ガーゴイル | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

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『ガーゴイル』

 

 

 

 

 

2001年 フランス・日本

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督・脚本 クレール・ドゥニ

 

脚本 ジャン・ポール・ファルジョー

 

撮影 アニエス・ゴダール

 

音楽 ティンダー・スティックス

 

 

 

出演 ヴィンセント・ギャロ/ベアトリス・ダル/トリシア・ヴェッセイ/アレックス・デスカス/フロランス・ロワレ・カイユ/ニコラ・デヴォッシル

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

美しい恐怖、逃れられない2人の怪物

 

「バッファロー’66」で大ブレイクしたヴィンセント・ギャロの俳優としての新境地、純愛を守ろうとする姿が切ない、一方、伝説のラブストーリー「ベティ・ブルー 愛と激情の日々」で世界中に衝撃を与えたベアトリス・ダル、この2人の競演は、ミステリアスな物語に深い陰影を投げかける

 

「パリ、18区、夜」のクレール・ドゥニ監督、愛の欲望から生まれる恐怖を鮮烈な映像美の中に描き出した本作は2001年カンヌ国際映画祭の招待作品として話題となった

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

アメリカ人の新婚夫婦のシェーンとジューンはハネムーンでパリを訪れた、飛行機の中でも2人は仲睦まじく見えるがシェーンは愛しているはずのジューンを抱こうとはしない

 

 

シェーンはセックスの最中に相手を殺してしまう狂気の衝動を起こす性質を持っていた、飛行機のトイレの中でもその時の残像が頭をよぎった

 

その性質の鍵を握る元同僚の医師レオとそのレオの妻でシェーンと同じ性質で苦しむコレを捜す事、それがシェーンがパリに来た本当の目的だった

 

 

ホテルのバスタブで入浴するジューンを見てシェーンは美しく思い、抱きしめるが彼女の肩にある歯形を見てジューンは笑ったがシェーンは笑えない

 

コレの症状は重くレオに監禁されて生活していた、それでも外に出るコレは自分の性質を抑える事は出来ずに相手を殺してその肉を食べた、レオはコレを捜し、殺した死体の処理をしてコレの体を家で優しく拭くがコレは殺してと

 

 

シェーンはレオを捜し以前に勤めていた病院を訪れて教授に行方を聞くが、シェーンは数年前に書いた論文に関心がある、しかしレオは忽然と姿を消したと

 

 

コレが監禁されている家に若い2人が侵入、レオの研究を見てコレの部屋へ、1人は怖気づいて戻るがもう1人はコレに誘惑されて彼女とセックスをして殺されてしまう

 

 

病院の教授の助手がレオの住所を教えてくれた、シェーンがそこに向かい、2人の男が割った窓から中に入ると血まみれのコレが立っていた、シェーンはコレを殺して家に火を放った

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

ちょっと掴みどころのない内容でしたね、セックスをすると相手を殺したくなる衝動が起こる、これは性質と説明されてますが病気なのかはわかりません

 

 

主人公のシェーンを演じるのは「バッファロー’66」のヴィンセント・ギャロで自身の性質に苦悩して、愛する妻ジューンを抱く事が出来ない、それによってジューンも涙するんです

 

 

ジューンを演じるのはトリシア・ヴェッセイでベッドで抱き合ってセックスを試みようとするのですが、シェーンはバスルームに入って自慰をするんです、ドアを挟んでジューンは泣くのです

 

 

新婚旅行でパリに行って観光だけして楽しむなんて事はないですもんね、楽しい新婚旅行でセックスがないなんてあり得ないでしょう、ジューンが泣くのは自分に問題があるのではと思いますよね

 

 

しかしシェーンはパリに来た理由はその性質の研究をしていたレオに会うのが目的なのです、レオは自分の妻のコレもシェーンと同じ性質で治す為に研究をしているのです

 

レオを演じるのはアレックス・デスカスで研究も自室で行われてコレを治そうと部屋に監禁して生活しているのです、でもコレは外に出て誰かとセックスをして殺しているんです

 

 

コレを演じるのは「ベティ・ブルー 愛と激情の日々」のベアトリス・ダルで彼女はこんな役が似合いますね、独特の雰囲気で血まみれの姿もカッコよく見えてしまいます

 

 

監禁されているコレの家に入って来る若者がいるのですが、彼らは最初からコレがいる事を知っていたのか?コレは出たくて中からドンドン叩いていてそれを男たちは知っていたのですけどね

 

それが女のコレだと思って最初から乱暴目的だったのでしょうか?1人は逃げてしまったのですが、もう1人はコレの誘惑に負けてセックスをしてしまうのですが、噛み付かれて肉を食われて壮絶に殺されます

 

 

所々で出てくるシェーンらの泊るホテルの清掃係をする女性を演じるのはフロランス・ロワレ・カイユ、客の残した瓶に入ったキャビアを盗んだり、さり気なくヌードを披露したりとね

 

 

コレを殺したシェーンはホテルで清掃係の女性とロッカールームでセックスするのですがシェーンは女性の股間に噛み付いて血まみれになります、こんな壮絶な性質はどうしたら治るのでしょうか?

 

 

でも結局はどうだったのかと思いますね、監督のクレール・ドゥニは食べたいほど愛しているとの事らしいです

 

 

 

 

 

 

衝撃のクライマックス、美しい恐怖が全世界を覆う! それが『ガーゴイル』です。

 

 

 

 

 

このガーゴイルってタイトルは如何なものでしょう?観光してる時にガーゴイルは出てくるのですが…。