カルロス ゴーン逮捕の衝撃
日産自動車会長カルロス・ゴーンが逮捕されましたね。

ゴーン容疑者は母国エリートの大学、理学部最高位のPolytechnique(᙭) 出身です。この大学の入門が異常に狭く、募集枠は400人(東大理学部の4分の一)。卒業生には大統領3名、ノーベル賞3名もいます。多くの企業最高責任者も多いです。
今回の逮捕劇は驚きました。
日本と違って、ゴーン容疑者のイメージはフランスで余り良くないです。ルノーや日産の経営の建て直しに貢献した実績が認められているのですが、彼の底の無い欲望、天文学的な報酬は何度も話題に成りました。(日本でもそうですが)フランスで上場企業の報酬として、何年もトッブの座を握っていました。
この報酬について、フランス政府(ルノーの大きな株主)との摩擦も有りました。
2年前の株主総会で、彼の報酬案が54%で否決され、フランス政府も反対票を投じた。しかし、総会の反対意見は実行力が無く、無視された。
多くの企業でリストラを数多く行う最高責任者が、億単位の報酬を貰うことは、今までの言い訳で「株主の望みだから」でした。
しかし、この2年前のルノーでの株主総会でその神話が崩れた。
その後の評論の動きが悪く、翌年の総会で報酬案が3割カットされた(それでも高すぎとの意見も多く、仏政府は2年連続反対票を投じた)。
2年前、フランス大統領がルノーの経営陣に怒りをこめて報酬の見直しを求める映像。「不適切な報酬を自ら直せる事を望んでいますが、改善が見られない場合は法の整備で上場企業の経営者の報酬に制限を設けます」
「リストラ」「痛み」「工場閉鎖」「努力」「コスト削減」。
一般従業員に厳しい反面、自分に甘い。
多くの方が犠牲になって、結果的にその犠牲で得られた膨大な利益の大半を上層部と株主に分け合う経営理念。ゴーンはまさにその理念の代表になっていた。
日産の報酬の他にルノーでの報酬や三菱での報酬。そしてストックオプションの利益など。全部合わせると年収が25億円以上。
最低賃金の1500倍。
2週間毎に1億円。
リストラされた2万人以上の日産の従業員に平等にゴーン容疑者の年収を配れば、1人辺り何と10万円以上のボーナス!
しかも、これは発表されていた報酬だけで、今回の事件ではそれ以外にも不動産の提供や計上されていなかった報酬など。
彼はビジネスとしての才能はあったでしょう。しかし、人間性として問われる金銭的な欲望。近年、貧富の差、トップ0.01%の富裕層と、下10%の貧困層との富の差が大きく広まってきました。ゴーン容疑者はその動きを加速する要因に大きく関わってきた人物です。貧富の差は、大きな社会問題です。
将来の治安や平和にも大きな影を落とす物ですが、それについて彼は気付いて居ないようです。
米国を中心に一部の超富裕層(例 Bill Gates)がやっと気付いてきて、教育や平和、貧しい国で予防接種や衛生環境の改善などを取り込む為に財団を作ったり活動したりしています。富が更に集中する動きが止まらなければ、波乱の時代が現れます。
皮肉な事に、ゴーン容疑者の欲望こそ、彼をドン底に落としてきた原因です。ゆっくりと留置所や刑務所で反省して欲しいです。