神童 | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『神童』

 

 

 

 

 

2006年 日本

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 萩生田宏治

 

原作 さそうあきら

 

脚本 向井康介

 

撮影 池内義浩

 

音楽 ハトリ・ミホ

 

 

 

出演 成海璃子/松山ケンイチ/手塚理美/甲本雅裕/串田和美/浅野和之/キムラ緑子/貫地谷しほり/西島秀俊/三浦由理枝/岡田慶太/安藤玉恵/柳英里沙/賀来賢人/吉田日出子/柄本明

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

大丈夫、あたしは音楽だから

 

さそうあきらの同名コミックを原作に、天才ピアニストの少女と音大を目指す青年の心の触れ合いをみずみずしいタッチで描いた青春ドラマ、才能をもてあます天才ピアノ少女と、音大浪人生の心の交流を爽やかに描いた感動作

 

主人公うたにテレビドラマ「瑠璃の島」などで注目を集めた成海璃子、和音に「デスノート」の松山ケンイチが扮する、脚本は「リンダ リンダ リンダ」の向井康介、監督は「帰郷」の萩生田宏治が務める

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

和音はボートの上で鳥の囀りや虫の声を聞いていると中学生の成瀬うたがボートに乗せてと言い、池に浮いているぬいぐるみを取ろうとして池に落ちてしまった

 

 

うたが商店街を通っているとピアノの音が聞こえてくる、八百屋の二階で和音が音大の受験のために練習をしている、しかし近所の店主が騒音だと文句を言ってきて和音と言い合いになっている間にうたが二階に上がって美しいピアノを奏でた

 

天才ピアニストのうたは指を守るために体育の授業は見学、自分がやりたいと言っても教師に止められてしまう、うたの母親がケガでもしたらうるさいからだ、それによってからかわれてケンカとなった

 

 

放課後に和音の八百屋に行って和音の母親に手当てをしてもらい和音のピアノにアドバイスをしていると、うたの母親が迎えにやってきた

 

うたの父親はピアニストだったが難聴を患い自殺してしまった、父の遺した屋敷は差し押さえられ、今はアパート暮らし、お金の督促状が来て母は働きづめだがうたをピアニストにしようとレッスンの参加を強制

 

ある夜、うたは和音を誘ってとある屋敷に侵入、そこはかつてうたが住んでいた屋敷で父の遺したピアノがあった、うたは夜はここで弾けばいいと和音に提案する

 

 

英国王立音楽院に留学する相原コズエの送迎会に参加した和音はコズエに想いを寄せているが彼女は和音にその気はない、うたがそこに侵入して2人の姿に嫉妬

 

うたはコズエの演奏が甘ったるいと指摘、和音は謝るようにうたに言うが、うたは同じピアノを触ったら指が腐るとまで言い和音を怒らせる、和音はうたの頬を叩き謝るように言うがうたは去ってしまう

 

それからうたと和音は距離を置くようになるが、和音はうたのことを考えながら必死に練習に励み、音大受験の日を迎える

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

成海璃子の結婚記念レビューとなりました、あんな子供だったのにいつの間にやら素敵な女性になって結婚する年になったんですね、なんだか親の気分やわ(笑)

 

 

子役からテレビドラマ「トリック」などに出演していて観ていたのですが、おいらが彼女を意識したのはテレビドラマ「1リットルの涙」です、当時13歳くらいだったと思いますが、すでに完成された美少女だと

 

13歳でこの美貌とは驚きましたもん、主人公の妹の役でしたが主役を食う存在感でした、それから彼女の出ている作品は機会があれば観ています、本作は成海璃子の衝撃の初主演作品です

 

 

本作で成海璃子が演じるのは成瀬うた、天才ピアニスト少女なんです、でも母親に強制されてするピアノは大嫌いで体育もさせてもらえず学校では孤立しているんです

 

レッスンをサボったりしているんですが、そこで音大に行きたい和音と出会って純粋にピアノと向き合うようになるんです、中学生ながら大学生の和音にほのかに想いを寄せているのかも

 

 

和音を演じるのが松山ケンイチで、ピアノは凡人なのですが音大受験の時はうたが乗り移ったような演奏をして教官たちの度肝を抜きます、でも授業では凡人並でガッカリされてしまうんです

 

 

そんな時に和音は香音と出会うんです、演じるのは貫地谷しほりで付き合っているかは微妙、和音は相原コズエに想いを寄せていたからね、演じるのはピアニストの三浦由理枝

 

うたの母親を演じるのは手塚理美でどうしてもうたをピアニストに育て上げたいんです、アパート暮らしになってもレッスンには行かせてます、父親を演じるのは西島秀俊で出番は少しでした

 

和音の父親を演じるのは柄本明で寡黙ですが和音を陰ながら支えてるんです、母親を演じるのはキムラ緑子で気立ての良いお母さんです

 

 

うたに告白してフラれる剣道部の清水を演じるのが賀来賢人、うたをからかう女子中学生を演じるのが柳英里沙、そして隣の店主を演じるのが名バイプレーヤーの安藤玉恵

 

世界的有名ピアニストのリヒテンシュタインが10年ぶりに来日するのですが体調不良のために公演が中止となるのですがリヒテンシュタインはうたを指名するんです、その時のうたのパフォーマンスは圧巻です

 

 

もちろんプロのピアニストの河野紘子が吹替えで演奏は和久井冬麦なのですが成海璃子が演奏しているシーンもあります、成海璃子って孤高の天才って雰囲気がありました

 

 

 

 

 

言葉を覚える前にピアノが弾けた、13歳の『神童』うた、音大を目指して浪人中、19歳の落ちこぼれワオ、ふたりの心が響きあったとき、世界は音楽で満たされる。

 

 

 

 

 

こんな少女だった成海璃子が結婚、もう28歳なので何も不思議ではありませんね、俳優の不幸が多いですけど、そんな中で幸せなニュースでした