ジェミニマン | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『ジェミニマン』

 

 

 

 

 

2019年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 アン・リー

 

脚本 デビッド・ベニオフ/ビリー・レイ/ダーリン・レムケ

 

撮影 ディオン・ビーブ

 

音楽 ローン・バルフェ

 

 

 

出演 ウィル・スミス/メアリー・エリザベス・ウィンステッド/クレイヴ・オーウェン/ベネティクト・ウォン/ダグラス・ホッジ/ラルフ・ブラウン/リンダ・エモンド/イリア・ヴォロック/E・J・ボニーリャ/セオドラ・ミラン

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

あなたは、もう一人の自分と戦えますか?

 

ウィル・スミスが現在の自分と若い自分の二役を演じ、「ブロークバック・マウンテン」「ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日」の名匠アン・リーがメガホンをとった近未来アクション

 

主演のウィル・スミスは現在のヘンリーのほか、クローンである若いヘンリーも演じ、クローンのヘンリーは最新のデジタル技術によってスミスの外見を若返らせている、製作に「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのジェリー・ブラッカイマー

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

ベルギー・リエージェを走る高速鉄道を狙う世界最高のスナイパーのヘンリー・ブローガン、アメリカ国防情報局(DIA)に雇われて4人の護衛に囲まれているテロリストの暗殺依頼を受けて狙撃態勢に入っていた

 

 

しかし視線に民間人の少女がいたことから狙撃のタイミングがズレてしまった、頭を狙ったはずが首を撃ち抜いて殺害したものの、かつてのような腕ではなくなったと自覚し、引退を決意した

 

ジョージア州バターミルク・サウンドでヘンリーは旧友でレンタルボートを経営しているジャック・ウィリスに海で会う事にし、受付けでジョージア大学の海洋生物学の大学院生のダニー・ザカウスキーと知り合った

 

 

ヘンリーはジャックから最後に暗殺したヴァレリー・ドルモフはテロリストではなく分子生物学者で与えられた資料は改ざんされていたと知らされた、この情報はブタベストにいるユーリ・コヴァチから得たと聞く

 

ボートに発信機が取り付けられており、ダニーが自分を監視するエージェントだと気付いたヘンリーは彼女を食事に誘う、そこでダニーの正体はDIAであり、ヘンリーの監視を命じられている事を明かした

 

 

DIAではジャネット・ラシターがヘンリーにジェミニ計画を知られると銃口を向けられると恐れ、指揮官のクレイ・ヴァリスと共にヘンリーの暗殺を計画

 

その夜、ジャックは恋人と共に何者かに殺されてしまう、敷地内に侵入者を感知したヘンリーは元相棒のマリーノに連絡したが電話の向こうで殺されてしまう

 

暗殺者たちを倒したヘンリーは狙われるダニーを助けてボートで旧友のバロンと合流してコロンビアに身を隠した、しかしそこに暗殺者が現れ、その暗殺者が自分の若い頃とそっくりだと気付いた

 

 

 

 

 

 

《感想》

 

 

もうね、CGはここまで来ましたって感じです、ウィル・スミスが今の自分と若い頃の自分を演じているんです、しかもCGの若い頃のウィル・スミスにかかった金額がウィル・スミスのギャラより上らしいです

 

 

元々は1997年にトニー・スコット監督により製作される予定だったそうです、主人公のヘンリー役には主演級のスターの名前がズラリと挙がっていたそうですが、映画製作に必要な技術が十分でなかった為に頓挫したようです

 

そしてヘンリーを演じるのが「スーサイド・スクワッド」のウィル・スミスで、ジュニアと呼ばれる若い頃のヘンリーのクローンも演じています、二役ですからヘンリーと敵になるジュニアも演じるわけですけど、完成を観たら驚いたでしょうね

 

 

でもウィル・スミスは自分の息子も俳優としてデビューさせているので息子にさせたらと思ったのですがまだそこまで大人ではないかな?でも殺し合う親子共演も面白いかも

 

世界最高のスナイパーのヘンリーも老いには勝てなくて仕事を遂行しても自分の思いとは少しズレが生じたりと衰えを感じて納得できなくなるのです、そのまま続けてもいつか失敗となる前に引退を決めるんです

 

 

しかし最後の仕事がテロリストではなくて学者だった事を知って、その暗殺の裏に何か秘密があるのではと思うんです、するとヘンリーの周りで死者が出るんです、狙われたダニーを助けてコロンビアに逃げるんです

 

ダニーを演じるのがメアリー・エリザベス・ウィンステッドで、最初はレンタルボートの受付けなのですが勘の鋭いヘンリーはすぐに自分の監視役だと見抜くんです

 

 

もちろんダニーもDIAの職員なので暗殺者をヘンリーと共に倒してしまいます、ヘンリーは旧友で元同僚のバロンを雇ってダニーと共にコロンビアに逃げるんです

 

 

ジェミニ計画のクレイ・ヴァリスはヘンリーの元に暗殺者を送り込むんです、それがヘンリーの若い頃のジュニアでそのスピードやタフさはもちろんヘンリーより上なんです

 

 

おいらは感情のないクローンなのかと思ったらそうではなくて自我があるんです、対決したヘンリーに対して凄い奴だったと感想を漏らすし、暗殺を疑問に感じたりするんです

 

そこが裏切られた感じがしたのですが、ただの暗殺をテーマにしたアクション映画とはひと味違って、クローンに対してひとつの答えを出したような作品でした、アン・リー監督の答えなのかもね

 

 

 

 

 

 

究極の映像で描く、近未来アクションエンターテイメント! それが『ジェミニマン』です。

 

 

 

 

 

そのラストはこうなってほしいごく普通のラストだったかもしれません