来たのです
ジョン・クラシンスキーは当時、妻のエミリー・ブラントが妊娠中に怪物に襲われる物語を思いついて執筆したそうです、ほとんど説明のない物語ですがその世界観は観ていて理解してしまえる上手い演出でした
新体感サバイバルホラー、解禁 それが『クワイエット・プレイス』です。
ジョン・クラシンスキーは続編の予定はなかったのですが、予想外のヒットに続編「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」を製作する事になりました。






















