先日、長嶺さんの公演を観に行き、今だにその感動から抜けないでいると同時に、4人の踊り手の色の違いについていろいろ考えてましたDASH!
中でも一番親しくさせて頂き、最も尊敬するバイレの1人のダニエル・トーレスとそのパートナーのハコブは、セビージャで一番の舞踊団クリスティーナ・オヨス(私的に言えば、日本では森光子さん的存在)の第一舞踊手で、今はこれまたマドリーのアントニオ・ガデス舞踊団の第一舞踊手でダニは、更に振付もしている。(ちなみに、スペイン国立バレエ団、アントニオ・ガデス舞踊団、クリスティーナ・オヨス舞踊団の三つは唯一国が認め予算が出る、国宝とも呼べる舞踊団です。)
テアトロをメインとするバイレなので、踊りの美しさと華やかさ、舞台作品を普段から作っている為、構成もいつも凝っていてそれにつく音楽にもストーリーがあるような感じで面白い。とにかく、視覚にもの凄いインパクトがあり、トップ舞踊団の踊りには当たり前のように、トップレベルのギタリスト・カンテなので、目にも耳にも華やかで圧倒的な発信力がある王冠2

ラウル・オルテガは、マドリー出身ながら、へレスのフラメンコに魅了され、へレスに本拠地を置き活躍している。元々マドリーで修行しているので、かなりクラシコも勉強されていると思われる片足で回る連続ブエルタは、何回回れるんだDASH!というくらいブレ知らずにいとも簡単に回る。私がある時、数えた時は連続9回も回ってた目
彼の魅力はとにかく唄との絡み、ギターとの絡みで即興の神様みたいな人。
フラメンコを自由自在に操っている。先日は、ブレリアのところで手はピアノを弾くパフォーマンスしながら、その音をサパテアードで表現し、楽譜をめくる小技までやったり、足を細かく激しく打ったと思ったら、骨折したといい、お客様たちがウケて拍手していると、
「なぜ、骨折してるのに拍手するんだ!?」というようなジェスチャーをし、足を引きずってみたり、最後のハケではお馴染みのバイクにエンジンをかけ、それに乗り、最後もきちんと止めて、 バイクを引いて帰るという、笑いの止まらない構成。
フラメンコの力もハンパない上に、派手にパフォーマンスする感じは、色は違えども、ダニたちに近いものを何処か感じる。

さて、最後にバルセロナのバイラオール・イサック。私は縁がなくて彼には一度も習った事はなく、3回ほど観ただけだけれど、ザ・バルセロナフラメンコだなとつくづく思う。
バルセロナは元々フラメンコとは無縁な地であり、国内でも対立してたりするし、バルセロナ出身者からすれば、ある意味異国文化を学ぶような感覚に近いんじゃないかな。
そんなイサックは、前出の3人に比べて華やかさはない。しかし、芯のしっかりした踊りでキレ味抜群合格
それに動きと音の取り方がとてもモデルノであの地味派手感が私をくすぐります。
だから、自然とギター音楽が前出の3人とは違う毛色の音楽が出てくる。
今回はシギリの唄振りの後に、私は聞いたことのない、なんかエストリビージョ(繰り返し唄)のような壮大な唄がついていて、でもシギリとしては変わった印象であるはずなのに、むしろ自然過ぎるくらい自然だった。
ふと思い出したのが、私の最も尊敬し、最初に深く習った同じくバルセロナのバイラオーラのスサナを思い出した。同んなじ匂い。バルセロナでよく2人は仕事しているし、多分イサックは彼女に習ってもいるはずなので、なんか振りも似てる。
ふと、思ったのがバルセロナのバイレは皆地味派手だなということ。イサック、スサナにダビ・ロメロもだし、若手だとオルガ・ジョレンテもそう。ペドロ・コルドバも出身はバルセロナだ。
バルセロナは、大都会で音楽シーンでも世界的に注目される街。元々そんな中で育った人たちだから、耳に残っている音楽のレパートリーが、アンダルシアのフラメンコ世界中心に育ったバイレより多いのではと思う。
だから、10年以上前からバルセロナの人たちは音楽も踊り構成も唄の使い方もとても面白かった合格
何が違うとは言えないけれど、バルセロナのバイレたちの音の取り方は、ただのモデルノとは違い私の耳をくすぐる。
動きもメチャメチャ難しいのに、難しく見せない粋な格好良さがある。(毎回、バルセロナのバイレたちにはここを観た目で騙され、習うとエライ目に遭います 笑)
考えたら、有名カンテやギタリストもバルセロナ出身者多いし、特にギタリストは面白い音楽が多いアップアップアップ
でも、これをフラメンコである、フラメンコではない論争は起きますが、目にして、耳にして感じた時に自分が好きかどうかなので、その論争は私はスルーですにひひ
私は、フラメンコも自分のファッションとかもそうだけれど、主張はハッキリしてますが、地味派手が大好きなので、バルセロナの人たちのフラメンコは、くすぐられるんだろうな。
もちろん、ダニやラウルのような踊りも大好きで習いたいし、永遠に観ていたいとも思いますが、自分自身の肌に合うのは、イサックのようなバルセロナタイプなのかな、と。
今、ふと気付きましたが、衣装もバルセロナのバイレたちは結構地味で、踊りのキレが見えやすい衣装が多いな。。。
それに比べアンダルシアは、どうだー!!的華やかさたっぷりが多いですね。
バルセロナの踊り手ではないけれど、元々ベレン・マジャやイサベル・バジョンに憧れた私の好みはある意味ブレてないなチョキ(笑)
AB型の私なので、二重人格、いや多重人格だから、どれも好きなんでしょうが、根本の性格は地味なのかもしれません。
うーん、バルセロナにまた行きたくなった飛行機