『アリー/スター誕生』
2018年 アメリカ
《スタッフ&キャスト》
監督・脚本 ブラッドリー・クーパー
原作 ウィリアム・A・ウェルマン
脚本 エリック・ロス/ウィル・フェッターズ
撮影 マシュー・リバティーク
音楽 ジュリア・ミシェルズ/ジュリアンヌ・ジョーダン
出演 レディー・ガガ/ブラッドリー・クーパー/アンドリュー・ダイス・クレイ/デイブ・チャペル/サム・エリオット/アンソニー・ラモス/ラフィ・ガブロン/ルーカス・ネルソン/グレッグ・グランバーグ/ロン・リフキン/バリー・シャバカ・ヘンリー/マイケル・D・ロバーツ/マイケル・ハーネイ/アレック・ボールドウィン
《解説》
歌って、恋して、傷ついて、私は生まれ変わる
歌の才能を見出された主人公がスターダムを駆け上がっていく姿を描き、1937年の「スタア誕生」を皮切りに、これまでも何度も映画化されてきた物語を新たにブラッドリー・クーパー監督&レディー・ガガ主演で描く
世界的歌姫のガガが映画初主演でアリー役を熱演、もともとはクリント・イーストウッドが映画化する予定で進められていた企画で、「アメリカン・スナイパー」でイーストウッドとタッグを組んだクーパーが初監督作としてメガホンをとり、ジャクソン役でガガとともに主演を果たした
《物語》
大観衆が埋め尽くす音楽フェスでジャックことジャクソン・メインの歌声は会場を魅了し熱気に包まれた、ライブが終わり疲れた表情で車に乗り込み酒をあおるジャック
帰りの車で酒を切らしたジャックは途中で小さなバーに立ち寄った、ジャックは酒さえあれば何も問題ない、ドラァグ・クイーンたちの歌を聴き、お喋りをしながら浴びるように酒を飲むジャック
そのジャックがひとりの女性の歌声に惹きつけられた、彼女の名はアリー、昼間はウェイトレスとして働き、夜はバーで歌いながら歌手を夢見ている
ショーが終了してジャックは楽屋を訪れてアリーと面会した、話した後に飲みに誘うジャックにメイク落としや髪の色を落とすのに時間が掛かると説明するが、素の君が見たいから待つと言うジャックと外に出た
ジャックはアリーに色々と質問、アリーは自作の曲もあるが自信がなくて歌わない、それに容姿にも自信がない、歌は良いが鼻が大きすぎて成功なんて無理だと散々言われた
ジャックは自分は生まれつき片方の耳が悪いが歌手になった、誰にでも才能はある、だが人の心に響く何かを表現できるかはやってみなきゃわからない、何かを伝えるのが君の使命だとジャックは語る
話していると世界的人気ミュージシャンのジャックは名前を呼ばれ、写真を撮られ失礼な態度のファンにアリーはケンカとなり相手を殴り、2人は店を出た
殴ったアリーの手を冷やすためにスーパーマーケットで氷を買い、その駐車場でジャックは自分自身の生い立ちを話すと、アリーは自分の作詞作曲の歌を即興で歌った、その美しい歌声はジャックの心に響いた
後日に自分のライブにアリーを招待したがアリーはウェイトレスの仕事を優先して断るが、上司に理不尽な振る舞いにキレて仕事を辞めてジャックの付き人が待つ車に乗った
ステージの脇でジャックのライブを見ていたがジャックはアリーをステージに引き出して駐車場で歌った曲を震えながら大観衆の前で熱唱したアリー
その歌声は話題となり、瞬く間にアリーはスターの階段を駆け上がるのだが…
《感想》
第91回アカデミー賞で作品賞を含む8部門でノミネートされ、主題歌賞を受賞しました、約12分間のシーンが追加された「アンコールバージョン」も一部限定上映されました
おいらはアリーが初めてジャックのライブで歌うシーンで鳥肌になりましたよ、それほどレディー・ガガの歌声が素晴らしく凄かったです、いつものレディー・ガガの奇抜な姿ではなく素のレディー・ガガがカッコイイんです
それに監督も務め、ジャックを演じるのはブラッドリー・クーパーで彼の意外な美声に世の女性はウットリするのではないでしょうか?
最初にアリーがドラァグ・バーで歌うシーンは変わったメイクをして妖艶に歌うんです、その歌唱力と魅力に取り付かれた感じで涙を流します、肌も露わな衣装で熱唱しています
それに日本ではR12だったようですが、世界ではR15だったそうです、アリーとジャックの濃厚なベッドシーンもあります、でもガガはデビュー当時から裸でしたからね
ジャックのおかげでアリーはスター街道をまっしぐらに進んで行き、結婚するんですが、それに比例してジャックが徐々に使えなくなってきます、元々の難聴がミュージシャンにありがちな爆音で余計に聞こえにくくなってくるんです
それに若い頃からのアルコール依存症で、それにドラッグも使用するのでもう自分が何をしているのか分からない状態なんです、アニーがノミネートされたグラミー賞で歌わずにギターで華を添えるのです
若い歌手に歌わせてベテランはそのバックで豪華な競演って演出なのでしょうね、納得はしていないのですが自分もそうしてきているので何とも言えずにギターを弾くんです
その後のアニーの新人賞受賞のステージでアルコールとドラッグで酩酊状態となったジャックは大失態をしてしまうんです、アニーの一世一代の舞台を台無しにしてしまうんです
ジャックは反省して施設に入るんです、そこで酒も薬も完全に断つのですが、そこにはもう世界的に有名なミュージシャンの姿はもうないんです、ジャックと結婚しているってだけでアニーの評価は下がるんです
かつての立場は既に逆転してしまいます、それでもアニーはジャックを再びステージに立たせようと色々と計画をするんですが、そのステージにジャックは現れないんです
正直、レディー・ガガがここまで女優をするとは思えなかったです、歌手レディー・ガガではなくて女優レディー・ガガでしたね、2011年に元々はビヨンセ主演にクリント・イーストウッド監督の予定でしたが、ビヨンセの妊娠で延期して降板、ブラッドリー・クーパーが監督デビューとなり、レディー・ガガの参加が決定となりました、映画1本作るのに時間が掛かるねぇ
2018年のラストを飾る「平成最後の傑作」大号泣の後に待つ、今年度最大の前向きな気持ち! それが『アリー/スター誕生』です。
アンコールバージョンはまだ観てないので機会があれば観てみたいです。