定期保険の保険料 | えらっきーの日記

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東洋経済の記事 を見て、ちょっとミスリードするなってことで、試算してみました。

定期保険の保険料を日米比較すると、
アメリカの保険料が日本のより50%安かったり25%安かったりということを書いてあります。

これを読んで、素人だと、そのままそうなのかって思ってしまうでしょうけど、この比較がどのような契約内容なのかがさっぱり書いていないので、少しでも保険をかじっている人だと、あやしいって思うはずです。
大体において、保険料がいくらなのかって情報がないので、保険に詳しくなくても、あやしいって思うはず。


この記事を書いた人が本を出していたので本屋でちょっと見てみたところ、
・30歳加入30年満期の定期保険(性別はどちらだったか忘れました)
・アメリカの方は、優良体かどうか、喫煙するかどうかの4区分でそれぞれ保険料を求めて、その4つの単純平均。
・日本の方は、どこかの大手生保と、どこかのネット生保の保険料
という感じでした。


さて、定期保険の保険料の試算ですが、30歳男性30年満期の定期保険でやってみました。
・比較するのは純保険料(事業費部分は考慮しない)
・死亡率は第21回生命表
・予定利率は、日本は1.5%、アメリカは3.0%
死亡率に第21回生命表を使うのは、本当のを使うといろいろと問題があるから。
予定利率は、日本のは若干高めだと思う。
アメリカのは、今はどれくらいかわからないので、それっぽい水準を選んでみました。
ただ、アメリカの方が高いのは確かです
今回は、10年国債金利で見ても1.5%くらい開きがあるので、その水準にしてみました。

これで比較してみると、保険金100万当たりの年払の純保険料は
日本:2334
アメリカ:2113
となりました。
この段階で、大体10%、差があります。

ちなみに、10年満期にすると
日本:858
アメリカ:845
となり、1.5%くらいの差になります。

つまり、一つは、保険期間の長いものを選んだことで、日米の金利水準の差が保険料の差につながっていることがわかります。


つぎに、4区分の保険料を単純平均している点ですが、実際にはそれぞれの分布が一定であることはないので、偏りの分を調整していかないといけません。
その視点が抜けています。


アメリカの方が確かに競争が激しい分、価格競争が激化しているので、安いのですが、この記事で言っているほどの差があるのかっていうと、実は条件次第ということになります。


日本もリスク細分化をすべきという内容が書かれていますが、実際には優良体や非喫煙料率はやっている会社はいくつもあります。
(この記事ではプーリング方式と書いていますが、この用語が一般的とは思えません。普通は違う意味で使いますし)
なぜこの点を言及されていないのかが不思議です。
また、リスク細分化を言う人は自分が安くなる方の人間だと信じているようですが、必ずしもそうとは限りません。
高くなる方の人は、その場合、高い料率で入ることになります。
それはそれでよいという考えもありますが、保障を必要としている人が、優良体の条件を満たさないことで、今までよりも高い保険料を払うということは、その人が保険を敬遠したり、保険金額を引き下げるという結果を生むかもしれないと考えると、やりすぎということが言えるかもしれません。
(喫煙者は自発的にリスクを高めているので、高い料率でも特に問題ないですが)


最後に、この保険料比較の話で、為替のことを書いていますが、為替が変わっても保険金額も一緒に変動するので、保険金に対する保険料の割合は変わりません。
為替が上がると日米の保険料の差が縮まると書いていますが、これが一番意味不明です。
まさか、アメリカの保険料が米国ドル建てにも関わらず、日米の為替相場で変動するということですかね?

じつはいろいろ書いたのですが、この記事の一番おかしいのはここです。
この1文のために、この記事の信ぴょう性はなくなっています。
彼の本で、これがどのように書かれているのか、今度確認してみないといけないなって思っています。