9月になりましたね。

秋の気配を感じる今日この頃。

 

 

さて、私は小学5年生から結婚前まで

ずっと日記を書いてたんですね。

 

それを実家で保管したままだったんですが

このたび持ち帰ったんですよ。

 

で、数日間かけて読み返したんですね。

 

 

 

もうね。。。ほんとね。。。。

青臭い自分がそこにいまして・・・。ニヤニヤニヤニヤ

 

 

読み返すのも恥ずかしいくらいのことが

たくさん書かれてまして・・・・。

 

 

「もう聞いて~!今日はこんなことがあった」

「あいつがムカつく~!」

「いやだいやだ、傷つきなくない!」

「〇〇くんがやっぱり好き~!」

 

とかとか

 

 

9割がた、異性のことばかりで・・・

恋に恋してた痛ーい自分が

そこにはおりました。はい。デレデレデレデレ

 

 

 

↓日記

 

 

 

 

さて、こんな映画をDVDで借りてきて見ました。

今回も(?)、長文です。(笑)

よろぴく!

 

 

 

 

 

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『青くて 痛くて 脆い』 原作  住野よる

 

主演 吉沢亮、杉咲花 ほか

 

 

この原作本

「20歳が一番読んだ小説」らしく

 

原作者の住野よる氏は

ベストセラー『君の膵臓をたべたい』を書かれた人で

 

『君の膵臓をたべたい』の映画版を見たとき

世間が騒ぐほどの感動はなかったんですよね~。

 

 

 

でも、この『青くて痛くて脆い』は

すごくよかったんですよ~。

 

 

 

ネタバレになりますが

その感想と心動いたことを、書いてみますね。

 

 

 

 

世界を変える!なりたい自分になる!

 

空気が読めず、周囲から浮いている

でもそんなこと全く気にしない

いつも元気なA子(物語での名前は秋好)

 

 

 

彼女のモットーは

 

「世界を変える!」

「世界を今よりよくしたい」

(世界平和、戦争撲滅、人種差別撤廃)

 

「なりたい自分になる!」

 

 

 

彼女は言います。

 

この世界に暴力はいらないと思います。

暴力で何かを解決することはあるんでしょうか。

(中略)

みんなが本当に望めば、戦争は終わると思います。

 

 

こんなことを

恥ずかし気もなく

真面目に発言できるA子

 

 

そんな彼女に対して

まわりは痛い奴だとささやく。

 

 

 

 

一方、主人公であるBくん(物語での名前は楓)

 

そんなA子のことを

まわりと同じように

痛い奴、関わりたくない奴だと

バカにしていた。

 

 

 

Bくんのモットーは

 

不用意に人に近づきすぎない

人の意見を否定しない

 

そうすれば

人を傷つけることも

自分が傷つけられることもない、と

自分を守ることを大事にしている。

 

 

 

 

そんなチグハグな2人が出会い

A子はBくんの懐に

ズカズカと入りこんでくるんです。

 

 

 

そして、ひょんなことから

A子のモットーをスローガンに

「モアイ」というサークルを

2人で立ち上げることになるんですね。

 

 

ボランティア活動をしたり

ゴミ拾いしたり

なんでも意欲的に楽しく行動するA子を見て

 

 

もしかしたら本当に

世界を変えることができるかもしれないと

 

バカにしていた青臭い理想論も悪くないなと

Bくんは思いはじめるんです。

 

 

 

 

2人だけで始めたサークル「モアイ」も

共感してくれる人たちが少しずつ増えはじめ

どんどん大きくなってくる。

 

 

 

A子の周りには、いつも人がいて

そして、A子はいつも楽しそう。

 

 

BくんはそんなA子を遠目に

うらやましさと同時に

一人置いて行かれるような気分にもなる。

 

 

A子はそんなBくんのことも気にしながら

こう言うんです。

 

「Bくんはどう思う?」

「Bくんはどうしたい?」

 

 

Bくんは

 

「A子がいいなら、それでいいよ」

 

 

 

そしてA子は

自分の思いに強く共感を示してくれた

一人の男性と付き合いはじめるんですね。

 

 

そのことを知ったBくんは

「モアイ」から

そして、A子から

離れていくんです。

 

 

 

「モアイ」への復讐

 

3年の月日がたち

大きな組織へと変化していった「モアイ」。

 

 

立ち上げた頃の

ボランティア活動や災害支援をしている

「モアイ」ではなく

 

 

企業と学生をつなげる

就活サークルへと変貌していったんです。

 

 

そんな「モアイ」のことを

意識高い系の

いい会社に入るためのコネづくりだと揶揄するBくん。

 

 

そして

変貌した「モアイ」への復讐を始めるんです。

 

 

今の「モアイ「」をぶっ潰して

本来の「モアイ」に作り直す。

 

 

 

そして、ある情報をゲットし

それをネットに流し

「モアイ」を解散へと追い込みます。

 

 

 

傷つけあう二人。「気持ち悪っ!」「相手にしなきゃよかった・・・」

 

 

そしてクライマックス

 

A子とBくんが対峙するシーン。

いや~、これがすごかった。

 

 

 

A子は今回の出来事(情報をネットに流したこと)が

Bくんの仕業だとすぐにわかりました。

 

 

そしてBくんに

なぜそんなことしたのかと詰め寄るんです。

 

 

Bくんは言います。

 

ああ、そうだよ。

僕だよ。全部僕がやったんだ。

 

お前が嘘ついたんだろ?

 

 

「嘘」という言葉に、A子はとまどいます。

 

 

Bくん

 

世界を変えるんじゃなかったのかよ

戦争なくすんじゃなかったのか

なりたい自分になるんじゃなかったのかよ

 

(中略)

 

社会人にゴマすってる

気持ち悪い奴らを生み出しただけだろ。

 

 

 

毒づくBくんの言葉にA子は驚き

こう言います。

 

A子

さっきから何いってんの?

(中略)

どうしてそんなふうになっちゃったの?

 

 

BくんとA子のやりとり

 

Bくん

こっちのセリフだよ

A子こそ理想を捨てて

 

 

A子

捨ててない!

私は理想を捨てたりしてない!

 

(中略)

 

Bくん

じゃあ、就活サークルごっこなんかやってる場合かよ!

 

 

A子

願っているだけじゃ無理なの。

叶えたいものにたどりつくには

手段と方法が必要なの。

今でも手に入れようと思ってるんだよ。

 

 

Bくん

それで何ができた?

適当に就活の世話をして

世界の何が変わったよ?

 

 

 

そしてBくんの本音が出てきます。

 

Bくん

バカな奴ら引き入れて

いらなくなったら僕を切り捨てた。

 

 

A子

切り捨てた?

え?どういうこと?

 

 

Bくん

僕を追い出したんだろ!

 

 

A子

勝手に出ていったんでしょ!

 

 

Bくん

引き止めなかったじゃないか!

 

 

A子

言ったじゃん、何度も。

ほんとにこれでいいの?って。

そのとき何も言わなかったのに

言ってくれなきゃわかんないよ。

 

 

Bくん

わかんないなら、わかろうとしてないんだろっ。

お前は結局、僕のことなんて

考えようともしてなかったから、わからないだけだ。

 

話がしたくても

A子のまわりにはいつも誰かいただろう。

 

あの頃のA子は

恋愛にうつつのぬかして

上の空みたいだったし・・・。

 

 

 

そして強烈な言葉を

A子はBくんに投げつけるんです。

 

A子

え?ちょっとまって。

え?まさか私のことが好きだったの?

それでこんなことしたの?

 

(中略)

 

A子

私が他の男の人と付き合ったから

それに嫉妬してこんなことしたの?

そんなくだらないことで・・・。

 

ほんとサイテー!

ほんっと、気持ち悪っ!!

 

 

 

この言葉にズタズタに傷ついたBくん

そしてこう言います。

 

 

Bくん

相手にしなきゃよかった・・・

人が嫌がっているのにさんざんつきまとって・・・

お前なんか相手にしなきゃよかったんだよ

 

(中略)

 

何が理想のためだよ

何がみんなのためだよ

ぜんぶ自分のためだろうっ!!

 

 

 

心の奥にたまっていた思いを

どんどん吐き出していくBくん

 

Bくん

お前は僕を「間に合わせ」」に使っただけだ!

 

そこにいるのは誰だってよくて

僕が偶然お前なんかと出会ってしまったから

ほんとは誰だってよかったくせに

 

 

A子はとっさに

ちがっ・・・・(と言いかけて)

少し間を置いてから、静かに言いました。

 

A子

そうかもしれない・・・。

 

 

 

目に涙をいっぱいうかべながら

Bくんは絞り出すように、こう言いました。

 

Bくん

お前なんか・・・いない方がよかった・・・・

きっとみんなそうだよ。

 

 

 

そう言い残して、その場を後にしたBくん。

 


 

くやしさと切なさと悲しさに

涙があふれ出るA子。

 

何事にも動じないようにみえるA子だって

傷ついた・・・。

 

 

 

 

 

こうやって文字にするとあっけない感じなんですが

もうほんと、このシーンがすごくてですね。

 

 

A子を杉咲花ちゃん

Bくんを吉沢亮くんが演じてるんですが

どちらも迫真の演技で。

 

 

特に吉沢亮くんは

こんなにも演技がうまかったっけ?って思うほど。

それにこんなにもイケメンだったのか~ともね(笑)

 

 

 

ずっと、あそこにいたかった・・・。

 

結局「モアイ」は解散。

 

 

A子は報告会で

自分の思いをこう語るんです。

 

A子

みんながなりたい自分になっていって

世界は少しでもよくなっているに違いないと

そう信じてきました。

 

でもそれは私の自己満足でしかなくて

世界をゆがめてるのは

自分なんじゃないかって思えてきて・・・。

 

(中略)

 

モアイは解散します。

 

 

 

この言葉を聞いて

Bくんは・・・

大変なことをしてしまったと後悔するんです。

 

 

自分は傷ついた。

そして彼女を傷つけた。

 

彼女を傷つけたことをわかって

さらに自分が傷ついた。

 

 

 

 

 

そして自分が

この事件を起こした犯人だと

ネットに流すも

この騒ぎに便乗しただけのことだろうと

誰にも相手にされず・・・。

 

彼にとって「世界は変わらなかった」

 

 

 

 

Bくんの本音の本音は

 

僕は、ずっとあそこにいたかった・・・。

 

傷ついたからこそ出てきたBくんの思い。

 

 

 

 

だから最後には

自分に鼓舞するんです。

 

 

大切な人とかかわりたいのなら

拒否られても

無視されても

ちゃんと傷つけ、と。

 

 

Bくんは愚か者か? 青くて痛くて脆い けど、眩い

 

簡単にストーリーを書きましたが

物語の中にはもっといろんな登場人物が出てきてて

それぞれの内面の描写が絶妙でした。

 

 

見る人によっては

いろんな解釈があると思いますが

 

私が見終わって思ったのは・・・。

 

 

 

Bくんは

A子みたいになりたかったんだろうな~って。

 

 

Bくんのモットーである

 

人に近づきすぎない

人の意見を否定しない

 

そうすれば

人を傷つけることも

自分が傷つけられることもない、という

そんな自分を、どこかで否定していた。

 

 

だからA子みたいな人に惹かれいった。

 

 

でも自分を否定していることなんて

認めたくないから(無意識)、復讐した。

 

 

ボクは悪くない。

悪いのはA子だと。

 

 

勝手に傷つき

勝手に復讐した。

 

 

 

そんなBくんは、愚か者か・・・?

 

 

いや、そんな単純な話でもなく

 

 

A子が光だとしたら

Bくんは影(闇)

 

 

Bくんのような闇は、きっと誰にでもある。

 

 

 

A子の恥ずかしげもなく口にする

 

「世界を変える!」

「なりたい自分になる!」

 

こんな言葉・・・

あなたは、言えますか?

 

私は思ってても言えません。(笑)

 

 

 

斜に構えるところがあるし、

そんな理想論などを聞くと

「痛いっ!うざっ!」と

冷ややかに思ってしまうところもあります。

 

 

また時に理想論が

人を傷つけることもあると思っているから・・・。

 

 

でもほんとは

自分ができないことをやれる人が

うらやましいだけなんですよね・・・。

 

 

 

 

「青くて、痛くて、脆い」のは

別に若者だけのことじゃなくて

 

歳を重ねても

人間ならそういうとこはあるよな~って

見てて思いました。

 

 

 

 

だから

 

「青くて 痛くて 脆い(もろい)」人間くささが

 

「青くて 痛くて 眩い(まばゆい)」人間の愛おしさのように

私には感じられた。

 

 

 

 

過去の日記を読み返しながら

 

Bくんのように

「傷つきたくない!」という思いが強く

自分の思いをなかなか相手に伝えることが

できなかったり。

 

 

A子のように

誰かを「間に合わせ」のように使って傷つけていたことが

読み返して見えてきたし。

 

 

うわっ~

こんな恥ずかしい痛い自分だったんだ・・・と

目を覆いたくなる部分もたくさんあって。チーンチーン

 

 

 

また、当時は

 

もっとがんばって勉強しなきゃ

もっといろんなことに挑戦したい

あれもできるように

これもできるようになりたい、と

 

「なりたい自分」を書きまくってて

 

 

そんなふうに書けることが

「若さ」なんだよな~って思ったり・・・・。デレデレ

 

 

 

そして、この映画を見たことで

私も「青くて痛くて脆い」

そして「眩かった」青春時代を

過ごしていたんだな~ってしみじみ・・・デレデレ

 

 

 

で、今。

 

あの時思った

「なりたい自分」になれたか・・・と言うと。。。

 

 

いや・・・・いまだに・・・

 

 

Bくんのように

傷つかずに人との距離を測り

 

A子のように

口には出さずとも理想論だけはいっぱいで

 

 

あの時思っていた「なりたい自分」からは

かけ離れた今の私がいます。(笑)

 

まあ、それでもいいか、と・・・ニヤニヤニヤニヤ

 

 

そんなふうに思えるようになったのも

歳を重ねてきたからでしょうか・・・。

 

 

 

 

ネタバレしましたけど

ぜひ興味のある方は、見てみてください。

 

オススメです。

 

 

あなたの、青くて痛くて脆くて

でも眩かった「あの時」を

感じられるかもしれませんよ~。ちゅー