『私生活のない女』
1984年 フランス
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 アンジェイ・ズラウスキー
原作・脚本 ドミニク・ガルニエ
撮影 サッシャ・ヴィエルニー
音楽 アラン・ウィスニアク
出演 フランシス・ユステール/ヴァレリー・カプリスキー/ランペール・ウィルソン/パトリック・ボーショー
《解説》
ひとりの女優の誕生をセンセーショナルに告げる異端の才能、アンジェイ・ズラウスキーの衝撃作
パリの裏町を舞台に女優志願の少女が映画撮影を通じて経験する人間との特異な関わりを描く、製作はルネ・クレトマン、監督はイザベル・アジャーニ主演の「ポゼッション」のアンジェイ・ズラウスキー
ポーランド出身のアンジェイ・ズラウスキー監督の異色作、主人公エテルの貪欲な野望が引き起こす愛憎劇と殺人事件をスキャンダラスに描く、全裸で踊るカプリスキーは、まさに煽情的
《物語》
女優志願の20歳のエテルは映画のオーディションで新人監督のリュカ・ケスリングに声を掛けられ、撮りたい映画はドストエフスキーの「悪霊」の英雄ニコライだと語る
エテルは生活のためにスタジオでヌードモデルの仕事をしている、音楽をかけて踊りながら躍動感のある写真を撮られてカメラマンを呻らせる、男を虜にする方法は怖がらせることだと持論がある
ケスリングはエテルをリーザ役に抜擢し、翌日の台本の読み合わせに来るように言い、エテルは喜びで涙を流した
その日の読み合わせはエキセントリックでオーバーアクション、ナルシストのケスリングは強い情熱を持ってこの作品に取り組んでいる、そんなケスリングに惹かれるエテル、ケスリングに送ってもらったエテルだったがケスリングはそのままエテルの手を引いてホテルへ
そして撮影が始まりケスリングはエテルに厳しく接し、リーザの見せる顔を演出し、リーザになり切れ、短い宿命を生き全てをカメラの前に曝け出せ、本質を見極めて感じ取れ、しかしエテルには無理だった
その日の撮影を終えてケスリングはエテルに女優は私生活も素顔もない、常に演技を強いられると、そしてエテルなら出来る、自分の目に狂いはない、スターになれると力説して、その夜は激しいセックスをした
その真夜中に別の部屋で女の声を聞いて目を覚ましたエテル、女の姿を見てクローゼットにあったバッグからチェコ国籍のエレナ・ムリスカのパスポートを見付けた
その日のニュースで身元不明の殺害された女性の死体が発見され、同じ靴を履いていたためにエレナだと確信したエテルはケスリングを疑いの目で見る
ケスリングはエテルの起用を保留とし、エレナは自宅まで送ったので殺されるはずはないと説明し、なおもホテルの調理場で働くエレナの夫のミランが空港まで送りチェコに戻ったと
ミランはチェコからの亡命者で理由があってケスリングに匿われている、そしてエレナは女優だとエテルは知り、ケスリングにエテルは追い出されてしまう
エテルはミランの部屋に行き、エレナの代わりとなって一緒に住み出して再びヌードモデルをするのだが、世間を揺るがす大きな事件をミランが起こしてしまう
《感想》
「ポゼッション」でイザベル・アジャーニを脱がせたアンジェイ・ズラウスキー監督作品です、今回脱がされたのは、ヴァレリー・カプリスキーです
女優を夢見るエテルを演じるヴァレリー・カプリスキーなのですが、全編でヌードを惜しげもなく晒しています、特にヌードモデルのバイトのシーンで全裸で独創的なダンスを披露する場面は驚きです
公開当時は子供だったのでもちろん観ることは出来なかったのですが、劇場で予告編だけは観てそのヌードだらけでそれに大きなボカシがスクリーンいっぱいに映し出された時は衝撃でしたね
日本では今でもそうですが映画やテレビでもアソコを見せることはもちろんダメなんですが、今はアンダーヘアは見せてもいいようになりました、当時は下半身全体にボカシが掛かるくらいでした、本作も長年経ってボカシが取れてより自然な形で観ることが出来るようになりました
おいらはボカシが掛かるとそっちが気になって集中できなくなるんです、なので自然に見せてくれたらいいのにね、それでもここまでボカシが取れるまで時間がかかりましたね
そしてこのヴァレリー・カプリスキーはヌードダンスもセックスシーンもバンバン見せてくれて逆にエロさより清々しさが見えます、みんなが服を着ていてもヴァレリー・カプリスキー演じるエテルだけが全裸なんてシーンは素敵です
ケスリングを演じるのがフランシス・ユステールで情熱的な監督であり役者なんです、ものすごく高圧的であって完璧主義なのでエテルは付いて行けずにパニックになってしまいます
しかしエテルはケスリングとセックスをする仲なんです、でも他の女が登場して疑いの目を向けるんですけどその女が死亡したとニュースで知って疑心暗鬼となります、ケスリングに確かめると夫のミランに送り届けたと
ミランと会ったエテルは何かを感じたのでしょう、ケスリングに叱咤されてエテルの家に転がり込んで妻のエレナの代わりとなって食事からセックスの相手までするようになるんです
ある大きな政治的な事件を起こしたと思われるミランを追ってエテルは街を彷徨うんです、そのミランはの愛を信じて役者として勤め上げて映画は高い評価を得て、エテルは女優としての地位を確立するんです
おいらとしては支離滅裂な展開であれよあれよといろんな事件や問題が起こるんです、アンジェイ・ズラウスキー監督は自身の母国のポーランドの問題をこの作品に示したように見えなくもないです
初公開時に画面を覆ったボカシを取り除き、ズラウスキー、魂の作品が完全な姿でよみがえる! それが『私生活のない女』です。
とにかく問題作や衝撃作の多いアンジェイ・ズラウスキー監督作品ですが主演女優はみんな国際映画祭で称賛されてます、やっぱすごい監督なんですね。
更に過激な:続・裏237号室の『私生活のない女』のレビューはこちらです。


















